曇天の6月4日(土)、3年ぶりとなる第12回おたる祝津にしん群来祭りが、青塚食堂前浜会場で開幕した。
5匹の鰊が描かれた群来太郎のぼりを棚引かせ、開催前の小樽稲荷神社神職による大漁祈願祭が行われ、引き続き、開催を知らせるオープニングセレモニーに、山岸篤史実行委員長をはじめ、祝津町会長や産業港湾部職員ら24名が出席した。
山岸実行委員長は、「会議を繰り返し、コロナの状況を見ながら感染対策を徹底し今日の開催に至った。鰊は昨年の3倍も獲れ、今年は豊漁と聞いている。大きくて大変美味しい鰊をはじめ、今日は、祝津地区で美味しい海産物を食べて楽しんでもらいたい」と挨拶した。
小樽潮太鼓保存会による力強い打演を聞きながら、漁協組合と小樽水族館の協力により鰊の稚魚500匹の放流式が行われ、子どもも大人も、海岸まで稚魚の入ったバケツを持って行き稚魚を流した。
11:00からは、1回目配布の鰊無料整理券200枚に大勢の人が列を作り、プチ小樽群来太郎丼やホタテ汁の販売も始まった。市内の海産物加工会社による海産市もオープンし、ホテルノイシュロス提供のしりべしコトリアードと鰊のアヒージョやポテトサラダがサンドされた群来バーガーが100食限定で提供された。
小樽かね丁鍛冶のニシンのやわらか煮や縞ホッケの小樽煮などが、3パック1,000円の格安で販売され、産業港湾部水産課のにしん三平汁やマルハ橋本商会のおさかなフランクなど新商品も登場した。移動販売車たるしぇ号も出動し、赤井川産のホワイトアスパラや鰊甘露煮などの販売もあった。
祝津産ホタテ釣りコーナーもあり、参加者は漁師さんにコツを聞きながら、初めての経験でも上手にホタテを釣り上げ、炭焼きして頬張った。
札幌から訪れた家族連れは、「初めてホタテを食べて美味しかった。この後、水族館も楽しみたい」と話していた。
鰊の焼き場では約50台の炭台がフル回転し、鰊が焼ける香ばしい香りが漂い、少し冷たい潮風に吹かれながら、焼きたての鰊に舌鼓を打ち笑顔がこぼれた。
家族で訪れた女性は、「初めて来たが、鰊を炭で焼くとふわふわしていて、美味しい空気を吸いながら食べるとさらに美味しい」と満足していた。
5日(日)も500尾の鰊を3回に分けて配布され、群来そばを楽しむ会やイソガニ釣り体験、ホタテ稚貝詰め放題や小樽産塩かずのこつかみ取りなど、ほぼ同じ内容で実施される。
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