小樽市民会館(花園5)開館60周年を記念し、12月24日(日)15:00から、クラシックバレエを代表するくるみ割り人形全幕公演が上演された。クリスマスイブに相応しい演目にチケット完売の大盛況となり、来館者約1,000名がオーケストラとバレエを堪能した。
冒頭、迫俊哉市長は、「4つの文化団体が一堂に会し、クリスマスに相応しい演目で、市民への鑑賞の機会に感謝する。市も文化振興にしっかりと努めたい」と挨拶した。
くるみ割り人形は、チャイコフスキーが手がけた最後のバレエ音楽で、クリスマスイブにくるみ割り人形を贈られた少女が、人形とともに夢の世界を旅する物語。
小樽市文化団体協議会加盟団体の小樽管弦楽団(廣田洋子団長)の生演奏に合わせて、一幕に直江博子創作バレエ研究所(上野亜希子主宰)、二幕に小林久枝バレエスタジオ(小林久枝・真弓代表)が出演。小樽少年少女合唱団(浅原富希子指揮)も曲に合わせて歌声を響かせ、市内の管弦楽や合唱団体、クラシックバレエ界の底力を見せつけ、大ホールを埋め尽くす観客を魅了した。
同館は、1963(昭和38)年11月3日の文化の日に開館し、当時の近代建築技術を施し、舞台・音響・照明などを完備。建物は小樽公園に溶け込み、最高のロケーションを守ってきた。
これまで数々の有名な音楽家の出演や舞台芸術を上演し、市民をはじめ道内外の人々を楽しませ、小中高生の発表会や芸術鑑賞、吹奏楽部の定期演奏会、成人式なども開催され、子どもから大人まで親しまれている。
オーケストラピットを舞台下に設け、小樽管弦楽団による「花のワルツ」「行進曲」などの生演奏が、よりバレエの上演を印象づけ、ハープの奏でる音が重厚なホールに響き渡った。出演者は今日のために練習を重ね、その成果を発表していた。
小樽在住の親子は、「小樽管弦楽団のヴァイオリンのメンバーに親戚がいて、これまで定期演奏会など何度も演奏を聞いていたが、今回はバレエとコラボさせ、管弦楽団だけの演奏会とは違いとても良かった。2時間があっという間に過ぎた」と話していた。