2018年 ベストママ

2018年12月のベストママ
すし処みやた

宮田 真由美ママ

 寿司を中心に、旬の新鮮な食材を使った料理を提供する「すし処みやた」は、寿司屋通りに店舗を構え、店主の宮田宜史さん(41)と妻の真由美さん(37)が、二人三脚で切り盛りする店。

 堅苦しくなく、家族連れでも気軽に入れる店を心がけている。

 共に札幌出身の宜史さんと真由美さんだが、宜史さんは高校卒業後、すぐに小樽で料理人の道へ。一時札幌に戻り、運命的な出逢いをした真由美さんを説得して、再び小樽に。仕事をするなら“小樽で”と、住み続けて20年以上になる。

 2人は、数軒隣りの「寿し処ひきめ」に10年以上勤め、その後、現在の店舗で店長を任され、2017(平成29)年2月から晴れて店主となった。

 真由美さんの仕事は、接客が中心となるが、忙しい時は何でも手伝う、夫を支える縁の下の力持ち。美味しい食事はもちろんだが、お客さんが楽しく会話できるよう、邪魔にならないようにと、どれだけあずましい(居心地が良い)か気配りを忘れない。箸置きを折り紙で手作りするさりげないおもてなしも、お客さんに喜ばれている。

 店内に飾られた可愛らしいだるまは、真由美さんのコレクション。ママが収集しているのを分かっている常連さんからのお土産も。

 いつもはつらつとして元気に立ち振る舞う真由美ママは、「実年齢よりも若く見られてしまう」と、はにかむ笑顔が可愛い女性だ。

 胆振東部地震では、台風で大変な大阪のお客さんから安否確認の電話をもらったり、今まで接してきた人たちに恵まれていると感謝も忘れない。

 これからのお奨めは、店主一押しの、日本三大珍味のひとつ、ボラの卵巣から作った自家製「からすみ」。料理人の技と手間をかけて納得できるものを、ぜひ食べていただきたいとPR。

 「すしは、本来、気軽に食べるもの。ひとりでも多くの人に楽しんでもらいたい思いがあり、お腹がすいた時に、気軽に立ち寄ってもらえる店にしたい」と話す宜史さんの横で、「堅苦しくなく、アットホームな雰囲気で、また行きたくなるような店になれば」と、優しく微笑む真由美ママ。

 寿司屋通りは、老舗や本格派すし店がひしめき合い、競合しているが、仲良し夫婦が営むアットホームな店「すし処みやた」で、気軽に小樽の寿司を味わいに出かけてみては?

すし処みやた

小樽市色内1-12-8
電話:0134-27-0133
営業時間:ランチ11:00~14:30、ディナー17:00~21:30(L.o)
定休日:木曜日
宴会コースは最大12名まで 

2018年11月のベストママ
曲廣屋 kanehiro-ya

廣田 智子ママ

廣田智子さん(47)は、酒好きが高じて、実家の旧廣田金物店の事務所を改装し、居心地の良い店「曲廣屋kanehiroーya」を、今年の9月4日にオープン。ランチプレートと国内の厳選した酒、自家製酵母のパンを提供している。

金物店は、祖父の兄が約90年前に始めた建築道具を扱う店だった。廣田さんも事務員として働いていて、思い出が詰まった大事な場所。

店を始めるならここしかない!と事務所を改装し、店名も金物店を残したいと命名。

おしゃれなU字カウンター7席のこじんまりとした店内は、釘を量っていた年代物の秤が飾られていたり、吊り秤にハンガーがかけてあったり、硝子ブロックを木製のものさしで枠取りしてあったりと、かつての金物屋の風情を残している。

改装案は、大工さんのセンスに廣田さんの希望を組み合わせて生まれ、思い以上の出来栄えと喜ぶ。

開店2日後に胆振東部地震が発生。停電になりやむなく2日間の休業。それがかえって、初めて経験した開店という大きな門出の緊張を解きほぐし、気持ちを落ち着かせることができたという。

20歳の頃、上司にご馳走になった日本酒に惚れたのがきっかけで酒好きに。親からただの「呑ん兵衛」と言われるのが嫌で、日本酒のソムリエ「酒師」の資格を取得。発酵繋がりで、6年前から酵母を起こしてパン作りも始め、毎朝、手作りのパンを7種類ほど焼き販売している。

