ベストママ

2008年4月のベストママ
さかい家

赤沢 妙子ママ

 小樽堺町の移り変わりを23年間見つめてきた喫茶店「さかい家」の店長。

 1907(明治40)年建築の和風商店(小間物雑貨卸・久保商店)を利用し、レトロな雰囲気を醸し、落ち着ける喫茶店。店内へ入ると、靴を脱げばいいのかと迷うほど、木の床板はピカピカに磨かれている。23年前に姉と二人で始めた店は、観光都市・小樽の堺町通りの顔にもなっている。

 仁木町で生まれ育ったが、父母は小樽で働き、親戚も小樽に住んでおり、「どちらかというと仁木よりも小樽の方が庭って感じ」
と話す。高校は仁木を離れて小樽の商業高校へ。卒業後、小樽市内でOLとして10年以上勤めたが、35歳の時に「昔はターニングポイントと言われたこの時期に何か新しいことをしたかった。単純に食べることが好きだから、飲食出来る喫茶店をやりたい」と決めた。

 市内各所を見て回ったが、泥で真っ白になっていた空き家のこの建物を見て、内部の重厚な金庫や窓格子、2階の雰囲気に一目ぼれ、即決したという。20年前の堺町通りには北一硝子しかなく、何日持つかと言われたこともあったという。
しかし、「旅に出た時はちょっとでも良い雰囲気のところに行きたいと思っているので、この雰囲気のある店で営業を続けていれば、いつかそう思うお客さんが来てくれると信じてやってきた」と振りかえる。今では、小樽の古い建物を利用した喫茶店として人気を博している。

 JAZZを静かに響かせて、昔懐かしいレトロな雰囲気を大事にする店のこだわりは、客がゆったりくつろげるように、席の間隔を広くしている。看板商品のあんみつやぜんざいの白玉も餅も手作りで、アイスクリームは特別注文している。

 「店をオープンする時は、小樽の地元の人たちにバックアップしてもらった。本当に感謝している。古い建物を利用して営業することで見直され支持されて、小樽に来た時は必ず寄ってくれるお客さんもいるので本当に幸せ」とニッコ
リ。

 多くの観光客が行き交う堺町通りのちょうど中間点に位置する『さかい家』は、小樽らしいレトロな雰囲気でゆったりとした時間を提供する。

さかい家

小樽市堺町4-4
営業時間:
4月~10月 10:00~19:00
11月~3月 10:00~18:00
定休日:不定休
0134-29-0105

2008年3月のベストママ
心天茶香(しんてんさこう)

花和 恵ママ

 梁川通りの道道小樽港稲穂線側にある、中国茶・台湾茶・健康茶の「心天茶香(しんてんさこう)」のママ。

 茶壷(チャーフー・急須)、茶杯(小さな湯のみ)、茶海(チャーハイ・ピッチャー)を茶台に乗せた、中国茶芸様式を本格的に取り入れ、二日酔いや脂肪燃焼効果のある健康茶など18種類の茶葉を揃えて、ゆったりと心休まる時間を提供する。1種550円から650円程度で、何杯でも楽しめる。

 伊達出身で、高卒後、旭川の看護専門学校へ。倶知安の厚生病院に4年、市内の東小樽病院に2年勤務。知人の店で、マスターであるご主人・貴心(たかひと)さんに出会った。出会って2ヶ月、ニュージーランドや、タイ・ベトナム・カンボジアなどの東南アジアの国々を歩いてめぐった。「若い時にしか出来ないかもと思って。考えるよりも先に行動に出ていた。めちゃめちゃだった」と苦笑。

 6年前に結婚し、友人から結婚祝いにもらった茶壷がきっかけで中国茶に魅了され、札幌の専門店に何回も足を運んでは中国茶芸を学んだ。本場の雰囲気を体験するため、台湾の問屋や茶畑を見て周り、地元の人の温かさ・穏やかさに触れた。

