中世ヨーロッパの伝統工芸技術を駆使したクラフト作品を一堂に展示する「第14回CoCoBeansクラフト教室作品展」が、3月16日(水)〜21日(日)に、市立小樽美術館(色内2)1階多目的ギャラリーで開かれている。
CoCoBeans代表で講師を務めるYukiさんをはじめ10名による、メタルエンボッシングアート・タティングレース・グラスアート・カリグラフィー・シルエットアート5つのジャンルから約120点を展示。
今回のテーマ「海」で、新型コロナウイルス感染症にも負けず、技術を磨くために、コツコツと作品作りに励んだ自信作がずらりと並び、来場者を感動させた。
今回のテーマ「海」。ハワイ好きのYukiさんは、ハイビスカスや貝殻や海の青をモチーフに、5つのジャンルすべてに新作も入れて発表している。
会場には、ロシア、ヨーロッパで何世紀も前から職人たちによって伝承されてきた技術を現代的にアート化したメタンエンボッシングアートなどで、ギリシャ神話の神を題材にした作品が並び、日本メタルボッシングアート北海道地区展出展作品や、海の神ポセイドン、コロナ収束への願いを込めたギリシャ神話に登場する名医アスクレーピオスも展示。杖の蛇は、WHOの旗の蛇にも使われているというもの。
シャトルと呼ばれる舟形の小さな糸巻きに巻いた糸を使って結び目を作る、かわいいレース編みのようなタティングレースは会場中心部に展示。
6名が丹精込めて作ったイヤリングや小さなクリスマスベル、小さなドレスのブローチやペンダント、大作のテーブルセンター、Yukiさんオリジナルのパラソルとベンチを表現した作品が並んでいる。
専用のペンで描く西洋書道のカリグラフィーは、7名の自信作を展示。講師資格を持つ吉田優子さんは、「Moana」モアナと伝説の海〜「どこまでも」より、基本の書体のイタリック体で、同じく河内香織さんもモアナと伝説の海〜「どこまでも」より、「E helewau」ハーフアンシャル体で作品に仕上げ、額装まで全体アートとして取り組んでいる。
ステンドグラスのような作品のグラスアートは、日本グラスアート協会認定講師のYukiさんと和田輝見子さんの作品で、「フラガール」や海と町並みの風景の新作「mer bleue」。
切り絵の世界を特殊フィルムを使って彩色するシルエットアート作品など、来場者は足を止めて見入っていた。
Yukiさんは、「このご時世、自粛が続き、気持ちもへこんでいる人もいると思うので、作品を見て、心癒していただければと思う。散歩がてらいらしてください」と話した。
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