雪の中、小樽市議会12月定例会開会!


council19.jpg 窓の外に雪の降り続く中、12月市議会(第4回定例会)が、12月5日(火)13:00から、市議会本会議場で始まった。
 本定例会の会期は、12月5日(火)から21日(木)までの17日間。5日(火)議案の提案説明、6日(水)から10日(日)まで議案調査のため休会、11日(月)・12日(火)会派代表質問、13日(水)一般質問、14日(木)・15日(金)・18日(月)予算特別委員会、19日(火)各常任委員会、21日(木)に議案の採決を行う日程となっている。(日程表はこちら)
 4日(月)に3選出馬への立起表明を行った山田勝麿市長は、議案の提案説明の冒頭に、「本市財政は多額の赤字を抱える危機的な状況となりました。次の4年間は、この赤字解消に向けての正念場であります。また一方、本市を取り巻く環境は、少子高齢化、地域経済の活性化、若年者の雇用など解決すべき多くの課題があり、その解決に向けて真正面から取り組み、着実にその成果を得るよう、引き続き市政を担っていきたいと意を決した」と述べた。(市長提案説明はこちら)
 第4回定例会には、2006(平成18)年度小樽市一般会計補正予算をはじめ、小樽市産業廃棄物処分事業特別会計予算、小樽市病院事業会計補正予算や、小樽市情報公開条例案や小樽市個人情報保護条例案などの条例案、各施設の指定管理者の指定などの27議案と専決処分報告1件が上程された。
 本定例会で注目されるのは、築港地区での新市立病院建設を巡る論議の行方だ。市は今回、基本設計費用8,500万円の補正を計上しており、新病院の規模・機能・運営方法などで、どこまで深い論議が展開されるかに注目が集まることになる。
 新病院の建設で市は、再々試算で156億円と規模・機能の縮小を図っているが、このうち、153億円が起債による借金を当てにしている。また、現在、44億円の赤字隠しが残っており、この赤字解消のために一般会計からの繰出ベースの年間13億円に、さらに上積み増額分で22億円、病院収益の改善で22億円の計44億円の累積赤字を5年間で解消しようと画策している。
 一般会計の財源不足が明らかな中での、病院会計への繰出金の急激な増額で、どこから財源を確保するのかが大きな問題の上、患者が減少している病院で収益増がどこまで図れるかには大きな疑問が残っている。
 病院問題は、新しく建設するとしても次期市長の課題であり、次期市長が誰になるかが決まっていない段階で、次期市政の施策を左右する基本設計費の計上には、大きな問題を含んでいる。
 この意味で新病院建設問題は、次期市長選での重要課題として浮上しており、立候補者がそれぞれどのように取り組むのかを明らかにし、市民の新たな審判を仰いだ上で取り組むのが筋で、見直し続きの計画案での建設推進には大きな疑問が残る。これらの問題が市議会でどこまで論議されるかに関心が集まることになる。

 関連記事1 関連記事2