ベストマスター

2018年4月のベストマスター
おたる夢酒場

葛西 隆宏マスター

 美味しい肴を提供する「おたる夢酒場」は、小樽出身の葛西隆宏さん(34)が切り盛りする居酒屋。

 2015(平成27)年に、都通り商店街にある魚市場「夢市場」の杉村文也代表がこの居酒屋を始め、2017(平成29)年1月からは、友人だった葛西さんと共同経営を。10月からは葛西さんが独立し店主となった。

 葛西さんは、飲食店に勤務する母親の姿を見て育ち、自分でもいつか店を開きたいとの思いを実現させた。

 これまで杉村代表を頼っていたが、店主になってからは全てを1人でこなし、重圧を感じつつもやりがいを感じている。

 新鮮な旬の魚料理をはじめ、メニューが豊富。店主自ら酒好きで、自身が好きな酒はもちろん、お客さんからの情報で取り寄せたものもある。手頃な価格で、美味しい肴と美味しい酒を楽しんでもらいたい。

 お奨めは、ほたるイカや生で食べてほしい長崎産のバージンオイスター(1個250円)。葛西さんは牡蠣が苦手だったが、これは別物だそうだ。活タコのぶっかけ胡麻油は、分かりやすいネーミングにして、美味しいと勧めた。

 居心地が良い場所をと心がけ、小樽で開いたからこそ、懐かしい友達との再会も多いと言う。今後の夢は、店舗を広げることだそうだ。

 葛西さんは、「リーズナブルに設定しているので、沢山食べてもらいたい」とPRした。

おたる夢酒場

小樽市稲穂1-7-15
営業時間:17:00~22:30
定休日:日曜日
電話:080-1888-0562

2018年3月のベストマスター
Beef&Winebar灯LAM

浅野 之薫マスター

 花園公園通りミツウマアーケード内に、2017(平成29)年9月オープンの「Beef&Winebar灯LAMP」オーナー・浅野之薫さん(53)は小樽出身。強力な助っ人で妻の真紀さんとの二人三脚で切り盛りしている。

 花園周辺に生まれ育ち、大学進学のため小樽を離れた。サラリーマン時代は、名古屋や仙台で過ごし、故郷が恋しくて帰郷。かつての繁華街とは違った様子を目の当たりにし、少しでも活性化に繋がればと出店。常に前向きで全力投球だ。

 牛の部位のランプとランプの町・小樽をイメージした店名で、店内にもおしゃれなランプが吊るされている。

 仙台名物の牛タンや道産和牛にこだわり、地元ワイナリーから富良野ワインなどの道産ものや世界のワインを含め、小樽であまり飲めないワインを取り揃えている。

 どれもお奨めだが、特に厚切りの牛タンとローストビーフがお奨め。富良野・十勝・平取産を仕入れている。極上の仙鳳趾(せんぼうし)の牡蠣は、白ワインと一緒に。

 器用な浅野さんは、台所・裁縫・大工仕事が得意で、店内の改装も自分で行い、牛をモチーフにしたオリジナルキャラクターやHP、メニュー表やイベントのチラシもすべて手作りしている。パーカッション奏者で、アマチアバンドを組んでイベントに参加するほどの腕前。

 お客さんに楽しんでもらおうと、音楽仲間も呼んで、2月生まれの人を集めた誕生会を開いた。ホールサイズの手作りケーキを1人に1個ずつ作った。手作りのケーキ回転台を使って、セメントを塗るような要領で生クリームを綺麗に塗ったという。

 フランス語でワインと20はともに、「Vin(ヴィン)」と発音が似ていることから、1994(平成6)年に日本ソムリエ協会が制定した20日に、毎月ワインの日を開催。

 妻と2人でずっと元気にやっていくことが夢だという、仲睦まじい2人には笑顔が絶えない。

 ワインと牛肉がメインだが、苦手な人には、魚介類を使ったカルパッチョやグラタンなど、オーナーが腕を振った料理を提供。「女子会メニューや2名から14名までの宴会も。ぜひ利用していただきたい」とPRした。

Beef&Winebar灯LAM

小樽市花園3-8-18
電話:0134-61-1170(兼FAX)
営業時間:11:30~14:00(L.o 13:30)・18:00~26:00(L.o25:30)
定休日:水曜日
宴会要予約

