小樽住吉神社伶人会の雅楽の生演奏が周辺に響く中、小樽顕誠会(堀口雅行会長)が、遅咲きの八重桜が満開の5月15日(水)11:00から、昨年50年ぶりに大改修された顕誠塔が建つ前広場で第79回招魂祭を行った。
小樽総鎮守住吉神社の神職4名が神事を行い、郷土小樽の発展に尽くされて亡くなった2名が新しく合祀され、既合祀者3,484名と郷土功労者1,247名を合わせ4,731名を慰霊した。
毎年雨が降ると言われる同祭りだが、晴れ渡る好天に恵まれ、初夏を思わせる最高気温23.9℃を観測し、強い日差しが照りつける中、遺族をはじめ、堀口会長・迫俊哉顧問(市長)・役員・小樽戦没者連合遺族会・関係者約60名が出席し、玉櫛奉天を行って故人の遺徳を偲んだ。
市民を代表して迫市長は、「少子高齢化や人口減少が進む中にあり、今から歩むべき道もまた険しく困難なものであるが、私どもはここに決意を新たにし、あなた方が築かれた偉大な歴史と伝統を踏まえ、郷土小樽の輝かしい未来を築くために知恵を出し努力を重ねて参る所存」と述べ、日本詩吟学院小樽支部岳船会4名が、奉納吟「小樽功労者の御魂に捧ぐ」を披露した。
堀口会長は、「顕誠塔は、長年の風雪により劣化が激しく、小樽市の紀章の石板が剥落したり、金鵄の腐食・裏の石塀の倒壊など、大規模な改修に迫られ、昨年広く改修費の寄附を募り、遺族・町会・事業者など多くの皆さんと、小樽市からの補助金、小樽商工会議所・小樽ロータリークラブ等各団体からの寄附があり令和の大改修ができた。
昨年7月に着工し、10月に完工・同月31日にお清め祓い式を行い、事故もなく無事に終え感謝している。見違えるように修復された顕誠塔の頭頂部の金色に輝く金鵄は、いかにも飛翔しそうである。これだけの規模の顕誠塔は、類を見ないと聞いている。より多くの市民のみなさんも成り立ちを理解し、参拝に訪れていただけるよう努めて参りたい」と挨拶した。
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