2019年6月のベストママ
やきそば中華龍(ろん)
原田 章子ママ
小樽市銭函3丁目の自宅1階に、やきそば中華龍(ろん)を、2018(平成30)年9月13日にオープンさせた店主・原田久嗣さん(50)を支える、妻の章子さん(47)は、明るく笑顔が素敵な女性。
小樽出身の章子さんと、この道30年の努力を惜しまない料理人である札幌出身の久嗣さんとは、とても仲良しなご夫婦。
10年前から札幌中央卸市場内で食堂を営み、味の肥えた市場関係者が納得する料理を提供し、喜ばれていた。
通うのが大変だったこともあり、海も山もある銭函の活性化になればと移転を決意。2018(平成30)年6月に閉店し、3ヶ月足らずで自宅1階を改装してオープン。
以前の食堂でも人気メニューだった本格的なあんかけ焼そばは、家庭ではなかなか作れない味。その焼きそばを中心にメニュー構成した。
店名は、食堂当時をそのまま使い、焼きそば専門店を強調。
メインとなる調理は夫に任せ、料理の味の決め手となるスープにも深いこだわりが。手間隙かけてスープを取り、スープが切れるとオーダーストップ。スープを使うあんかけやきそばや一品料理は、店ならではの自慢の味。
章子ママは主に接客を担当。10歳の頃から実家の海の家を手伝っていた。当時は、何が何だか分からず、ただただ忙しくて大変だと思っていたが、今の章子さんに自然と身についている接客の技は、これまで培ってきた経験からにじみ出たもの。
お客さんにとっての1杯を作るために、丁寧にスープを作り、よそに負けない料理を提供することを常に心がけている2人。
昼時は並ぶこともあり、お客さんから「待った甲斐があった。美味しかった」と言ってくれた時は、疲れも忘れるほど嬉しいのだという。
中華の定番デザート・杏仁豆腐だけは、章子さんの手づくり。レシピは、久嗣さんが考えたものだが、なめらかで濃厚な味わい深いと評判だ。
腕を鈍らせないためにも色々なメニューを提供しようと、ランチが終わった14:00頃から、エビのチリソースや豚のもやしいため、麻婆豆腐などの単品中華も始めた。
主婦目線で、家事の手助けになればと「単品料理をお皿持参でテイクアウト。夕食の一品にして」と話すママ。
今後は、「海も山もあり、札幌へも小樽へも近い銭函を発展させる足がかりになれればと思う。少しでも人を呼びたい」と、銭函を元気づけたいそうだ。
章子ママは、「妻としてではなく、ひとりの人間として、久嗣さんが作る麻婆豆腐やラーメン(かつてのメニュー)は、本当に美味しい」と太鼓判を押した。
「本格派の味を出すこだわりのスープを使ったやきそばを、ぜひ食べに来ていただきたい」とPRも忘れない。