 看護師の仕事をきっぱり辞めて、2007年8月、中国茶専門店をオープン。居酒屋だった内装をアジア風に改装。作業のほとんど全てを、夫婦二人で行った。

 店に入ると、優しい笑顔で客を迎え、その日の体調を聞いて、それに合った茶葉を勧めてくれる。「プーアル茶は発酵が強いので、茶葉が開いてからの二杯目が美味しい」と、いちばんおいしい飲み方を伝授。

 「まだオープンしたばかりで、あまり知られていないが、お客さんに恵まれている。女性のお客さんが多く、ゆったり静かに休んで下さるので大変感謝している。中心街よりもちょっと外れにあるので、ゆったりのんびりしていただきたい」

 店主(恵と貴心)の二人の“心”と茶が香る「心天茶香」で、疲れた身体を癒しに訪れてみては。

心天茶香(しんてんさこう)

小樽市稲穂4-3-9
営業時間:12:00~19:00
定休日:金曜/不定休
0134-23-9592

2008年1月のベストママ
時代屋

甲谷 京子ママ

 小樽の観光名所・堺町通りのメルヘン交差点近くのレストラン『時代屋』のママ。

 トレードマークのバンダナを頭に巻き、店内をきびきびと動き回わり、50種類もあるメニューの仕入れから調理までを一手にこなす。料理の一品一品に独特の工夫がなされており、味付けの良さから常連客や観光客の人気も高い。

 多くの人に支えられ、開店から既に22年もの年月が過ぎ去った。今では観光名所となった堺町通りの変遷を身をもって眺めてきている。開店当時は、周辺はオフイス街で、いろいろな会社が軒を列ねていた。このため、店はモーニングサービスの客で大賑わいだったという。

 小樽生まれで、手宮小、末広中から潮陵高(定時制)に。バレーの部活に夢中になりながら、札幌の会社に勤務。21才の時に、高校の同級生と結婚。「ずーっと続いているのは、私が家に居るより、店に居る方が多いからかな」と、大きな目が笑う。

 最初は商売を始めるとは思わなかったが、花園ではやっていたスナックを譲ってもらい3年間続けた。「時代屋」も開店し、当初は2店を経営していたが、店を行ったり来たりでは無理があるので、入船の一店に集中した。

 当時はコンビニもなく、堺町には、北一硝子の事務所兼店舗が一軒あるだけで、オルゴール堂も家具屋さんで、観光バスもまだ来ておらず、周囲はオフイス街で会社員が溢れていた。朝はモーニングサービス、夜は食事と宴会で、一日中本当に忙しかったという。 

 一度食べた味は忘れないと言うママは、レストラン三幸に勤めていた時に食べさせてもらった、当時は珍しかったステーキ・グラタン・ドリアの味が舌に残っていなかったら、店はやらなかっただろうときっぱり。

 時代も変わり、今では口コミで知った観光客が一様に「こんにちは」と言って店の扉を開ける。

 休みの時に海外旅行に行くのが趣味で、これまで アメリカからアジアまでを経験し、食材を仕入れる。名物のカレーには、タイで手に入れた23種類の香辛料が入っており、札幌からわざわざ食べに来る客も多い。

 忙しい日々を送るママは、ビールが大好き。「本当にビールっておいしいわね!」。つぶらな瞳が一段と大きくなった。

時代屋

小樽市入船1-2-28
営業時間:AM11:00~PM11:00
定休日なし
0134‐29-0282

2007年12月のベストママ
お刺身・焼き魚 味処ほたる

松本 綾子ママ

 “マッチャン”と親しまれる、花園繁華街にある“ほたる”のママ(55歳)。エンジ色の作務衣に身を包み、料理に腕を振るう。

 小樽市高島の漁師の娘として生まれ育つ。店のこだわり料理は、やっぱり魚。生ガキを中心とした創作料理や自家製のしめさば、魚介類のカルパッチョ、あさり蒸しなど、店内のあちらこちらにメニューが貼り付けられている。卓メニューがないので、首を回し、身体を動かしてメニューを探すのが面白い。