2018年2月のベストマスター
花銀酒家

岡田 学マスター

 花園銀座商店街の築70年の建物・旧グラフ商会に、中華と酒が楽しめる「花銀酒家(はなぎんしゅか)」が、2017(平成29)年12月15日にオープンした。

 小樽天狗山カレー&カフェCelan(ケラン)の4店舗目の姉妹店で、店長の岡田学さん(29)は、おたる屋台村ろまん横丁・咖喱酒場酒場・ケランの店長から、オープンに合わせ同店店長に。

 岡田さんは、花銀近くの小樽山田町で生まれ育ち、近隣を知り尽くした人。飲食関係の仕事に携わり5年が過ぎた。

 小樽には、ラーメンや餃子が食べられる中華食堂は多いが、本格的な中華料理店は少ないことに着目。中華のシェフを見つけ、中華調理と美味しい酒が楽しめるカジュアルでリーズナブルな店を開いた。

 酒家とは、中国語で居酒屋を意味し、花銀にある中華の居酒屋ということで、“花銀酒家”と名付けた。

 岡田店長の仕事は、接客とホール管理・種類豊富なカクテルなどのドリンク部門を担当。ウーロン茶やジャスミンティも茶葉から出す。中国酒である紹興酒の種類も取り揃え、紹興酒ベースのオリジナルカクテルも味わえる。

 日本人に馴染みのないピータンも食べやすいメニューで提供。醤油ベースの辛めの赤いスープと白湯スープの2種類を2つに仕切られた鍋で頂く火鍋が、寒い季節の小樽には特にお薦めだ。

 小籠包や焼売、餃子など飲茶もあり、春巻は短めで一般的な太さよりも数段太いのが特徴。ふわっと巻きカリッと揚げている。前菜や一品料理から、飲み終わった後の食事や杏仁豆腐や胡麻団子のデザートまで、コース以外のメニューも豊富。

 宴会も随時受付中で、火鍋をメニューに組み込んだ3コースが選べ、飲み放題と火鍋食べ放題の両方がついたコースは120分5,000円。カウンター4席と人数に応じて伸びるテーブル6つと、6名用の個室が1室。宴会コースは2名から36名まで。

 岡田店長は、会社の意識でもある、シェフが100%の想いで作った調理を、100%のままお客さんに届ける接客ができるよう、店内全体にアンテナを張り巡らし接客に対応。

 開店して1ヶ月半が過ぎ、リピーターが多いことに感謝。1人で下見に来られた男性からは、「美味しかったし楽しかったので、今度は妻と一緒に来ます」と笑顔。頑張りが報われる瞬間だ。

 「小樽の中華料理店が減り、もっと中華を楽しんでもらいたい。いろいろな店がオープンし、花銀の活性化になればと思う。微力ながら協力したい。ぜひ、美味しい中華を食べにきてもらいたい。何か面白い事を考え中。乞うご期待」とPRした。

花銀酒家

小樽市花園1-10-9
営業時間:日~木曜日17:00~24:00(L.O 23:00)
金~土曜日17:00~26:00(L.O 25:00)
火・日を除く:11:30~14:00
定休日:火曜日
電話:0134-64-1125

2018年1月のベストマスター
寿しなかむら

中村 美喜雄マスター

 小樽寿司屋通りに今年4月1日に、「寿しなかむら」をオープンさせた店主・中村美喜雄さん(52)は、生粋の小樽っ子。

 おたる政寿司の先代は祖母の兄で、父も寿司屋を営み、小さい頃から寿司職人の父の背中を見て育った。自然と自分も寿司職人の道へ進み、この道28年。おたる政寿司本店には14年間勤めていた。

 1年の休職期間中に、「そろそろ仕事を」の声がかかり、寿司屋がひしめき合う寿司屋通りに店を構えた。人生初の店主として、新たなスタートを切った。

 毎朝、自分で店を開け、自分の目で確かめて仕入れた新鮮なネタを取り揃え、目の前で握る。お客さんに満足してもらいたいと、目が行き届くように8つのカウンター席だけ。握りたての極上寿司を堪能できる。

