小樽市(迫俊哉市長)は、11月17日(金)14:00から市長臨時記者会見を開き、遅くても来年7月末までに、市内小中学校の全教室に357台のエアコン設置をすると発表。
会見では、小中学校の冷房設備に整備に関する補正予算の専決処分を、本日11月17日付けで行い、その内容を報告した。
市内小中学校29校全校のすべての普通教室(特別支援学級・通級指導教室含む)と、学校内に設置の放課後児童クラブ、合計357台の業務用エアコンもしくは家庭用エアコンの冷房設備を一斉に設置する。補正予算の規模は9億5,850万1,000円。内訳は、空調設備整備事業費・小学校6,579万8,000円・中学校2億9,970万3,000円。
今夏は小樽でも熱中症アラートが4度発令され、かつていない猛暑となり、学校や保護者から暑さ対策の要望が寄せられ、市議会からも小中学校のエアコン設置について計画的に整備するよう要請があった。
迫市長は、「年々厳しさを増す夏の暑さは、児童生徒の教育環境と教育面での影響が大きいと考える。公共施設の中でも小中学校を最優先に検討を進めることとし、来年の夏場までに整備ができる目途が立った。整備に向けて、多くの設置台数を確保するため、早期に発注をしなければならないことから、専決処分により予算措置をした」と説明。
国庫補助事業の学校施設環境改善交付金より補助率3分の1、残り3分の2は市債となる。
市内を西部・中部・東部の3つに分けて発注することで、メーカーが生産ラインに早めにのせることができると分かり、通常の議会での審議では間に合わないため、専決処分の方法をとった。
教室の広さににより、3倍以上の威力がある業務用エアコンと家庭用エアコンを使い分け、設置による年間の電気代を、小学校1,950万円・中学校900万円の合計2,850万円と見込んでいる。
議会の議決を受け、今年度に発注し来年に設置を始め、早ければ7月上旬に使えるところもあり、設置完了は7月末を予定している。
夏休み期間を延ばす考えについて迫市長は、「児童生徒の健康面に配慮しなければいけない。気候変動の中にあり、たぶん北海道の夏には戻らない。もっと暑くなる気候的問題。議会での意見や保護者の皆さんからの市長への手紙などから、できるだけ早く学校に冷房設備を配備してもらいたいとの要望も受け、学校の暑さ対策は最重要課題と位置づけ、庁内で協議した結果。
夏休みを長くするよりも早く設置したいと考える。伊達市の事案もあり危険。子どもの安全を守ることを最優先し、このような結果になって良かった」と話した。
学校の空調整備は、せんぱいの風協議会によるウインドエアコン4台の寄贈があり、長橋中学校・松ヶ枝中学校・菁園中学校・潮見台小学校の保健室に設置し、その後、ついていない小学校15校・中学校8校の保健室に設置している。
各団体からの寄附も受け、11月14日(火)に、小樽美容協会青年部から10月に実施されたチャリティーバサーの売上金248,718円を、小中学校のエアコン設置に役立ててと寄附を受けている。
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