赤井川産の減農薬ゆめぴりかと自家製酵母パンが選べ、メインは肉か魚、そのほかに芋サラダ・野菜サラダ・スープがついているランチプレートを提供。10月9日からケーキセットも始め、午後のひと時をティータイムで過ごすも良し。

夜は、日本酒に合わせた「あてプレート6種盛り」と、その時々で変わるが、全国各地の選りすぐりの日本酒を提供。石川県の天狗舞・山廃純米ひやおろしや宮城県の勝山縁・特別純米ひやおろし等が並ぶ。

今後は、「あて(肴)によって、日本酒の楽しさを多くの人に知らせたい」と話し、「ゆっくり、のんびりしてください」とPRした。

店内には、伯母が編んだ籠バッグや指輪等のアクセサリー、従姉妹が作るアクセサリーや雑貨、几帳面な仕事をする母親の着物生地をリメイクした小物入れ等を展示販売するコーナーを設けている。

廣田さんも、子ども頃に始めた習い事で才能を開花させ、小樽書道市展委員も務める腕前の素敵な女性だ。

曲廣屋 kanehiro-ya

小樽市緑1-2-14

電話:080-6094-8761

営業時間:火~木11:00~18:00(ランチ~14:30)

:金~土11:00~17:00(ランチ~14:30)・17:30~22:00

定休日:日・月曜日

2018年10月のベストママ
Cafe & Hall Matano

亦野 寿子ママ

 オーシャンビューがご馳走の「Cafe&Hall Matano」店主・亦野寿子さん(55)は、札幌出身で、張碓の自然に魅せられ移住。18年前に建てた敷地面積約300坪の豪邸の居間で、2017(平成29)年6月にカフェをオープンさせた。

 短大を卒業後、幼稚園教諭として勤務。結婚後も2人の子どもを育てながら、市内の幼稚園で、子ども達の笑顔に包まれ、幼稚園教諭が天職だと思っていた。

 突然、親の介護と仕事が重なり、両立が困難となったため、2015(平成25)年に退職。翌年1年間、休養をしていた時、近所の集まりに居間を開放していた。友人からは「こんなに素敵な場所を使わないのはもったいない。カフェでもしたら?」と勧められ、心機一転、カフェを開くことに。

 高台に位置するカフェの窓からは海が一望でき、増毛連峰や海にかかる夕焼けや虹、真冬の荒れ狂う海など、張碓ならではの景色がご馳走となり、友人・知人3組がホームウエディングに使用したことも。ミニライブやサークルの集まり等に貸すこともある。

 もちろんご馳走は景色だけではなく、1日10食限定のランチは地産地消を心がけ、薄味を基本に、旬の食材を使用して添加物は一切使わず、身体に優しい食事を提供している。

 道産小麦のはるゆたかを使ったナポリタンや豆にこだわったコーヒー、マレーシアのキャメロンハイランドで焙煎された最高級の茶葉を使用したBOHティーやモリンガ茶、黒豆茶も。

 手作りデザートはシンプルに、材料を最小限に抑えたシフォンケーキとニューヨークスタイルのチーズケーキも味わえ、食事やティータイムを堪能できる。

 また、 丁寧に焙煎され、すっきりとした後味のCoffee Pocket TIME(中田千明さん)の高品質なプレミアムコーヒーも注文できる。

 カフェはのんびりするところで、ぜひ長居してもらいたい。「ゆっくり寛げる」が一番の褒め言葉で、お客さんとのおしゃべりも楽しいそうだ。「これからも細く長く続けられれば」と謙虚に答えた。

Cafe & Hall Matano

小樽市張碓町531-16
電話:0134-62-1541
営業時間:11:00~17:00
定休日:水曜・日曜不定休

2018年9月のベストママ
Dog salon CoCo

田中 由香ママ

 犬好きが高じて犬に携わる仕事がしたいとトリマーの道に進み12年、2018(平成30)年7月1日(日)に、新光2丁目の住宅街に、自宅を増改築した「Dog
salon CoCo」を開業。