 20年前の離婚を機に脱サラし、1998(平成10)年に7.5坪の店をオープン。「友達から皿をもらったり、漬物石をもらったりと、手を差し伸べてもらって店がオープン出来た。ほたるの灯りにともされるような気持ちになった」と、店名は『ほたる』に。

 「ほたるは1年一生と、か細いけれど、私のほたるは根太く生きてみようと、“ほたる”という字は太く書いた」と力を込める。そんなママを支えるのは長女。「忙しい時はケンカしながらやってるの」と話すママだが、そんな掛け合いも客の楽しみである。

 約4年前から現在の店に。元々寿司屋だった店内をそのまま使用し、ショーケースには魚をずらりと並べる。「ここ2、3年、売上げも伸びず、本当に不景気。でもうちの店には温かい人ばかりが来てくれる。居酒屋なので、カラオケや有線はないけれど、カウンター越しに会話出来るのが何よりも楽しみ」と笑顔で語る。

 小樽花園で居酒屋“お刺身・焼き魚 味処ほたる”を切り盛りするママ。

お刺身・焼き魚 味処ほたる

営業時間:18:00~0:00
小樽市花園1-11-24(スパルビル横小路)
0134-29-0607

2007年11月のベストママ
洋菓子・喫茶 あまとう

柴田 美子ママ

 マロンコロンの“あまとう“を支えるママ。食の安全問題が全国規模で取り沙汰される中、「常に自分の家族に食べてもらうような気持ちで、衛生・品質には特に気を付けている」と、自社製品へ細かい目配りを忘れない。

 創業78年のあまとうは、主力のマロンコロンやクリームぜんざいなどで、全国各地から好評を博している。マロンコロンは、同社の代表的商品に成長し、人気度も高い。

 先代から手作りにこだわり続け、いくら需要が多くても、「自分の目が届く範囲で製造を続ける」と話す。

 「男性は結果を見ることが多いが、女性はその過程を大事にする。ただ売るだけではなく、同じ焼き菓子でも、ちょっと袋を変えたりするだけで、お客さんに喜ばれる」と、女性の視点で販売方法を考える。

 防腐剤や添加物を入れず材料にこだわる。新商品のサンドイッチを作る際も、何ヶ月もの期間を研究に費やした。グリンピーススープは、材料そのものの味を引き立たすため塩は入れず、客の好みで入れてもらうようにしているという。

 生け花や押し花、料理、踊りと多彩な趣味を活かし、店の装飾にも力を入れ、店内の花はすべてママが活けている。

 「あまとうにお客様が足を運んでくだされば、商店街にも人が流れる。お客様との会話が好き。地元のお客様を大切にして、美味しいものを作り続けたい」と、小樽から全国まで菓子を届け続けるママ。

洋菓子・喫茶 あまとう

営業時間:10:00~19:00(木曜定休)
小樽市稲穂2-16-3
0134-22-3942

2007年10月のベストママ
絵手紙おたる

池田 なほみママ

 小樽市内8地域で、絵手紙とパステル画サークルの講師を務める。カウンセラーや交流分析士など、多種多様な資格も持つ勉強家だ。

 オホーツク周辺の中湧別(なかゆべつ)出身の池田さん(46)は、高卒後、札幌で就職。田舎町で育ったことから、土日のほとんどは小樽に足を運び、ほっと一息ついていた。

 小樽の叔母夫婦の紹介で小樽出身のご主人と結婚。出産のために仕事を辞め専業主婦に。“これが私の勉強の日々の始まり”と、カウンセリングや油絵の勉強を始めた。

 油絵教室では、作品を全否定され、絵を描くことを諦め、見て楽しむようになった。しかし、テレビで絵手紙の描き方の特集が行われており、“ヘタでいい、ヘタがいい”の言葉に勇気づけられ、絵手紙の世界に。

 小樽の街並みが好きで、都会に住むことに疲れたと、長男が小学校に入る前に、札幌の家を売って小樽に移り住んだ。

 日本絵手紙協会の公認講師までとなり、小樽でサークルを開いた。「綺麗な絵でなくていい。絵手紙なんだから、文章が伝わるように描いたらそれで良い。下手でも素人っぽさがあった方が温かみを感じる」と、ハガキから絵がはみ出るくらい大きく描くことを特徴にしている。