 カウンターだけだが、小さなお子様連れも大歓迎で、気軽に来店してもらえればという。

 この時期のお奨めは、たち・ニシン・八角を刺身や寿司で。職人の技が光る。常連さんから「こだわってるね!」と言われるが、あまり意識したことがなく、ただ余計なことはせず、素材重視で仕事に取り組んでいるという。

 父のお客さんだった人とも長年の付き合いがあり、子供の頃から来ていた人が親になり、今度は自分が子を連れて来店したり、「感慨深く、これまで続けてきた意味があったと感じる瞬間」でもあるそうだ。

 「刺身や寿司を中心に提供。気軽にいらしてください」と言葉少なげにPRした。

 趣味は釣り。プライベートでも魚と繋がっている、笑顔が優しい中村さんの握る寿司を食べに行ってみよう!

寿しなかむら

小樽市山田町1-21
電話:0134-26-6566
営業時間:昼11:00~15:00・夜17:00~21:00
定休日:水曜日・1月1日

2017年12月のベストマスター
中華料理 華花(KAKA)

石原 健太郎マスター

平成30年6月30日退社

 ウイングベイ小樽(築港11)5番街1階の中華料理「華花(KAKA)」で、熟練の腕前を発揮する石原健太郎さん(40)は、料理長兼店長を務める。

 買物次いでに立ち寄り食べられる、小樽で本格派中華料理だ。

 札幌出身の石原氏は、25歳から中華料理の世界に入り、札幌市内のレストランやホテルで修行を重ね、料理長として腕を振るってきた。2013(平成25)年から同店を任されるが、一時退職。

 2016(平成28)年12月5日に再オープンした同店で、料理長を務めることに。“華花”復活を知った客が訪れ、石原料理長が作る味を覚えていて、「前と同じ味なのは、もしかして?!」と尋ねられ、「調理長が復活したんだ!」と喜ばれたエピソードがある。

 料理の世界で、なぜ中華料理を選んだのかは、「一般的なラーメン・餃子から本格的な中華料理まで、奥が深く限りがない。この道に入れば入るほどに難しさが分かる。スピードが必要だったり、焼く・蒸す・煮る・煮込むなど、作り方も多種多様。時には大胆に、また繊細さが求められたり。インパクトがあるもので、常に真剣に料理と向き合う必要がある」のだそうだ。

 当店ベースは広東料理だが、四大中華料理の四川・上海・北京・広東それぞれの良い所を、自分なりにアレンジしている。

 お奨めの一品「麻婆豆腐」は、辛くコクがあり旨みがある。ラー油や豆板醤などすべての調味料にこだわり、自分がこれまで培ってきた感覚や経験を活かし調理している。

 「いかに、美味しい物が提供できるかということを心がけ、ただ美味しいだけはなく、感動でき心に残るインパクトのあるものを提供したい。どんな状況でも、このことは決して崩してはいけないと、強い信念を持って仕事をしている。買い物客が行き来する場所にあるからこそ、一般的な親しみやすい中華料理にも力を入れている」。

 幅広い世代に好まれる餃子は、皮の表面はカリッと中はモチモチとした食感で、厳選した豚肉を使うことで肉汁にもこだわることができるという。海鮮春巻きも人気だ。

 現在、調理長が厳選した素材を使い、熟練の技で仕上げたこだわりの2017年の年忘れオードブルと、2018年幕開けを祝うおせち料理の限定特別販売を行っている。

 「本当に美味しい物を食べると、人は幸せになれる。そのためには、調理はもちろんだが、サービスや店の雰囲気が三位一体となり、スタッフのチームワークが最重要だ。思いを込めて作る中華料理を、ぜひ食べに来ていただきたい」とPRした。

中華料理 華花(KAKA)

小樽市築港11-5 ウイングベイ小樽5番街1階
電話:0134-61-1311
営業時間:
月~金曜日11:30~15:00(LO.15:00)・16:00~20:00(LO.19:30)
:土・日曜日・祝日11:30~20:00(LO.19:30)

2017年11月のベストマスター
BARクロクマ

廣瀬 惣太マスター

 旧手宮線沿いに2016(平成28)年1月10日にオープンした「BARクロクマ」の店主・廣瀬惣太さん(28)は、小樽生まれではあるが、東京から戻って3年目の樽っ子ビギナー。BARを渡り歩いていた訳でもなく飲食業は初心者。実は酒に大変弱い。