 オーナーの田中由香さん(35)は、落ち着いた空間の中で、シャンプーからカットまでを行い、1頭1頭を大切にしたいと日々励んでいる。

 田中さんは札幌市出身で、トリマーになるために専門学校で学び、札幌市のトリミングサロンに勤務。結婚を機に小樽に居を構え9年が過ぎた。今年5月まで約6年間勤めた市内のペットショップを退職。

 勤続中には、各店の代表が集まるトリミングコンテストに参加し、プードルのアレンジカットで優勝を掴み、開業への自信に繋がったという。

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頭の愛犬チワワのコメとコムギの“コ”を取って、店名を「CoCo」と命名。シャンプーには、小さい泡が出る「ナノバブルシャワー」を使い、より洗浄力と保湿力を高め、カットは、飼い主の要望を聞き、その子に似合うように仕上げる。

 思い立ったら、即行動に移す田中さんは、メディカルトリマーの資格も取得し、歯や皮膚の状態等の健康管理アドバイザーでもある。シャンプーやカットをしながら、犬の健康管理も行う。

 人間は動かないが、犬は常に動いている状態でハサミを入れなけらばならず、先を読みながら、その犬の特徴を捉えながら仕事を進めている。

 開業には家族や周り方々の協力のお陰と、日々感謝し、多くのワンちゃんの行き着けの美容室になれるように、札幌の職場で教わった「一頭一生涯」を心に刻み、トリマーの道を歩み続ける。

 今後、飼い主に用事ができた時などに対応できるよう、増築して犬のホテルを開きたいそうだ。

 田中さんは、「一頭一頭を大切にトリミングさせていただいている。健康面でも気付いたことをすぐに知らせ、体重測定もサービスで。完全予約制ですが、まずはお店にいらしてみてください」とPRした。

Dog salon CoCo

小樽市新光2-21-5
電話:0134-64-1298
営業時間:9:00?17:00
定休日:日曜日
完全予約制・駐車場2台

お店のHP
2018年8月のベストママ
La salle de F

小田柿 富美子ママ

 花園銀座街の嵐山通りに、2017(平成29)年12月1日にオープンしたLa salle de F(ラ・サルー・ドゥ・エフ)のママ、小田柿富美子さんは、長年茶道を嗜み、着物が似合う日本文化が大好きなおしとやかな女性。

 これまで飲食店の経験がなく、還暦を契機に、心身もっと行動できるのではと、自立した生活をするためにも開業しようと、人生初のママに挑戦。友人との絆をさらに深め9ヶ月が過ぎた。

 店名の「La salle de F」はフランス語で“Fの部屋”、Fは、自分の名前の富美子からとった。

 嵐山通りの静かな雰囲気が好きで、店内もゆったりと、隠れ家的な場所で、居心地の良い空間を心掛けている。

 店内のいたるところに花を飾り、白い皮のソファーを置いて、自身の部屋の延長のような落ち着いた憩いの空間をイメージ。店内は禁煙とした。歌いたい人にも楽しんでもらおうと、カラオケも完備。

 貸切で1次会の宴会もでき、ママの隠れルートで、お客さんの要望に答えたメニューを揃え楽しませる。貸切は事前予約で16名まで対応。

 ママになって人との出会いが楽しいという。友人が別の友達を連れて来て、人との繋がりができる。会話からは学習することも多く、何ひとつ無駄なことはないと話す。

 薬膳コーディネーターの資格を取得し、着付けも学び、夏は浴衣が多いそうだ。ママ業に趣味を生かしている。

 知り合いのサックスやフルート・ギター奏者を呼び、上質な音を奏でる生ライブを企画したい。定期的に楽しめるようになればと構想を描く。

 「落ち着いて、ゆったりとできる店。ご来店前にご連絡していただければ、なおありがたい」とPRした。

La salle de F

小樽市花園1-8-18 嵐山通り

電話:0134-64-1047

営業時間:19:00~24:00

定休日:日曜日

2018年7月のベストママ
ディ・スピリット小樽

阿部 朋子ママ

 小樽天狗山の麓にある最上町のエステサロン「ディ・スピリット小樽」代表の阿部朋子さんは、美容と健康が大好きな魅力的な女性。

 埼玉県に生まれて3歳まで過ごしたが、その後はずっと小樽に住み続ける小樽っ子。興味があるとすぐに実行に移すタイプで、これまでも美容部員をはじめ、数々の職業を経験した。

