ベストママ

2012年4月のベストママ
肉居酒屋ダイニング 寿楽園

武田 恵美子ママ

 花園十字街すぐそばの「焼肉居酒屋ダイニング 寿楽園」を経営する武田恵美子ママ(55)。小樽出身で、家業は緑町で海苔店を営んでいた。6人兄妹の末っ子として生まれる。

 小さい頃からスキーに親しみ、天狗山でスキーの技術を磨き、双葉高校へ進学。高校1年生の時から国体へ出場し、3年生で全国高校スキー大会優勝。ワールドカップに2回出場し、全日本強化選手にも選ばれた。大学進学を断り、国土計画に入社し富良野勤務。22歳でスキーを引退した。

 その後、函館で焼き鳥店を経営、結婚して2人の娘をもうける。 兄弟も、花園で和食店を経営しており、小樽へ戻って、10年間レストランを営んだ。10年ほど飲食業から離れ、ブランクもあったが、昨年3月に震災が起こり、どうしようかと迷った末、年の瀬の12月16日に「寿楽園」をオープンした。

 店内は、堀ごたつ6人用4卓・12人用2卓があり、全部で80席、全席に仕切りを設けた個室タイプ。宴会は50名まで可能。メニューは、焼肉オーダーバイキング3,500円(中学生以上)で、焼肉・冷麺・ビビンバ・サラダ・デザートと80種類以上が食べ放題、ソフトドリンク飲み放題が付いて大変お徳!レディースセット1,980円は、焼肉5種類・野菜・スープ・キムチ・ごはん・デザート付きで、その他、宴会メニューも充実している

 イチオシは、四日市ご当地グルメ、小樽初上陸の「トンテキ」890円。15mmの赤井川産の生ロースポークステーキ・野菜とポテトの盛り盛りサラダ・ごはん(おぼろづき)・味噌汁・漬物・コーヒーが付いている。ランチは11:00~15:00、日替わり弁当など年配の方にも人気がある。

 ママは「小樽で洋食は難しいと思い、兄弟が和食屋を開いているので違うものにしようと、焼肉店に目をつけた。若い人からお年寄りまで、気軽に来られる店を目指している。来店すると、絶対に落ち着ける店。人と会うのが好きで、人と接するといろいろなことがあり、未知の世界が広がる」と話す。

 保険代理店も経営し、多忙な日々を過ごしている。仕事をテキパキとこなし、意欲的で「AB型は死ぬまで働く・・・!!」と笑顔。明るく笑顔が素敵な、 寿楽園の代表取締役の武田恵美子ママ。

肉居酒屋ダイニング 寿楽園

小樽市花園1-12-10
電話:0134-64-5230
営業時間:11:00~23:00(Lunch11:00~15:00)
定休日:不定休

2012年3月のベストママ
アンティーク着物ショップ乙女のきもの

真鍋 美奈ママ

 小樽の街を着物姿で観光してもらおうと、5年前から堺町通りにアンティーク着物ショップ「乙女のきもの」を開いている真鍋美奈ママ(42)。

 小樽生まれ。子どもの頃は、天真爛漫で活発な女の子だったという。桜陽高校を卒業後、東京で、はとバスのバスガイドとなり6年間勤めた。バス会社が主催した、明治神宮での成人式に出席した美奈さんは、50人もの振袖姿を見て、すごく華やかで「着物っていいな!」と思った。

 母親も着物が好きで、成人式の着物を呉服屋で購入してもらったこともきっかけとなり、東京の着付教室へ3ヶ所も通った。資格を取り、呉服屋へ就職。6年の勤務期間に、着物業界のいろいろなことを経験し、呉服の販売が、自分のコンセプトに合わないと思い退職した。

 その後、30歳で結婚し1児をもうける。5年前に小樽へ戻り、仕事を探したが見つからず、自分がしたい好きな着物の店を開こうと、「乙女のきもの」が誕生した。

 業務内容は、アンティーク着物、小物、古布・はぎれなどの販売、レンタル、着付け、イベント出展、外国人向け婚礼企画を行っている。おすすめは、外国人や観光客に着物を着付け、記念写真を撮ったり、小樽の街を散策してもらう。1時間3,800円で人気がある。