 祖父の持ち物件に空きができ、木造りで雰囲気の良さが気に入り、駐車場もないことから、酒が飲める店にしようとBARを考えた。繁華街から離れていて静かなところも希望通り。

 BARと言っても気取りがなく、居酒屋のように気軽に入れるような店。父でシロクマ食堂(色内3)店主が名付けた、姉妹店のような店名に。

 ジャパニーズウイスキーを中心に、ウイスキーを200種類以上用意。マッサンでウイスキーが注目され、世界的に評価された今流行りの小さな蒸留所のクラフトウイスキーを提供している。

 世界で高い評価を受ける、埼玉県秩父蒸留所のイチローズモルトは8種類を用意。1本15,000円が発売当日にネットで50,000円になるようなプレミアムウイスキーを、手頃な価格で提供できるよう努力している。

 他にも、父がコレクションしていたものを参考に、ビール樽で熟成させたウイスキーなどの珍しいものも。父はいつまでも師匠だ。

 観光客と地元の客が半々で、知らない地元の話が聞けて楽しい。せっかく訪れてくれた人との出会いを大切にしようと、定休日を定めず営業。仕事が楽しいと話す。

 シロクマの常連さんが、何も知らずに来店し、話しているうちに息子だと分かり、びっくりする人も多い。

 酒だけではないメニューにも力を入れていて、生肉から味付けし干してスモークした「スモークジャーキー」は、実は自分が食べたい味にしたくて作った。テイクアウトもでき、ほかのBARから頼まれることもある。そのほか、燻製カレー、燻製ベーコン入りチャーハンやパスタも。

 今後はランチも計画中で、食事でも評価されたいと、常に向上心を持ち仕事に励んでいる。

 常連さんはもちろん、新規のお客さんも大歓迎。店主トークは年令・性別を問わずに楽しませてくれる。猫の“社長”もお待ちしてます!

BARクロクマ

小樽市色内1-14-10
電話:080-9009-9698
営業時間:19:00~24:00
定休日:不定休

2017年10月のベストマスター
中華料理 華花(KAKA)

佐藤 康裕マスター

 おたる屋台村ろまん横丁の咖喱酒場ケランは、11月初旬、花園銀座に新店舗オープンのため、これまでの岡田学店長(29)に代わり、10月1日から、佐藤康裕さん(32)が新店長を務める。(写真右が佐藤新店長)

 佐藤新店長は旭川出身で、札幌にある関連会社に勤務、3ヶ月前に小樽へ。飲食関係の仕事は10年以上の経験を持つ。

 同店は、天狗山の麓に店舗を構えるスープカレー店 小樽天狗山カレー&カフェCelan」(最上2)の姉妹店で、カレー屋ならではのスパイスを利かせたメニューを用意。酒を飲みながら、楽しい時間を過ごせる店だ。

 全店舗共有スペースもあり、屋台村としてのバランスを保ちつつ、独自の魅力をアピール。店内は東南アジアの屋台風に装飾している。

 小腹の空いた人には、酒場で食べるチキンスープカレーを、酒と一緒に食べたい人は、スパイシーザンギや人気メニューのスパイス甘エビの唐揚げなど。

 カクテルは50種類もあり、シンガポールのタイガービールや女性にお奨めのナイヤガラを使ったビール「天使の雫」など、生ビール以外のメニューも豊富に取り揃えている。佐藤新店長お奨めメニューは、10月中旬から登場。乞うご期待!

 全国からリピーターも多く、観光客だけでなく出張で訪れる人や、北海道内外からお客さんが集まり、会話も弾むという。

 佐藤店長は、「これまでの経験を活かし、知らない土地ではあるが、横丁全体を加味して、盛り上げていきたい」と意気込み、「店舗を増やし、この会社で働いてみたいと思う人も増やしていきたい」と話した。

 甘いルックスでマシュマロボディの前店長から、ケランらしいスパイス顔のマッチョな体型の新店長にバトンタッチ!小樽に馴染む時間はそうかからない。面白い?!新店長に会いに行ってみよう!