 太ってきたことをきっかけにエステ通いを始めたが、なかなか自身に合うものがなく、それなら自分がやればいいと、インストラターを目指し猛勉強。見事、資格を取得した。

 店名は、いわき市で開業する師匠の店名をそのまま使い、小樽を付け加えた。「ディ・スピリット」とは、人は人でしか磨けないという意味が込められている。

 2016(平成28)年10月に、美顔・痩身・ヘットスパ・脱毛の4つをメインとしたエステサロンを、自宅にオープンさせた。札幌にもあまりなく、さらに小樽にもないエステに魅力を感じ、自分が気に入ったものを取り入れ、安心で安全な天然素材を使い、癒しだけではなく納得できる結果にもこだわっている。

 お奨めは、産毛もとれる松ヤニ脱毛、地肌クレンジングと白髪染めと、薄毛改善の効果があり、13種類のハーブを配合しているハーブトリートメント。

 人と人との繋がりを日々大切に、お客さんが想像以上の結果を得られ、喜んでくれることが何よりも嬉しいそうだ。

 7月20日(金)には、花園1丁目のGOT1の2階に2店舗目となる「Luna
Rossa(ルナロッサ)」をオープンさせる予定。店内には、小樽を意識した流木と浮き玉をディスプレイし、昼間はエステ、カラオケはないが、夜はパブを営業。

 「面白いことしてるよね!」と、人が集まる場所になるような構想を、今まさに練っている最中だ。

 阿部代表は、「自分が輝ける心と体のワクワクをサポートしていきたい」とPRした。

ディ・スピリット小樽

小樽市最上町2-6-46
電話&FAX:0134-24-4113
営業時間10:00~18:00・完全予約制
不定休

お店のHP
2018年6月のベストママ
Maternna

笠井 真澄ママ

 海外の色彩豊な生地を素材に、実用的なオリジナル布雑貨ブランド、「Maternna(マテーナ)」の製作者・笠井真澄さん(31)は小樽出身。実家の工房で、布の仕入れからデザイン・製作・販売を、すべて1人で行い、ひとつひとつ丁寧を心がけている。

 ブランド名は、小樽弁で「丁寧な手仕事」を褒め称える言葉の「まてな」から生まれた造語。

 息子が生まれて、手作りのスタイ(よだれかけ)をSNSに載せたところ、友達から作ってほしいとの声がかかり、プレゼントしていたのがきっかけとなり、小さな子どもの側にいながら仕事ができればと、2014(平成26)年にブランド名を登録した。

 もともと細かい作業が好きで、洋裁を教える母親を見て育ち、母に手ほどきを受けながら縫製技術を磨いた。自分が納得できるまで地道に練習もした。

 使いやすさを一番に、海外素材のテープと生地を混ぜて作るのが“Maternna”の特徴で、国々の個性や魅力が詰まったスタイやポーチが生まれた。クッションカバーやバッグもすべてオリジナルだ。

 まずは、自分で試して使いやすいよう手直しする。自分でも使いたいと思うものだけを販売している。

 100円ショップから高価なブランドものまで、沢山のポーチがあるが、その中から「これだ!」と選んでもらえるような製品を目指す。

 主にインターネット販売を行い、同じ製品に30個注文が来ることも。コツコツとひたすらミシンを動かす。

 通常、1人で仕事を行うが、誰に見られていなくても誠実に働くこと、どの工程も綺麗に作業することを心がけている。

 真澄さんの趣味は、読書とカフェめぐり。たまたま入ったカフェで、自分の作品を持つ人とばったり遭遇することもあり、心の中で“ありがとう!”とお礼を言い、使ってくれることに喜びを感じるという。

 これからも、今と変わらずに製作したり販売したりしていたい。その時々の自分に合った形で働いていたいそうだ。真澄さんは、「WEBショップをぜひ見ていただきたい」とPRした。

