本をテーマにアート作品を楽しむおたるBookArtWeek2023が、市内13会場で10月9日(月・祝)〜22日(日)の日程で始まった。
2012(平成24)年からスタートし、今年で12回目を迎え、読書の秋・芸術の秋に相応しいイベントとして定着。
各会場のオリジナルスタンプを押して集めるスタンプラリーも実施され、スタンプ10個でその場でオリジナルキーホルダーが贈呈される。
一足早く4日(水)にスタートした小樽市総合博物館運河館(色内2)では、「マッチ箱から見る街のひとコマ」を開催。同館では、4回目の参加となり、鈴木博子学芸員が初回以外すべて担当している。
同館収蔵品の一部の110個の飲食店等のマッチ箱を、マッチ箱の店舗が撮影された1970年代の花園界隈や小樽駅周辺・都通りなど、懐かしい写真とともに展示。
明治初期にマッチの製造技術が日本に伝わり、1875(明治8)年に初めて日本でマッチが作られ、翌年、東京本所柳原町で本格的製造が開始。その後全国へ広がり海外にも輸出。1973(昭和48)年に出荷量がピークに。しかし、ライターの普及や喫煙率の低下・電子たばこへのシフトで徐々に減少。
喫茶店やバー・ホテルなどでは広告媒体として無料配布され、かつては暮らしの至るところにマッチ箱があったが、今ではほとんど見かけなくなったが、マッチ箱には、本の表紙と同様に店の特徴が分かるように絵が描かれていて、マッチ箱にも物語性があり、本との共通するところがあり、マッチ箱をコレクションする人も多い。
製造会社オリジナルの「商標マッチ」と、店名や企業のロゴなどが書かれ宣伝用として作られ個性的なデザインの「広告マッチ」があり、展示中のものも飲食店の場所が分かるよう、市立小樽図書館所蔵の住宅明細地図(昭和36年9月)を展示し場所を照らし合わせることができる。
鈴木学芸員は、「小樽の街の移り変わりをマッチから感じたり、物語も感じ取ってほしい。マッチのデザインはアート性があり、店や企業の特徴が描かれその美しさも見てほしい」と話している。
スタンプラリー印は、鈴木学芸員手作りのマッチ型となっている。展示は10月23日(月)まで。
◎BookArtWeek2023参加会場
小樽天狗山ロープウエイ(初参加)
片桐仏壇店アトリエピアノ
なまらや
博信堂書店
CSAショップ
市立小樽図書館
カトリック小樽教会富岡聖堂
小樽文学館
小樽市総合博物館運河館
プチジャルダン船見坂
サカノマチ喫茶店(初参加)
JeansShopLOKKI
がたんごとん(初参加)
裏小樽モンパルナス(関連企画「アナタニサマのいる街」)
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