台風18号で屋根と塔屋を吹き飛ばされた、祝津の「鰊御殿」の修復費用は、約7,000万円程度かかることが、28日に明らかになった。
「小樽市鰊御殿」は、小樽観光の目玉のひとつ。シーズンには多勢の観光客が押し寄せる。9月8日の台風の猛威で、片屋根や基礎杭などが吹き飛ばされ、無残な姿を晒している。この修復費用は、約7,000万円程度かかることが、28日の定例記者会見で山田市長から明かされた。
「道指定文化財なので、道とも協議しているが、冬を迎えて本格的補修は難しいので、仮の補修で対応するよう予算化を指示した。相当な被害なので雪解けを待って、来年の夏までには工事を終え公開したい。修復費用は6~7,000万円かかる。仮の補修にも5~600万円かかる。一部保険もあるが、これまで道が2分の1を負担していたが、道財政が厳しいので2分の1も難しいようだ。応急処置を早急に行いたい」と述べた。
台風18号の被害では、鰊御殿以外でも総額1億5,000万円の概算がされており、これに新たに7,000万円が加わり、市施設関係の台風被害額は約2億2,000万円にも上ることになった。このため、苦況にある市財政を、台風18号がさらに圧迫する要因になっている。