 美奈さんは「アンティークな着物なので、洋服と同じように1万円以内で買えるものが多い。もっとみんなに着物を着てもらいたい。観光に向けて京都のように、小樽も着物を着て観光してもらいたい。京都では舞妓が有名だが、小樽では芸者になりきり、小樽の町並みを散策してもらいたい」と話す。

 1時間1,000円で、着付けも教えてくれる。着物に心底惚れ込み、小樽を着物で染めたい着物美人、「乙女のきもの」のママ。

アンティーク着物ショップ乙女のきもの

TEL:090-6517-1304
現在、店舗を構えず、ネットからの完全予約制となっております。

お店のHP
2012年2月のベストママ
ドッグハウス Mファミリー

戸澤 麻容子ママ

 昨年5月29日に、余市町入船にオープンした「ドックハウス Mファミリー」のオーナー兼店長の戸澤麻容子さん(36歳)。小樽生まれの小樽育ち、現在も最上町に住んでいる。

 父は、小樽のプレスリーと言われた山田章夫さん。子供の頃、都通り商店街に自宅があり、大家族で過ごす。人見知りをしない活発で元気な女の子だった。17歳で夫の広和さんと結婚。現在小学1年生から18歳までの4人の子を持つ母。18歳の長女は結婚し、9ヶ月の孫のおばあちゃんでもある。

 化粧代理店を10年ほど続けていたが、小さい時から犬が好きで、家族も犬好き。札幌のブリーダーと出合ったのがきっかけとなり、師匠の犬に対する考えに感銘を受け、2年間ほぼ毎日通い続けた。3年前よりブリーダーとして、自宅で犬の繁殖を行った。

 犬舎「Mファミリー」を取得し、現在自宅横のスーパーハウスで、50頭(メス30頭、オス20頭)の、チワワ、ダックス、ブルドック、トイプードルなどの犬を持つ。そして、昨年、5月29日に余市にペットショップを開店した。ペットショップでは、5人のスタッフと、ペット予約販売、トリミング、ペットホテル、爪切り、ドッグフードや小物おやつの販売、栄養、しつけ相談、ワクチン代行などを行っている。

 当店のおススメは、向いにある余市川温泉の温泉を利用して、犬に温泉を楽しんでもらう「ペットスパ」。他のペットショップにはあまりなく、トリミングついでに利用する犬が多く、リピーターも多い。犬が温泉に入っている間、飼い主も余市川温泉でのんびり湯につかり、待つことも出来る。

 1日中照明に照らされ、みんなに触られ、ストレスが溜まる、ケースに入れての販売には反対で、そのため、当店ではお客さんから希望の犬の注文を受けて交配、誕生から2ヶ月間のしつけをして渡すという予約販売の形を取っている。しつけ期間中は面会出来るが、生後間もない犬は、親犬から教わることが多くあることから、この期間は親子を離してはならない。

 「当店から犬を買って良かったとの声や、犬の自慢の話を聞かされたりすると、この仕事をして良かったと思う。愛犬の写真や年賀を送ってくれるお客さんもいる。これからは、Mファミリーで犬を買った飼い主が交流を持ち、犬の話題で盛り上がって欲しい」と話す。

 休む暇なく動いている働き者の麻容子さん。犬の気持ちを誰よりも分かっているペットショップ「ドッグハウス
Mファミリー」のかわいいママ。

ドッグハウス Mファミリー

余市群余市町入船町325-1
電話:0135-22-1009(24時間対応)
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日

2012年1月のベストママ
(有)カネシン新保海産店

新保 淑子ママ

 手宮界隈の市民の台所として親しまれている、手宮市場の正面入り口を入るとすぐ左にある(有)カネシン新保海産店の新保淑子ママ(69歳)は、素敵な笑顔と元気のある声で、「いらっしゃいませ」と出迎えてくれている。

