自転車用ヘルメット着用モデル事業所指定 小樽警察署

 小樽警察署(富岡1・本間博幸署長)では、北海道における自転車事故死傷者のヘルメット着用率は5.7%足らずに留まり、2022(平成4)年4月27日の道路交通法改正に伴い、自転車利用時のヘルメット着用が義務化される予定で、着用に向け周知方法を話し合っていた。

 

 そこで、事故時における不詳被害の軽減に有効なヘルメットの普及を促すため、これから秋の行楽シーズンを迎え、小樽観光に訪れる人に対応している小樽レンタル自転車きたりん(稲穂3・本間慶勇代表)を、初の自転車用ヘルメット着用モデル事業所として指定し、10月13日(木)に同事業所指定書交付式を実施した。

 

 交付式には後志地方安全運転管理者事業主会小樽支部・尾﨑伊智朗会長(ほくでんネットワーク小樽支店長)も同席し、同事業主会が中心となって小樽地区安全運転管理者協会と小樽交通安全協会が協力して購入された貸与用自転車ヘルメット10個を手渡した。

 

 本間署長は、「道路交通法が改正され、自転車利用者についてもヘルメット着用に法律が変わる。死亡事故ゼロだったが、9月に入り今年初の自転車による死亡事故が発生した。

 

 これ以上自転車事故が発生しないよう、発生した場合にも怪我をさせないよう、警察署としても検討したきた。きたりんさんへ指定書を交付させていただき、市内で痛ましい事故が発生しないよう、様々な場所で自転車利用者にもヘルメットが普及されるよう期待している」と述べた。

 

 本間代表は、「毎日のように市内で観光客に走行してもらっていることから、目立つのがレンタル業で、率先してヘルメット着用を勧めることで、市民の方にも周知してもらえるよう仕事していきたい。指定書の交付はとてもありがたい」と話した。

 

 同きたりんには、電動自転車17台を含む50台の自転車があり、95%は観光客、残りの5%は札幌市民や小樽市民が利用している。これまでも、ヘルメットを無償で用意していたが、本日よりさらにヘルメットを揃えて自転車利用者には無償で貸し出す。

 

 尾﨑会長は、「安全運転管理者が集まる会で、事業として事故を起こさないようにすることが、事業主の責任である一方で、交通事故全体を減らしていく時に自転車事故を無くすためにも、我々として何かできることがあればと参加させていただいた。

 

 義務化ということになってもヘルメットの習慣がなく、レンタルされた方のヘルメット着用の様子を見た市民も、自転車に乗る時に慣れてもらい効果も期待している」と話した。

 

 ◎小樽レンタル自転車きたりん(外部)