小樽ゆかりのプロレタリア画家「大月源二展」!市立美術館で展示中!


 小樽にゆかりの深い画家大月源二の生誕100年を記念した「大月源二展」が、市立美術館(色内1-9)で開催中だ。

 1094(明治37)年生れの大月源二は、幼少の頃小樽に移住。同学年となった小林多喜二と知り合い、その思想的影響を受け、「プロレタリア美術運動」に参加。1929(昭和4)年、治安維持法にただひとり反対していた労農党の山本宣治衆議院議員が、テロリストに暗殺された時の葬列を描いた「告別」で、プロレタリア画家として広く知れ渡った。

 その後も、小林多喜二の推薦で、都新聞の連載小説の挿絵を担当し、高い評価を得た。

 1932(昭和7)年の大弾圧で検挙され、服役中に多喜二の死を獄中で知ることになる。出獄後は、満州の地を描いた風景画で、文展特選を受賞。翌年の一水会展で、一水会賞を受賞するなど活躍した。

 しかし、終戦で小樽に戻ってからは、絵筆を置き、仁木でリンゴ園を始めた。だが、戦後はプロレタリア美術運動の再興に力を注ぎ、大月のもとに北海道の若手リアリストたちが集まり、1952年に「北海道生活美術集団」の設立を宣言。戦後の画業は、生活を語るリアリズムに根付いていた。

 「大月源二展」は、可能な限り戦前のプロレタリア期の作品を、調査展示するとともに、戦後の人間の生きる営みを描こうとして、再出発した大月の生活派展出品作が集められている。

 油彩、漫画(雑誌)、挿絵、素描、原稿などで、画家大月源二の全貌がとらえられる。

 「生誕100年大月源二展」 2004.10.22(金)~2005.2.20(日)

  市立小樽美術館 小樽市色内1-9-5 0134-34-0035

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