 昭和17年樺太に生まれ、3歳まで過ごした後、小樽へ移住。実家が商売をしていたため、家業を手伝いながら花嫁修業をしていた。

 夫・英一さんと結婚し、商売に馴れていた淑子さんは、違和感なく店を手伝う事となる。

 2人の息子の子育て中は、お姑さんが店に出ていたので、忙しい時の助っ人として活躍。子育ても終わり、姑が引退後は、店の準備から接客中心に仕事をしている。12月は、地方発送が多忙な時期で、仕事が終わるのは遅く、22:00や23:00まで追われている。長男の雅大さんは、現在、新保商店の社長となり、家族3人でアットホームな雰囲気の中、魚屋を営んでいる。

 「以前は、体が冷えて大変だった事もあるが、苦痛に思った事はなく、お客さんと接すると元気になる。いろいろなお客さんと出会い、『美味しかったよ』の声を聞き、みなさんに喜んでもらえると張り合いになり、頑張れる」と話す。

 また、「店に女性がいないと寂しいのではと思い、年齢を振り返らず頑張っている。昔は、お客さんが、手宮や高島、祝津から市場へ来てくれていた。スーパーもなかった時代なのでとても忙しかった。年々人口が減り、子どもが少なくなり、寂しくなった。」

 店での一番のおすすめ商品は紅サケ。自家製の銀ダラの麹漬け・サーモンの麹みそ漬けなどのオリジナル商品も販売している。紅サケのかま2切れ500円も人気が高い。オタルンカード加盟店。

 今日も美味しい魚を食卓へと運ぶ、手宮市場の看板お母さん。淑子ママの人情ある接客にファンも多い。

(有)カネシン新保海産店

小樽市錦町9-3 手宮市場内
TEL:0134-22-2674
営業時間8:00~18:00
定休日:日曜日

2011年12月のベストママ
Jeans Shop LOKKI(ロッキ)

平山 三起子ママ

 小樽都通りアーケードにある「Jeans Shop LOKKI(ロッキ)」のママで、オーナーの平山三起子さん(37歳)。

 小樽生まれの小樽育ち。札幌の短大を卒業後、札幌で販売員として勤める。三起子さんの両親は、小樽駅前ビルでジーンズショップを経営していた。小さい頃から実家の商売を見て育ち、自然と身についている事も多い。札幌での仕事を辞め、家業を手伝う事になったが、駅前ビルが取り壊される事になり、小樽には30~40歳代の女性向けの店がなく、以前から自分の店をと思っていたので、2007年4月に、「ロッキ」をオープンした。

 店名の「ロッキ」は、フィンランド語でかめもの意味。小樽はかもめが日常的にいて、かもめが好きでこの名を付けた。

 店内には、個性的な洋服とジーンズ、国内外の作家手づくりの商品が、センス良く陳列されている。カラフルな帽子があったり、これからの季節に必要なセーターや手袋なども取り揃え、かわいい空間を作り出している。

 現在、客層は広く、40から50歳代の会員が多い。開店1年後に秀朋さんと結婚、共通のミュージシャンを通して知り合った。秀朋さんは当時東京で仕事をしていたが辞め、小樽で一緒にロッキを営むこととなった。

 2歳の女の子のお母さんとなり、保育園には預けずに、実母の手を借りながら、又、地域の商店街の人たちやお客さんにも協力してもらいながら、子育てをしている。これは、自分の経験でもあり、両親が働いていたので、地域に育ての親が沢山いて、今でも当時の関係を保っているという。

 小さい頃から読書が好きで、明治から大正の近代文学を読むのが趣味。「中学生から読んでいるが、昭和初期にやっと辿りついた」。東京へ仕入れに行った時には、古本屋へ行くのが楽しみ。小樽でも古本市へ行き、お目当ての本が見つかると、感激してしまうそうだ。

 「懐かしいレトロな感じが好きで、個性的な他にはないものを仕入れ、ジーンズと洋服をメインにし、海外の雑貨や作家が手づくりした作品を販売している。値段も安くて、普段でもおしゃれに、日常のおしゃれを楽しんでもらおうとジーンズに似合うものを販売している。都通りに限らず、商店街が好きなんです」と話す。

 小樽の商店街を元気づけようと頑張る、笑顔が素敵な「ロッキ」のオーナーママ。

 「ロッキ」では、インターネット販売もしている。

Jeans Shop LOKKI(ロッキ)

