小樽市は、12月1日(金)13:00から開かれた小樽市議会市立病院調査特別委員会で、「新病院の規模・機能の変更について」の資料を提出し、新病院の規模・機能をさらに縮小することを明らかにした。
小樽市が示した新病院の規模は、これまで、建物延べ面積は3万5,000平米としていたが、1,800平米を縮小し、3万3,200平米へと変更した。これにより、事業費を36億円圧縮し、156億円程度を見込み、このうち、起債(借金)を153億円程度としている。
事業費が圧縮したのは、1平米あたり37万円の工事単価を30万円に引き下げても建設可能と判断したため。工事単価は、当初は40万円を見込み、これを見直しで37万円とし、今回さらなる見直しで30万円に引き下げたことによる。
診療科目については、これまでの「産婦人科」に「産科」を持つことは困難で、「婦人科」だけを継続していくことにしており、「形成外科」と「リハビリテーション科」の新設については、開設せず見送ることとした。また、「小児科」については引き続き検討することにしている。
病床数については、これまでの493床から25床を減らし468床に縮小した。病棟も11病棟から9病棟とICU・HCU病棟を合わせた10病棟へと変更した。
また、44億円の赤字を抱える病院事業会計では、2007(平成19)年度から2011(平成23)年度の5ヵ年で、一般会計追加分22億円・病院解消分22億円で、累積赤字の44億円を解消する計画にしている。しかし、財源不足に悩む一般会計にこれ以上の追加余力もなく、病院自身で赤字解消する22億円も机上の計算で、夢に託する市の赤字解消策となっている。
病院会計事業には、これまで、一般会計から年13億円ベースでの繰り出し金の支出を続けており、赤字解消策のために、さらに支出を増やすことになるが、この財源をどこから持ってくるかは何も記されていない。市は今後の検討課題とのん気に構えている。
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