小樽市消防署では、近年増加傾向にある山岳救助事案を踏まえ、2月22日(水)・3月9日(木)に富岡2丁目旭展望台周辺遊歩道で救助訓練を実施した。(写真提供:小樽市消防署)
同署機動1・2課隊員が各日15名参加し、スノーハイク中の2名が崖下に転落し負傷した想定で行われ、負傷者が複数存在する場合における救出方法を確認した。
携帯電話からの119番通報時に得た位置情報(座標)をもとに負傷者の位置を特定し、進入ルートを協議しながら活動した。
崖下で負傷者2名を発見して容態を確認。担架に収容(パッケージング)し、保温及び保護を実施後、立木に救出ロープを設定して遊歩道上に引き上げた。
遊歩道上では負傷者1名につき4名の隊員で担架を搬送。活動開始から約2時間で救出完了地点に到着し、訓練を終了した。
同署では、2020(令和2)年に塩谷4丁目丸山、2021(令和3)年に朝里川温泉1丁目朝里川温泉スキー場、2022(令和4)年に天狗山1丁目天狗山スキー場と、毎年場所を変更して訓練を行い、あらゆる環境下で対応できる万全な救助体制の構築に努めている。
関係者は、「訓練目的である事案発生時における対応能力の向上、隊員個々の技術と知識の標準化を図ることができ、有意義な訓練となった。
また、あらゆるレジャーの中で近年登山が流行してきているが、山を愛する人々は、気象状況の把握や個人装備を充実させて、各自で事故防止に努めていただきたい。有事の際には、人命救助を主として活動しているレスキューチームの小樽市消防署が救助活動に尽力を注ぐ」と話していた。
◎関連記事