小樽市稲穂2-13-6
TEL&FAX:0134-34-2705
営業時間:10:00~19:00
定休日:水曜日

お店のHP
2011年11月のベストママ
おたるの台所 おちゃわん

山中 佳生子ママ

 10月7日にオープンしたばかりの『おたるの台所 ○おちゃわん○』で、ホテル仕込みの接客をする山中佳生子さん(40)は、今日も笑顔でお客さんを迎えている。

 ママの佳生子さんは小樽生まれ。夫の泰さんは高校の同級生。5歳の男の子のお母さんでもある。

 高校卒業後、横浜の短大へ進学。当時アルバイトをしていたスポーツクラブのフロントが、接客業との出会い。接客の楽しさにのめり込み、卒業後はホテルへ就職。希望通りフロントに配属され、以来、接客の技を磨く。二軒のホテルで計8年間フロントを勤めた経験を持つ。

 人をもてなすことが大好きで、何かとイベントを企画することもしばしば。子供が出来てからは、児童館イベントで司会もしていた。

 子供が小学校に上がる前にと、昨年3月に故郷・小樽へ帰って来た。泰さんが、起業家育成の勉強をして出会ったコミュニティビジネスから、コミュニティレストラン(地域の人々が集う事を目的としたレストラン)を目標に飲食店を立ち上げる事に。

 夫が訓練中に、佳生子さんが市内のイタリアンレストランで働いた経験も、開店への良い修行をしたこととなる。

 調理経験のない夫婦のために力になってくれているのが、佳生子さんのお母さん(69)。彼女は小樽で長年調理人として仕事をしていたため、お母さんの味とその人柄から、たくさんのお客様を持つ、店の重要な助っ人である。

 お母さんが昔から作り馴れたお惣菜をカウンターに並べ、50gから量り売りもしている。「食べきれる分だけ、ちょっとずつでいいので、気軽に立ち寄っていただきたい」

 ランチメニューは日替りで、煮魚定食・焼き魚定食(各650円)、刺身定食(750円)は小鉢が2品付く。定番メニューはザンギ定食・生姜焼き定食(各650円)、とんかつ定食・天ぷら定食・ハンバーグ定食(各700円)と、リーズナブルでボリュームたっぷり。たくさんは食べられないという方のために、おかず2品のみのちょびっと定食(450円)も用意。

 「○おちゃわん○」という名前の由来は、友人とお酒を飲んでいる時に、夫の友人がつぶやいた「おちゃわんとか…」の一言。おちゃわんに盛ったご飯に合うお惣菜が主体のお店のイメージとその響きから、満場一致で決まり。前後の○も小樽の「O(オー)」と、お店に人の輪が出来るようにという願いを込めてつけている。

 オープン以来、サバの味噌煮やザンギが人気で、昔からのお客さんから「やっぱりお母さんの味だね」と喜ばれている。

 また、忘れてはならないもうひとりの助っ人は、夫のお母さん。佳生子さんにしてみると、義母と実母が一緒に厨房で切り盛りしてくれていることになり、ダブル母さんに支えられている。漬物も義母の手作り。店内のお花の手入れは蘭好きの義父がするなど、家族に支えられ、温かな「○おちゃわん○」が営まれている。

 現在、夫の泰さんは母から料理の特訓を受けている。佳生子さんは?と尋ねると、「私は接客専門ですから」と持ち場が決まってる様子。

 「おひとりで来られる方も多いので、「○おちゃわん○」で出会って知り合いになったり、あったかいお店にしたい。夜の営業は居酒屋スタイルなので、楽しいお酒を飲みに、たくさんの人に来ていただきたい。二階の座敷で宴会もできるので、忘年会シーズンには是非!」と話す。

 本人もビールが大好きのサービス精神旺盛な「○おちゃわん○」のママ。

おたるの台所 おちゃわん

小樽市稲穂2-14-11
TEL:0134-64-5031、FAX:0134-64-5032
営業時間:10:30~14:30、17:00~22:00(LO:21:00)
定休日:日曜日・祝日

