小樽市文化祭に関連して、10月11日(木)から、市立小樽美術館(色内1)を会場に、小品盆栽・山草・書道市展が同時に始まり、芸術の秋を楽しむ市民らが、それぞれの作品に見入っていた。
丹精込めて育てた小品盆栽会展(今野寿雄会長)は、同館ミーティングルームで開催。60~80歳代6名の10点を展示している。
18cm以下を小品盆栽と言い、盆栽よりも小さくて運びやすく、展示会のために盆栽を入れた鉢はどれも魅力的なものを使用している。
同会は、春と秋に展示会を実施し、春は花を中心に、秋は、実や紅葉した葉など見栄えのある作品を持ち寄った。
展示会に向け、雨風を凌ぎ、入念な手入れを行う。春から手間隙かけ、実が実るまで手入れを怠らず、愛情を込めて育てたものばかりだ。
作品は、5点飾り+草物を添え、一番高い場所に真拍(しんぱく)や黒松を置く決まりがある。
今野会長の作品は、20年育てた黒松や会場に1点だけの花を咲かせたツツジ。晴れた日や気温が高い日は、日陰で涼しい場所に移動させ、この作品展に合わせて開花させようと気合を込めた作品。
同展後は、越冬準備に取り掛かり、雪で潰れないように養生して雪の下で冬を過ごす。
今野会長は、「盆栽をする人も少なくなり、若い人にも興味を持ってもらいたい。ぜひ作品展に足を運び、趣味を楽しむ時間を作ってもらいたい」と話した。
山草会展(遠藤敬広会長)は、同館研修室で開催され、平均年齢70代の会員14名のうち11名の高山植物や山草等73点を展示している。
同会は、8月を除く3月から11月まで、月1度例会を開き、山草に関して学び、情報交換を行う。春は公会堂で展示会を開催している。
山草は地面よりも鉢で育て、3年に1度植え替える。水やりなど手入れは欠かさず行う。
今回は、紫と白の2色のシャジンが多く出展され、中には珍しい八重も。高山性のエゾツツジや赤ナラ等は、赤く染まり紅葉真っ盛り。
深田厚三郎さんは、屋久島大文字草やヒトツバショウマなど7点を出展し、「山の草花を見ていただき、若い人も会員になっていただきたい」と話した。
書道市展(公募展)も始まり、同館1階多目的ギャラリーでは、潮陵・桜陽・商業・明峰高校の作品45点、市民ギャラリー1・2では、書道市展委員31点(遺作2点を含む)、2階企画展示室では、一科24点・二科31点の計129人の131点を展示している。
最高賞の市展賞には中村秀嶺さんの作品が、市長賞は池田憲亮さんの作品が選ばれた。
墨の濃淡や独特の文字の崩し方など、個性溢れる作品が並び、書道に興味を持つ人々が、次々と来館し作品をじっくりと眺めていた。
表彰式は、10月14日(日)15:00から、同館1階研修室で開かれる。
◎平成30年度小樽市文化祭第56回小樽書道市展受賞者一覧
小品盆栽展 10月11日(木)~13日(土)10:00~17:00(最終日16:00)
市立小樽美術館(色内1)1階ミーティングルーム
山草展 10月11日(木)~13日(土)10:00~17:00(最終日16:00)
同1階研修室
書道市展 10月11日(木)~14日(日)10:00~17:00(最終日15:00)
同1階市民・多目的ギャラリー 2階企画展示室
全展入場無料
◎平成30年度第69回小樽市文化祭開催日程
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