2018年5月のベストママ
キンダーリープ

渡辺 夢奈ママ

 堺町通りメルヘン交差点側の石蔵、ヨーロッパ玩具の店「キンダーリープ」の2階にある、カフェ「月と珈本(カホン)」の店主・渡辺夢奈(ゆうな)さん(27)は、新潟市生まれの可愛い女性。小樽に住んで1年が過ぎたばかり。

 3年前、旅先の美瑛の珈琲店で、スタッフ募集の張り紙で仕事を見つけ、美瑛に移住し1年半を過ごす。その後、倶知安の珈琲店に移り、現在は小樽在住。まるで北海道の観光地を巡っているようだという。

 築60年の古民家が気に入って小樽に住み、仕事を探していたが、キンダーリープさんの紹介で、2017(平成29)年5月26日同所に開店し、人生初の店主となった。

 月・珈琲・本のどれも、夢奈さんが好きなもの。それを並べて繋いで、店名「月と珈本」とした。本のページをめくるような、ワクワクする店をイメージ。

 お奨めは、旭川にある行き着けの珈琲店から仕入れた豆で入れる美味しい珈琲と、バターや卵を使わず、北海道産の小麦粉を使った手作りのスコーンとマフィンやクッキー。

 また、季節に合わせた自家製シロップジュースは、レモン・プラム・梅などがあり、カフェインが苦手な人や飲めない妊婦さん・授乳中の方にお奨め。

 店内には沢山の本があり、素材を活かした焼き菓子と珈琲を楽しみながら、自由に読書もOK。販売もしている。

 旅人も多く来店し、これまで自身が巡ってきた北海道の観光地の情報を交換したり、お客さんが立て込んできても、丁寧な接客を心掛けている。

 お客さんと美瑛トークで盛り上がることもしばしば。小樽の人と出会い、地域の人と交流ができる町だと感じている。

 提供する珈琲と菓子は、全て最初の段階から手作りしたい。将来は珈琲焙煎も目指すという。

 「週末には、日常の疲れを癒しにどうぞ!珈琲と焼き菓子はいかがですか?」とPRした。

キンダーリープ

小樽市住吉町4-4キンダーリープ2階
営業時間:10:00~18:00
定休日:月・火曜日
9席(カウンターとテーブル)
メール

2018年4月のベストママ
レストハウス大坂屋

前倉 久子ママ

 前倉崇利さん・久子さん夫妻は、大正末期に建てられた石蔵を利用して、1988(昭和63)年8月に、喫茶店「ストアハウス大坂屋」を開店。今年で創業30年を迎え、夫婦2人で歴史を刻んでいる。

 外壁に掲げられていた以前の質屋の屋号をそのまま使い、店名を「大坂屋」とした。

 店舗正面に掲げるシンボル的存在の八角のオブジェは、店内にあるテーブルと椅子と同じ家具職人が作ったもので、来店者にインパクトを与え、久子さんの気さくな会話が客を和ませる。

 1階は、オープンキッチンとカウンター席が7席。昭和を感じさせる置物が所狭しと飾られ、懐かしさに心がほっとする。大小様々なビクター犬「ニッパー」や招き猫、古めかしいランプや電話、お客さんが描いた絵など、頂き物がほどんどだという。

 そして、2階にはテーブル席が20席あり、柱の古時計が時を刻んでいる。昔懐かしいレコードがかかるジュークボックスが、現役続行中。1970(昭和45)年前後に製造され、100曲のレコードがスタンバイ。硬貨を入れ、聞きたい曲をボタンで選ぶ。開店時に従姉妹からもらい受け、30年の間、お客さんを楽しませてきた。

 故障してしまった時もあったが、不思議な引き合わせで、直してくれるお客さんが現れるなどして、現在も使用可能。レトロな雰囲気の中で、70年代の懐かしい曲を聴き、口ずさみ、ゆっくりと時間が流れていく。

 いつも夫婦2人で店を開け、マスターが作るナポリタン、ママが作るカスタードクリームケーキがお奨め。カラメルをベースにオレンジを入れて作るケーキも人気だ。なるべく冷凍物は使わないように、オーダーが入ってから丁寧に調理している。