2011年10月のベストママ
花園おばんざい かくれや

石井 この実ママ

 小樽のネオン街・花園小路のさらに奥まった隠れ小路にある「かくれや」のママ。

 19才で岩内から小樽に出てきて、27年目を迎える。高校まで岩内で過ごし、小樽女子短大に入学。「父親は、後志の学校の先生をしていたが、娘がアホだったので、札幌の短大に行きたかったけどダメで、“バカ短”に入ったのが、小樽生活の始まり」と、笑いながら話す。

 20才から、朝里川温泉にある貸別荘のウィンケルに14年間勤めた。朝里スキー場ではスキーのインストラクター経験も。ウィンケルの立ち上げから関わり、景気の良かった頃には、カナダやニュージーランドまで、ツアーでお客を連れて行っていた。

 ここでの宿泊サービス業の経験が、現在につながっている。24才で人並みに結婚したが、10年後には、離婚騒動などがあって、いろいろ転々として、松ヶ枝町の花屋さんに、6年間いた。その頃に、スナックでバイト経験をした。

 結局、3年前に独立して、この奥まった隠れ小路で、花園おばんざい「かくれや」をオープン。4年目に入っている。

 「まさか自分で商売をするとは思わなかった。サービス業は、いろんな人との出会いがあるから面白い。小樽は、海も山もあり、魚がおいしいし、空気がよく、大都会にはない田舎の良さが残っている。ゴルフも15分で行けるし、ウインドサーフィンも出来るし、一番住みやすい」と、すでに27年目の小樽生活をエンジョイしている。

 「仕事をしている方が好きで、気が楽」と言うママは、すっかり樽っ子の風情が漂う。1年中着物姿で、店の調理を切り盛りしている。「おばあちゃんになってもここで続けていきたい」

 店の由佳ちゃん(26)との美人ふたりの笑顔がまぶしい。小樽のかくれ小路のそのまた奥にある、料理と酒がうまい「かくれや」のママ。

花園おばんざい かくれや

小樽市花園1-12-3
TEL:0134-23-1818
営業時間:17:00~22:00
定休日:日曜日・祝日

2011年9月のベストママ
LUSH・LaLa...

清都 香澄・竹谷 麻央理ママ

小樽の花園スナック街で一番若い23歳の「LUSH」と「LaLa…」の仲良しママ。

通学する中学校は違ったが、バスケット部の活動を通じて知り合った。商業高校に進学し、放課後にカラオケに行って遊んだり、路上ライブをするなど、青春時代を共に謳歌した。「歌うことが好きだった。自己流で楽しくやっていた」

「ケンカして連絡をとらなくなった時期もあったが、久々に会えば仲良く話した」と、300回以上のケンカを繰り返し、お互いの理解を深めてきた。

麻央理ママは、「27歳の時に自分の店を出して、3年経った30歳で寿退社」を夢見て、市内外のスナックで修業。名古屋や東京に出て、貯金をしながら勉強を重ね、昨年11月に独立し、「LUSH」を開いた。

香澄ママは、自分の店を持つつもりはなかったが、「常連さんからの後押しがあり、自分の力を試してみようと思った」と、今年6月に「LaLa…」をオープンした。

「バブル時代の賑わっていた花園を知らないから、人が少ないというのが当たり前と思っているので、あせることなく、気楽に営業している。とにかく来てくれるお客さんに楽しんでもらうだけ」

LUSH・LaLa...

2011年8月のベストママ
caffee えれめんと

若林 洋子ママ

 天狗山から塩谷に抜ける道道956号線沿いの市民体験農園・農産物直売所「若林ファーム」にある「caffee えれめんと」のママ。

 緑町生れ。18歳で札幌を経て東京に。東京で体調を壊して戻ってきて、アルバイトで北ガスに。そこに勤めていたご主人と出会い結婚。妻25歳、夫21歳の時のこと。一昨年、夫の省吾さんが37年間勤めた会社を退職して、父親が経営している自然農園を手伝い始めた。