 「絵手紙ブームは過ぎたが、やりたいという人がいる限り続けたい。今後は子供のアート教室を開きたい。絵を上手に描くということではなく、感性を育てられるようなアート教室にしたい」と夢を語る。

 「私は、講師とか先生と呼ばれるのは好きじゃない。やりたい人のお手伝いをするサポーターという気持ちでサークルを開いている」と、大好きな小樽で趣味のお手伝いに力を入れる。

2007年9月のベストママ
vivre sa vie + mi-yyu

岡本 有美子ママ

 幼い頃からの夢である、雑貨屋“vivre sa vie + mi-yyu”(ビブレサビプラスミーユ)を、大好きな小樽の街で今年7月にオープンした。

 札幌育ちの岡本さん(34)は、幼い頃から父親に連れられ、小樽の古い建物やアーケード街などを巡った。大人になってからも、小樽の古い街並みが大好きで、友達と一緒にランチに来り、ひとりでもよく小樽散策を楽しんだ。

 今年に入り、色内通りにある小樽市指定歴史建造物の旧早川支店を借りられることになった。大好きな小樽の街の歴史ある場所で、夢の雑貨屋をオープン出来るとあって、職場で知り合った金田一美由紀さん(39)と2人で、すぐに準備に取り掛かったという。

 岡本さんは、フランスから直輸入した絵本や雑貨を担当し、相方の金田一さんは、友人が立ち上げたオリジナルブランドの衣類やアクセサリーを担当。古い木材のイスやベッドを利用して商品を陳列。ここにも2人のこだわりが感じられる。

 店名の“vivre sa vie”はフランス語で、人生を生きる、生活を楽しむの意味。その名の通り、店内には、可愛い雑貨や絵本が並び、2人で営むことから、「vivre sa vie」+「mi-yyu」(美由紀さんの呼び名)となった。

 「小樽は、近所の方々が温かく、皆さんに応援されて頑張っている。近所付き合いがあって、いつも声をかけてくれるので、小樽のこの場所でオープン出来て良かった。」

 外から見ていた小樽を、今度は中から見るようになり、またひとつ小樽の魅力に気づいたと話す、犬好きのママ。

vivre sa vie + mi-yyu

営業時間:11:00~18:00(月曜・第3火曜定休)
小樽市色内2-4-7
0134-24-6268

2007年8月のベストママ
Ryoga―亮河―

酒井 成子ママ

 “ただいま”“お帰り”。わが家にいるような、家庭的な雰囲気が、客の足を2度3度と運ばせる。娘と姪っ子と一緒に営み、アットホームなスナックで知られる“Ryoga”のママ。

 秋田で生まれ積丹で育ち、バス通学で小樽商業高校へ。在学中、親に無理を言って小樽に下宿したため、生活費は自分で稼いだ。

 その後、様々な人生行路を歩み、女手ひとつで娘と息子を育てるため、昼夜を問わず働き続けた。

 飲食店のアルバイトをしていた時、このまま調理の仕事を続けるならと、調理師免許を取る頑張り屋さんだ。「究極の負けず嫌いなのよ。オホホ」

 そして、ホテルのレストランで調理師としてさらに腕を磨いた。2年前に、花園で娘さんと一緒に、現在の店をオープン。店の名前を息子さんの名前から取り、“Ryoga―亮河―”に。「一生懸命考えた名前で、親子で頑張れる気がする」と話す。

 ママの優しさとフレドリーさで、店内はわが家のような雰囲気になる。「友達に連れられて来たお客さんが、1人で来てくれるようになるのが嬉しい。そんな気楽な雰囲気なのよ」

 “ただいま”とスナックの扉を開き、1日の出来事を話しながら酒を傾ける客も多い。調理師のママが腕をふるう創作料理も人気がある。チャーム1,800円(税込)、飲み放題(4名以上)で2,500円から(焼酎・ウィスキー)。