 久子さんは、夫婦2人で働ける喜びをしみじみと感じ、休日も大事だけれど、仕事しているのが自然に思えるという。

 30年のエピソードは尽きない。久しく来店がなかった人に、何年かぶりで再会したり、独身の時も、結婚してからも、子どもが産まれ親子で、その子どもが大人になって来店してくれるなど、店とともに時を刻んできたんだなと感じる。

 「生涯現役で、来客がある限り続けたい。足や腰の鍛錬を怠らず、今のままで働いていたい」と、今後を語る。

 久子さんは、「ジュークボックスで、懐かしい音楽をどうぞ!」とPRした。

レストハウス大坂屋

小樽市銭函2-3-4
営業時間:火曜~日曜日10:30~20:00・月曜日10:30~17:00
電話:0134-62-6425

2018年3月のベストママ
A.LIVE

小山内 和子ママ

 1928(昭和3)年に建てられた元近藤硝子工場だったレトロ感溢れる建物に、小樽出身の小山内和子さん(45)が営むLive
Cafe&Dining
Bar「A.LIVE」が、2016(平成28)年にオープン。2月6日に2周年を迎えたばかりだ。

 高校生当時の小山内さんはベースを担当し、喫茶店などでのライブ活動に夢中だった。いつかライブができる店を開きたいと長年の夢を実現。

 バンド繋がりの幅広い人脈から、開店など多岐にわたりアドバイスを受け、関わった人すべてに感謝をしている。

 東日本大震災が起こった時に、生きるということを思い知らされ、ボランティアとしても協力。1日1日を大切にみんなで楽しく生きたい思いと、1つ1つのライブも大事にしたい思いを込めて、“A.LIVE”と命名。

 調理はプロに任せ、小山内さんは接客などのホール回りとドリンク作り。ライブの企画も担当している。

 お奨めは、夜に提供している自家製ローストビーフと酒に合う自家製ベーコンやカキフライなど。

 店主催のライブ「A.LIVEナイト」は、ほぼ月1度のペースで、様々なジャンルの音楽が楽しめるように企画。小樽JAZZ倶楽部の巡回ライブもある。その他、全国各地のプロ・アマのアーティストが出演するライブなど合わせると、月4・5回の開催。

 ジャンルに拘らず、様々なアーティストと一緒に気軽に楽しめ、みんなに満足してもらえる場所を目指す。店ができたことで、色々な人と会う機会や演奏が聴けると喜びの声を聞くたびに、ありがたいと思う。

 楽しい音楽を聴き、食事でも元気になってもらおうと、フードコーディネイターと相談して4月にメニューをリニューアルする予定。

 小山内さんは、「月4・5回のライブもあるが、何も無い時はゆっくり食べて飲んで、小樽の夜の雰囲気を味わってもらいたい。ライブでは、アーティストが間近で演奏し楽しんでもらえると思う」とPRした。

A.LIVE

小樽市稲穂2-13-15
営業時間: Lunch11:30~15:00(L.O14:00)
Dinner月~木18:00~22:00(L.021:00)・金土18:00~23:00(L.022:00)
定休日:日曜日
TEL:0134-64-1706
FAX:0134-64-1701
二次会・宴会予約対応<

2018年2月のベストママ
和み処ひより

佐々木 奈津美ママ

 花園町のはしご通りを少し奥まった場所にひっそりと佇む「和み処ひより」は、2017(平成29)年9月25日にオープンした、佐々木奈津美さんと忠康さんのオシドリ夫婦が営む店。

 隠れ家的な雰囲気を醸し出し、赤と黒で統一したモダンな店内には、床暖房が完備され、靴を脱いでゆっくり寛ぎ、BGMのオールディーズと水琴の音で癒される。

 忠康さんの知人が持つ空き店舗を紹介してくれたのが開店のきっかけとなり、いつかは店を持ちたいという夢が叶えられ、トントン拍子に開店の運びとなった。

 飲みたい日和・美味しい日和・和みたい日和など、ちょうど良い日の意味が込められた店名は、ママの穏やかさを表現している。

 奈津美さんは、日中はあぶらとり紙専門店・ひより小樽店の店長でもあり、接客はお手のもの。優しい笑顔で、お客さんの話に耳を傾けてくれる。

 ママの奈津美さんが出勤する開店時間までに、忠康さんが準備をする。夫婦で営む店ということで、夫婦で訪れるお客さんや女性客が多く、和やかな時間が過ぎてゆく。

 北海道の地酒を中心に、ビールや焼酎などを取り揃え、お客さんが持参したマイグラスで頂く。地元の美味しい食材を提供、すき焼きや網焼きなども味わえる。これからの季節は美味しいニシンを、調理場のグリルで焼いて提供する予定だ。