 その農園の入口に家を建て、「caffee えれめんと」を、昨年11月にオープンした。室内には、趣味の領域を超える絵画が飾られている。「海外旅行でオーストリア、ハンガリーなどを巡り、きれいな景色を見て、その様子を絵に残したいと、帰国後、一気に三枚を描きあげたのよ」

 その後、札幌や東京のグループに入って腕を磨く。「会に入っていると、毎年出品しなければならないので大変。描くことに集中出来て、作品と向き合えるので、期日に合わせて、コンスタントに描くものではないから。趣味でやっているのがちょうどいいの」

 今は、ガラス細工に夢中で、作品が店の床にも飾られている。自然豊かなアトリエの雰囲気を持ったcaffeで、結婚36年の夫婦2人の明るい会話が、やさしく人を包み込む。4歳年下の夫は、アシスタント役を務める。「言われるごとく、奴隷のごとくです」との夫に、「アハッハ、そうよね」と大笑い。

 店では、コーヒーマイスターのママの入れるドリップコーヒー(米粉クッキ-付き500円)のほか、ご主人の農園で取れる季節野菜をいっぱい載せたピザトースト(450円)や米粉100%のシフォンケーキセット(650円)などが人気。全品テイクアウト可。

 ドライブ途中の休憩にもってこいのお店だ。ただし、週末の金土日の11:00から17:00までの営業で、冬季は休業となる。

caffee えれめんと

小樽市塩谷3丁目137(道道956号線沿い)
TEL&FAX:0134-26-1571
営業時間:11:00~17:00
営業日:金~日曜日

2011年7月のベストママ
まり子の巣なっく

小林 まり子ママ

 花園町のスナック「まり子の巣なっく」のママ。余市生れ。両親の離婚で、小学校を3度も変わった。4、5年生の時は小樽の稲穂小に通った。

 「その頃の小樽は大都会で、私はゴム長靴だったのに、小樽の子は革靴だったのよ。木造の古い建物でバルコニーがあって、運動会を小樽公園でやったのを憶えている。新倉屋やあまとう、かまぼこ屋さんたちと同級だった」

 高卒後、札幌に就職。桑園の繊維問屋に勤め、布団を扱っていた。「初任給18,000円で、おふくろさんに、そのお金で冬のコート(オーバー)を買いなさいと言われたのが、すごくうれしかった」

 その後、すすきの十字街の喫茶店に勤め、朝から夜まで通しで働いた。「ピンク電話が5~6台並んでいて、最後に料金を事務所で数えるのが大変だった」。ここを辞めて、お姉ちゃんの知り合いのクラブで、夜レジ係をしたのが、この世界に入るきっかけになった。その後、高級クラブの部長のスカウトで、本格的に夜の世界を経験することに。

 「髪を結って、なれない長いドレスを着て、バックを持って、ヘルプを始めたが、右も左も分からない状態で、お客さんとの会話が全く続かないので大変だった。その頃は、うぶで可愛かったのよ。だけど、いじめられて大変だった。トイレットペーパーで涙を何度も拭いていたのよ」

 「その後、お姉ちゃんとスナックをすすきので始めて、結局18年の札幌生活だった。お姉ちゃんに今度は、小樽でお店をやるから手伝ってと言われたけれど、“絶対行きません!”と言ったの。だけど、おふくろさんから一緒にやったらと言われ、逆らえないので、小樽で一緒に働き始めたの。その頃は、バブルが下り坂だったけれど、まだ景気が良かったから面白かった。いいお客さんにもたくさん会えたて、助けてもらったの。それから小樽で、もう26年も経ってしまった」

 お姉さんのヒロ(博子)ちゃんは、「ずーっと一緒に働いてきた。私が無理やりこの水商売に入れたから、頭が上がらないのよ。今ではハイハイと言うことを聞いている。今は私がただの従業員です」と、妹に駄目出しされながらもテキパキと動き回る。

 姉と妹のかけ合い問答の面白さに、お客も思わず笑ってしまう。年季の入った仲の良い美人姉妹が、癒しを与えてくれる。「年は大台に乗ってしまったが、私が言うとお姉ちゃんの年がばれるから、言ってはいけないと言われているの」

