小樽美術館で島常雄傘寿展 150号など約50点

 小樽市美術展覧会運営委員長や小樽美術協会会員・北海道美術協会会友の島常雄さん(80)が、80歳の節目を記念した「傘寿展」を、5月22日(水)〜26日(日)に、市立小樽美術館(色内1)多目的・市民ギャラリーで開いている。

 

 小樽在住の同氏は、教員として神恵内中学校や蘭越中学校に赴任し校長も経験。絵のテーマは、その時々の暮らしや環境に影響され、神恵内時代ではトンネルの切れ間から見える海の風景を写生し、しぶきを上げる波が躍動感に溢れている。蘭越では山の風景を描いていたそうだ。

 

 初期の「シャボン玉」シリーズや、小樽市総合博物館の「アイアンホース、しずか号」シリーズ、鹿・小樽運河・ベネチア運河など個人旅行の思い出など、80歳の集大成に相応しい作品が並んでいる。

 

 会場の奥の壁一面には、小樽市総合博物館本館のアイアンホース号としずか号を題材に100号Sに3枚を配置し、来場者の目を惹き付けた。

 

 また、同館本館の構内の線路を描いた作品「手宮博物館(レール)」(2016)は、線路の様子が細かく描かれ、まるで線路に立っているような臨場感を体感。立つ位置をずらしても、レールが付いてくるような錯覚に陥り、不思議な体験もできる。

 

 「運河プラザ(子どもの日)」(2006)や、おたる潮まつりの「祭り まつり」(2007)は、どちらも150Fに描いた大作。カモメ目線になってイメージして描いたとのことで、道展に出展し会友賞を受賞している。

 

 会場には、50年前の作品から比較的新しい市展や道展の出品作品を中心に、100号〜150号の20点を含む約50点を展示。

 

 小樽在住の島さんは、「定年退職後から今まで大きな作品に挑戦してきた。かねがね一堂に並べたいと思っていた。80歳の節目に作品展を開催し展示できた。小樽をテーマにした大作もあり、この機会に会場に足を運んでもらいたい」と来場を呼びかけている。

 

 島常雄傘寿展 5月22日(水)〜26日(日)9:30〜17:00(最終日16:30)

 市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリー 入場無料

 

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