 カウンター7席と掘りごたつの個室があり、8名までの宴会も受け付ける。(要予約)

 奈津美さんは、「いろいろな人と出会い、ぞれぞれにドラマがあり、話を聞くのも楽しい」と話し、お客さんからも満足してもらえるよう心がけているという。

 そろそろ閉めようかと思っていたところへ、地方から訪れた5人組が来店。時間を忘れ楽しむ笑顔を見た瞬間、開店して良かったと思うそうだ。

 今後は、ここを利用する人の趣味など共通のキーワードから、お客さん同士のふれあいを大切に、同好会を作りたいという。5月にゴルフ同好会を開く予定だ。

 「女性客も大歓迎。床暖の店内で、ゆっくり寛いでもらいたい」とPRした。

和み処ひより

小樽市花園1-12-3
電話:090-3775-9215
営業時間:19:00~23:00
定休日:日曜日・祝日

2018年1月のベストママ
Cafeグランマ赤岩

金井 桃代ママ

 赤岩山(373m)を望みながら、食事やお茶を楽しむ民家カフェ「Cafeグランマ赤岩」が、2016(平成28)年11月10日にオープンして1年が過ぎた。

 オーナーの金井桃代さん(67)は、叔母が家を手放すと聞き、悩んだ末、叔母から家を譲り受け全面改装し、かねてからの夢だった民家カフェを、生まれ育った赤岩に開店させた。

 3階建ての店舗の1階は、手作り雑貨と帽子の店「アトリエ INGLE SIDE」が花園から移転。2階が店舗、3階はフリースペースで、会合や集まりに利用できる。予約が必要だが、ランチやお茶を頼むと無料で使える。

 これまで店を持ったこともカフェの経験も無い金井さんだが、自宅で友人にお茶を振舞うのが好きだった。

 すでに孫のいる金井さんは、おばあちゃんの意味の“グランマ”と、店内から見える赤岩山から店名をつけた。オープン時には、親戚や友人・知人が祝うために集まり、元気づけられたという。

 店準備から接客・料理・後始末まで1人で行なっている。最初は戸惑うこともあったが、コーヒーだけではなくランチも始め、手作りケーキも提供している。なにより接客が楽しくて大好きだという。お奨めの日替わりランチは、コーヒー付きで700円。家庭の献立を考えるように、買物した食材を使って腕を振るう。

 来店した方が、とても居心地良く、又来てくれるように、楽しめる空間を目指し、自宅の客間のような雰囲気作りに力を入れ、「落ち着きますね」と言われるのが最高の褒め言葉だそうだ。玄関を上がって、スリッパに履き替えるのも寛ぐため。

 金井さんの趣味は登山や旅。5年前から山へ出かけ、富士山にも登った。来年は、利尻富士や花畑が楽しめる富良野岳に登ってみたいそうだ。 古希までは1人で続けることを目標に、「旅や登山を楽しみながら、店も頑張っていけたら」と話し、その後は「誰かに手伝ってもらえらば」と。

 店内の壁には親戚が描く絵画作品を飾り、夫所有のレコードプレイヤーで、懐かしい音楽も聴いて楽しめ、「ここから見える四季折々の赤岩の景色を楽しんでもらいたい」とPR。

 若々しくて素敵な金井さんの手作りランチとケーキをいただきながら、のんびりとした時間を過ごしてみよう。

Cafeグランマ赤岩

小樽市高島4-10-13
電話&FAX:0134-26-6655
営業時間:11:00~17:00
定休日:日曜日・祝日・GW・年末年始
駐車場あり