 小樽に来てから始めた趣味のゴルフは、昔の年40~50回から、今は景気が悪くて4~5回に減ってしまったと嘆く。天真爛漫の明るさを振りまく、「まり子の巣なっく」のママ。

まり子の巣なっく

小樽市花園1-8-8 沢田ビル2F
TEL:0134-33-0905
営業時間:19:00~01:00
定休:日曜日・祝日

2011年6月のベストママ
kirara

佐藤 愉子ママ

 6月10日にオープンしたスナック「kirara」のママ(36)。「佐藤愉子です。愉快な愉を書いてゆうこです」と、ユニークなハスキーボイスで話す。

 潮太鼓保存会の立ち上げ時から、会の発展に尽力する父親の姿に憧れ、小学校1年生から若潮隊としてバチを握った。プラスチック水道管をバチ代わりに練習を重ねた。2人の娘も潮太鼓で活躍。親子3代で会を盛り上げる。

 22歳から、昼の仕事をしながら夜のアルバイトを始め、「自分の店を持ちたい」と思いながら、10年過ぎたが、勤めていたスナックの閉店を機に夜の仕事を辞めた。

 しかし、今年、スナックのママをしている友人に「しゃこ祭り」で会ったことがきっかけで、夜の仕事を再開することに。そして、知人や友人から「応援するから自分の店を出しな」との声を受け、6月10日のオープンとなった。

 「グラスや灰皿をくれたり、棚を作ってくれたり。こんなに周りの人に良くしてもらって、びっくりしている。オープンしたら、色々な人がお祝いに来てくれて、すごく嬉しかった」

 「アルバイトをしていた時に、接客やサービスの仕方のほかに、『面倒くさいことをする』ことを、ママから教わった。
だから、何でも面倒くさがらずにやる。あせらずゆっくり続けていきたい。お客さんには、ゆっくりゆったり楽しんでもらって、『また行くかな』と思ってもらえるサービスをしていきたい」

 ひとりで夜空や夜景を見ることが好きで、手宮の厩岸壁からの夜景が特にお気に入り。「海に映る小樽の夜景が何とも言えない。きらきら光っているあの景色がいい。それでお店の名前をkirara(きらら)にしたの」

 軽快なトークで周りを和ませる。名前の通り、愉快で明るいママ。

kirara

小樽市花園1-8-2 レインボービル2F
TEL:0134-33-4100
営業時間:19:00~01:00
定休:日曜日

2011年5月のベストママ
ラーメン・お食事処・居酒屋 遊心

上滝 桂子ママ

 「安くてお腹いっぱいになるお食事を市民や観光客の方々に提供したい」

 ラーメン・お食事処・居酒屋「遊心」(稲穂2)の代表。

 魚屋の両親の仕事が嫌いだった。朝から晩まで働きづめで、学校から帰ってきても、両親が家にいることはほとんどなかった。優等生だった双子の姉と比べられ、劣等感を感じながら育った。

 そんな両親に唯一認められたものは料理だった。褒められたい一心で料理をつくり、美味しいと食べる両親の顔を見るのが喜びだった。これが今の仕事につながり、「客が食べて喜ぶ姿を見る、それが幸せだ」と話す。

 最初は、中央市場内に惣菜・弁当屋を経営し、手作りの弁当を幼稚園に配達するなど、忙しい毎日を過ごしていた。仕事ばかりに集中したため、育児がおろそかになり、子供が過食症になってしまった。仕事を辞めて24時間体制でカウンセリングを受けた。子供といる時間を出来るだけ多く作り、中学生に成長し症状も安定するようになった。

 そして、小樽の人に還元出来るような店を、もう一度経営したいと決意し、3月1日に「遊心」をオープン。昼は、一品+惣菜が食べ放題。夜は、飲み物・食べ物は全て300円(生ビール込)とチェーン店並みの安さだが、心のこもった料理を提供する。

 「食べて喜んでくれる。それだけで良い」と優しく笑う。

ラーメン・お食事処・居酒屋 遊心

小樽市稲穂2-4-10
TEL:0134-64-5337
営業時間:11:30~22:30ラストイン(閉店はお客さんが帰る時)
定休日:なし