中華料理 華花(KAKA)

小樽市稲穂1-12-8 おたる屋台村ろまん横丁内
電話:0134-64-1218
営業時間:17:00~24:00
定休日:火曜日

2017年9月のベストマスター
寿し処彩華

永山 亮マスター

 ろまん横丁で寿司を提供する「寿し処彩華」の店主・永山亮さんは、小樽出身の39歳。

 中華料理店でアルバイトをするうちに、料理の世界にはまり、市内4件の寿司屋で修行を重ね、この道22年。いつか店を持って商売をしたい夢をこのほど実現させ、店を構えた。

 店名は、生ものの彩りと花を意味する、“彩華”(さいか)と名付けた。

 寿司屋の高い敷居を無くし、誰でも気軽に来店できる、寿司1貫でも2貫でも食べに来てもらいたいとの思いを込めた。

 接客も好きだという永山さんは、ほとんど1人で切り盛りし、カウンター8席のお客さんをもてなす。

 お好み寿司オーダー票を作り、外国人観光客にも分かりやすく、英語・中国語・韓国語でも表記。イカ・タコ・玉子・トビッコの150円(1貫)から大トロ・海水ウニ・特大ボタンエビ・アワビの500円まで、リーズナブルに設定している。

 寿司の70%はシャリだと言い、共和産のななつぼしを使い、長年の経験を活かした自分の店の味を出し、新鮮なネタでひとつひとつ丁寧に握る。

 1日20食限定の平日ランチは、寿し7貫又は生ちらしと茶碗蒸し・サラダ・味噌汁に、コーヒーまで付いて850円。

 店主のお奨めはウニ入り5貫セット。とてもお徳感があるという。メインの寿司の他に、刺身や焼き物のメニューも用意。

 お客さんに「ご馳走様」と言ってもらえた時に達成感を感じ、また来てもらえるように、満足してもらえるよう日々心がけている。

 地方からのお客さんが地元に帰り、同店を紹介。話しを聞いた人が店に来てくれたこともあり、お客さんに感謝し、まだまだ勉強中と謙虚さと向上心を忘れない。

 「寿司が食べたくなった人、ちょっとだけ食べたい人など、皆さん気軽に来ていただきたい」とPRした。

寿し処彩華

小樽市稲穂1-3-9 協和サンモールビル1階ろまん横丁
電話:090-9083-8328
営業時間:11:00~14:00ランチ(月~金)・17:00~11:30(シャリが無くなり次第閉店)
定休日:木曜日

2017年8月のベストマスター
牡蠣と肴、旨い飯 KOI-CHAN

小伊勢 凌太マスター

 個性的な店が集まる小樽ろまん横丁内の一番奥に店を構える、牡蠣と肴、旨い飯「KOI-CHAN」の店主・小伊勢凌太さん(25)は、小樽出身で地元若手店主のひとり。

 高校卒業後、札幌の調理専門学校で学び、帯広の菓子店に勤めるが、地元・小樽に戻り、人生初の店を構え、4月7日のオープンから4ヶ月、日々奮闘してきた。

 “こいちゃん”と昔から呼ばれてきたあだ名を店名にし、「KOI-CHAN」とした。

 メインは厚岸の牡蠣で、バケツのような鍋で提供する「カキバケツ」がお奨め。酒蒸しの牡蠣5個か、牡蠣3個とホタテ1個とハマグリ1個のどちらかが選べる。バケツに入れたのは、これまでの小樽にない豪快な出し方で、お客さんに楽しんでもらおうと。

 牡蠣フライや牡蠣の冷製アヒージョのほか、牡蠣の塩辛は珍しいと人気があり、クラッカーに塗って食べる牡蠣ペーストなど、牡蠣メニューが並ぶ。

 押し寿司やいなり寿司など飯物をカウンターに並べて食欲をそそり、お酒を楽しみながら、胃袋を満たしてくれる。

 週末はアルバイトを頼むこともあるが、ほとんど1人で、仕入から調理・接客・洗物・メニューの発案などをこなしている。

 初めてのことも多く、戸惑うこともあったが、久しく会っていない小中高の同級生が、「こいちゃん」の店名で尋ねて来て、再会に盛り上がる。

 「新しいことにチャレンジしたい」と、キラキラした目で話すマスターは、牡蠣の燻製も始め、お客さんに喜んでもらい、自信に繋がっている。

 「地元のお客さんや観光客まで、楽しんでもらえるような店を作りたい」とPRした。

牡蠣と肴、旨い飯 KOI-CHAN

小樽市稲穂1-3-9
サンモール一番街おたる屋台村ろまん横丁内
電話:080-1884-8644
営業時間:18:00~23:00(L.O22:30)