Ryoga―亮河―

営業時間:19:00~25:00(水曜定休)
小樽市花園1-11-18
0134-24-3151

2007年7月のベストママ
TWINKLE(ツインクル)

本多 恭子ママ

 人にも環境にも気配りを欠かさない心優しいママ。手宮で生まれ育ち、「小樽の自然や灯りを見るとホッとする」と、環境問題への取り組みを、小樽から発信したいと張り切っている。

 国道5号線沿いで美容室「TWINKLE」(ツインクル)を営む。幼い頃、近所の美容室の仕事を覗くのが好きだったというママは、高卒後、札幌の専門学校へ。大きな美容室に勤務したが、流れ作業が合わず、小樽で開業。

 美容室経営の傍ら、福祉ボランティアを15年以上続けている。「どんな人でも、オシャレをして街に出たいはず」と、店内をバリアフリーにし、お年寄りや体の不自由な方にも、気軽に来店してもらえるように対応。

 常に相手の気持ちを考えることが大切というママ。元お笑いタレントなどで作るグループ「元お笑いタレントなどで作るグループ「チームGOGO」が、環境問題についての号外を配布する取り組みを手伝いたいという気持ちから、今年、福祉ボランティアの活動とともに環境問題についての活動も始めた。

 最初は、小樽市内でこの号外を配布するだけで良いと思っていた。しかし、実行委員会のメンバーの熱意に触発され、6月22日の夏至の夜に、電気を消してロウソクの灯りで環境問題について語り合う「キャンドルナイト
in おたる」を実施。

 企画の段階で色々な意見のぶつかり合いもあったが、「互いに違うところで生きている。意見も違う。違うけれど、環境問題というひとつのものを見ているから分かり合える。思いはひとつ」と、イベントは成功し、市内家庭や飲食店・企業なども停電運動に参加してくれたという。「環境問題はかじったばかり。でも福祉も環境も同じ。ちょっとした思いで出来る。自分だけでなく、ちょっと相手のことを考えてあげるだけで出来る」

 2人の息子を育て、地域のために福祉や環境について熱く語る、心優しいツインクルのママ。

TWINKLE(ツインクル)

営業時間:9:00~18:00(火曜・第3水曜定休)
小樽市稲穂1-9-8
0134-27-2124

2007年6月のベストママ
北乃とまと屋

丸谷 友紀ママ

 ここに来ればトマトのことが全部分かると言われたい。実家の農場(仁木)で自然栽培している野生トマトを使った商品9種類を揃える「北乃とまと屋」の若き女性店長。

 仁木出身の29才。家族経営の農場で育ち、「父が外に出してくれなかったの」と、仁木中・仁木商業と近場の学校に通った。英語は苦手だったが、小樽短大へ入学し、猛勉強したという。

 卒業後、一度札幌の企業に就職したが、地元仁木に戻り、小樽の観光ストリート堺町通りにあるオルゴール堂に入社。短大で身につけた苦手分野の英語が、アジア観光客への接客に存分に活かされたという。海外に向けた商品開発にも携わった。

 しかし、4月25日にオープンしたトマト専門店「北乃とまと屋」の店長に。回転寿司とっぴーのとまと焼酎販売店として、臨港線沿いにあるとっぴー横の小さなプレハブ小屋で販売にいそしむ。とまと焼酎を取り扱う店は、全国に3軒、全道では初だという。

 完熟とまと焼酎をはじめ、トマトジュース、トマト酢、リキュール酒、ワイン、ソフトクリーム、ジェラートなど9種類のトマト商品を揃える。実家で一生懸命育てた不純物を一切使用しない、野生トマトの引き締まった果肉と濃厚な果汁をふんだんに使った、自然の甘さを持った商品が自慢。「試めしてもらえれば納得してもらえる」

 酒が大好きな丸谷さん。晩酌時には、ビールから始まり、日本酒、焼酎、ワインなど。ワインは、まるまる1本飲み干してしまうことも。そんな丸谷さんは、とまと焼酎のトマトジュース割りをおすすめする。全道初のとまと焼酎取扱い店となり、「今後は、色々な新商品を開発して、全道一・全国一の品揃えを目指したい」と張り切っている。