2017年7月のベストマスター
小樽和菓子工房 游菓~YU-KA

青木 雄二マスター

 小樽市指定歴史的建造物・後藤商店(旧塚本商店)の1階に、今年の4月27日に、小樽和菓子工房「游菓~YU-KA」がオープンした。小樽の歴史ある和菓子界にニューフェイスが誕生した。

 店主の青木雄二さん(46)は、小樽生まれの小樽育ち。市内にある老舗和菓子屋2店舗で28年勤め、このほど独立。その間に学んだ和菓子のノウハウを日々活かし、妻の文恵さんと夫婦で切り盛りしている。

 自身の「雄(ゆう)」の音の響きを入れ、菓子を遊ぶという意味を込め、店名を「游菓」とした。

 店舗の建物は、1920(大正9)年に呉服太物商の店舗として建てられ、第1回小樽市都市景観賞を受賞している歴史的建造物。

 建物の雰囲気も気に入り、「菓子作りが大好きで自分の店を持つ」という夢を叶えた。店主になって初めて分かる苦労も経験し、多忙ではあるが充実した日々を過ごしている。

 店舗2階には食堂があり、周辺にはそば屋・硝子工房・コンビニ、今後はホテルもオープン予定で、周りの店と切磋琢磨しながら、小樽の街を元気づけたいという。

 道産小麦粉と小豆、小樽地鶏の卵を使用するなど、納得いくまで素材を吟味し、食材を仕入れている。

 青木さんおすすめは“どら焼き”だが、いちごが丸ごと1個と白餡が入ったいちご大福も人気。黒砂糖を使った柏餅や懐かしいと評判の中華まんじゅう、和菓子にこだわらずマドレーヌやブルードネージュ(クッキー)も並ぶ。

 中でも、友人の“食べたい”から生まれたどらやきメニュー「おてもりどらやき」は、お客さん目線になって、いろいろな味が楽しめる。つぶあん・抹茶クリーム・いちごクリーム・生クリーム・カスタードの5種類を用意。好みの餡を好きなだけ載せて食べるどらやきだ。

 友人繋がりで、店舗の工事や内装・照明など、すべてに協力してもらい、多くの知人・友人が開店を祝福してくれた。人の繋がりのありがたさを実感し、「皆さんの支えや助けに感謝し、美味しい菓子を提供し、自分が育った小樽の人に恩返しがしたい」と語る。

 焼きたての温かいどらやきの皮を試食で提供し、製造者と購入者との距離をなくし、客の声を間近で聞き、その中から商品化も検討。

 開店して2ヶ月だが、今後は、新商品を増やし、品揃えを豊富にしていきたい。無理せずに、身の丈にあった仕事をしっかりとこなしたいそうだ。

 青木さんは、「どこにでもある菓子だが、“美味しい”と言われることが何よりも嬉しい。ぜひ食べていただきたい」とPRした。

小樽和菓子工房 游菓~YU-KA

小樽市色内1-6-27 後藤商店1階
電話:0134-55-5747
FAX:0134-55-7346
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休

2017年6月のベストマスター
和風だし伊藤圓

伊藤 強マスター

 小樽では珍しい、和風だしのお茶漬け専門店をオープンさせた伊藤強さん(39)は、小樽出身の小樽っ子。人生初のオーナーとなり、小樽花園を元気にしたいと郷土愛に溢れている。

 場所は、2017(平成29)年4月にオープンしたおたる屋台村の新店舗・ろまん横丁内、店名は「和風だし伊藤圓」。一緒にオープンした6店舗とともに、横の繋がりを大切にしながら、店を1人で切り盛りしている。

 伊藤さんは、これまで、物産展のバイヤーや小売業者へ卸す食品の営業、輸入車の営業などの仕事をしてきた。出張も多く、各地での見聞を広めてきた。小樽では見かけないお茶漬け店も、他の土地では馴染み深く、これを小樽で試みようと考えた。