 小さい頃からトマトをたくさん食べてお肌がツルツル。ニッコリ笑って出来るえくぼが可愛い北乃とまと屋の店長さんは、現在、彼氏を募集中だという。

北乃とまと屋

営業時間11:00~18:00(年中無休)
小樽市港町6-4
0134-27-8115

2007年5月のベストママ
2月16日

森元 正子ママ

 たっぷり愛が込められたコーヒーと癒しの空間を提供する、喫茶店“2月16日”のママ(58)。

 “2月16日”は、床や天井など店内は総ヒノキ。ご主人の勝章さんが丹精込めて作った。じっくり時間と愛を込めて作られた夫婦2人の喫茶店だ。

 2年前の2月16日にオープンする予定だったが、準備が遅れて3月に。内装はもちろん、自家焙煎のコーヒー豆、厳選した紅茶葉に、ご主人のこだわりが光る。もうひとつ、ママのこだわりは、手作りジャムとそのジャムサンド。

 栄養士の資格を持つママが、自宅で大事に育てた無農薬の山ぶどう・ハスカップ・ブルーベリーなどを使って作った、9種類の無添加ジャムは人気商品。近くの商店街からも、250円で提供されるコーヒーとジャムサンド目当てに訪れるファンが多い。

 20年前に小樽に移り住んだ。スポーツが趣味で、特に水泳が得意。プールに行けば必ず1kmは泳ぐという。今は、プールに通う時間が作れないほど、喫茶店の仕事に追われている。

 「小樽には、もうちょっと元気になってもらいたい。若い人たちも街に出て来て、小さな喫茶店に寄って、コーヒーや紅茶を楽しんでもらいたい。若い人たちが市街に出てくれれば、少しは活性化するのに」

 おたる都通り商店街裏の中静屋通りにある、こだわりいっぱいの店で、ほっと一息。

2月16日

営業時間10:00~19:00 (日曜定休)
小樽市稲穂2-16 中静屋通り

2007年4月のベストママ
ハンバーグガーデン アーリーダイニング

三浦 理紗ママ

 ウィングベイ小樽(築港)2階ハイカラ横丁にあるハンバーグ店・アーリーダイニングの店長(28)。手ごねでやわらかくジューシーなオリジナルハンバーグを作る。28歳の若さで店の運営・メニューなど、すべてを任される店長。

 小樽出身のひとりっ子。幼い頃は、卵の白身を泡立ててメレンゲを作って遊んでいた。ケーキを作って食べることが大好きで、白身を泡立てるとなぜメレンゲになるのかと疑問を持ち続けて、桜中・潮陵高卒後、札幌の調理師専門学校へ。

 1年後、小樽グランドホテル洋食部に就職し、学校で習ったことだけでは通用しないと、ショックを受けたこともあった。練習練習の毎日を送り、学校では教えてくれないプロの技術を学んだ。

 数年後、知人の紹介で、アーリーダイニングの店長に。 3ヶ月間、知人に相談するなどメニュー作りに試行錯誤。現在は、基本のハンバーグ8品と四季折々の数品を提供。日本人の口に合うように、和風食材で味付け・工夫を凝らす。平日(月~金)には、フォカッチャバーガーセットをランチ限定で提供。

 「最初は泣きたいくらい辛い事もあった。もう2年近くやっているが、まだまだ大変。でも、小樽は良い人たちが集まる街だから、小樽を出て店を営業しようとは思わない。今は買物ついでに食事に来てくれるお客さんが多いが、今後は、アーリーダイニングで食事をしたいと来てくれるようになれば嬉しい」と話す。

 髪を束ね、ユニホームである黒いシャツとエプロン姿で、従業員に指示を出して店を切り盛りする、アーリーダイニングの若きママ。

ハンバーグガーデン アーリーダイニング

営業時間11:30~20:30 LO 20:00(年中無休)
小樽市築港11-5 ウィングベイ小樽・ハイカラ横丁
0134-33-3666