 自分が納得のいく気に入ったものを仕入れ提供できるのも、これまでの経験が生かされている。だしブームにあやかり、和風だしを強調してはいるが、雑貨屋風をイメージした店内は、おひとり様でも気軽に入れる雰囲気だ。

 鮭節・利尻昆布・焼きあごなど、8種類の旨みの相乗効果を生かしブレンドした特製だしを使い、お茶漬けとコシがありのど越しが良い生うどんを提供している。また、酒の肴になる一品料理は、塩辛・ザンギ・つぶ貝・ローストビーフなどを取り寄せている。

 マスターお奨めは“のり茶漬け”。だしに広がる黒ばら海苔の風味が絶妙。ご飯とだしに分けて提供するので、だしだけでも味わうことができ、濃厚なだしに惚れるお客さん続出。

 まだ固定メニューだけだが、メニューのアレンジを考えたり、先輩のアドバイスを試作してみたり、少しずつお奨めを増やす努力を欠かさない。日々新鮮でやりがいを感じているという。6月からはランチも始め、夏季は生冷や麦も出す予定だ。

 小樽観光協会の会員交流まちづくり副委員長を務め、小樽の観光に尽力してきたマスターは、小樽ナイトマップの制作にも携わり、人一倍、夜の花園を盛り上げたい強い思いがある。

 お酒を楽しんだ人に、サラサラと食べられる締めのお茶漬けをと、夜中の3時、4時まで開けていられる店を検討。小樽をこよなく愛すひとりだ。

 「小樽にない和風だし専門店のお茶漬けは、味のイメージがしづらいと思うが、まずは一度、来店して食べてもらいたい」とPRした。

和風だし伊藤圓

小樽市稲穂1-3-9 おたる屋台村ろまん横丁
電話:090-7053-4439
営業時間:11:00~14:00(火・木のみ)、17:00~24:00
定休日:月曜日

2017年5月のベストマスター
和バルTAKU

菊地 拓也マスター

 2017(平成29)4月7日にオープンしたおたる屋台村ろまん横丁(稲穂1)で、「和バルTAKU」のオーナー菊地拓也さん(31)は、自分の店を持つ夢を実現させ、毎日全力で店頭に立つ。

 菊地さんは、小樽生まれの小樽育ち。稲穂にある「お箸ダイニングこうじ」に勤めて11年。独立の夢を描きながら和食の修行を重ね、店主の片腕として店を支えてきた。レンガ横丁2号店の話を聞き、良いタイミングかと思い独立を決断した。

 店名の「和バルTAKU」は、和食の経験を活かした“和”、気軽に食べて飲んで楽しめる意味から“バル”、自分の名前”TAKU”を付けた。

 ほぼ1人で仕込みから調理・接客までを担当。天ぷらと串揚げを1本単位から注文でき、好きな串揚げや天ぷらを“ちょこっと”食べても、“がっつり”食べても良し。お奨めは、ステーキ用熟成牛肩ロース肉の串揚げ。とても柔らかくて美味しい。串も天ぷらも200円~300円とリーズナブル。

 一品料理や通しにも力を入れている。道産アスパラやたらの芽など、季節に合わせた新鮮な食材を使ったものや、十勝大豆から丹精込めて作った豆腐にふき味噌を添えて、春を意識した一品に仕上げた。オープンからわずかの期間で、すでに手作り豆腐が気に入って通う人も現れた。

 2度づけ厳禁の大阪での食べ方を、小樽でも広めたいと、串揚げは自家製ソースに1度だけつけて食べてもらいたいという。

 目指すは、「常連さんが来る和やかな雰囲気の店」と語り、「みんなから愛される人間になりたい」と話す。

 カウンターに立つ菊地マスターは、お客さんとの距離も近く会話も弾み、「美味しい」と笑顔で言ってもらえることが一番嬉しいと話す。

 「毎日仕事をしていて楽しい。一度、来店して食べてもらいたい。何本でも食べられる工夫をした串揚げをお召し上がりください」とPRした。

和バルTAKU

小樽市稲穂1-3-9 おたる屋台村ろまん横丁
電話:080-4048-4411
営業時間:17:00~L.O23:30
定休日:日曜日
カウンター7席