市立小樽美術館(色内1)2階企画展示室で、1月22日(土)から5月8日(日)まで、小樽で逞しく生きる猫たちの日常の一部を写真で紹介する、土肥美帆写真展が写真69点と動画を展示して開催されている。入館料:一般500円、高校生・市内70歳以上250円、中学生以下無料。
登別市出身で滋賀県在住の写真家・土肥さんは、フォトジェックな町小樽で写真を撮りたいと2014(平成26)年から、堂々とした猫たちと人情味溢れる地元住民との交流に心打たれ、小樽を訪れては3週間ほど滞在し、猫たちを撮り続けた。
1部「北に生きる猫」では、2015(平成27)・2016(平成28)年の岩合光昭ネコ写真コンテストでグランプリを連覇した受賞作品をはじめ、住処や遊び場となっている高く積まれたトロ箱(魚を入れる木箱)によじ登る猫や、灰色の日々が続く極寒の冬であっても元気な姿の猫を激写している。
2部は、漁師と共に過ごす猫・ケンジを特集。2015(平成27)年に浜で生まれたケンジは、2019(平成31)年ボス猫に就任。2020(令和2)年に、浜と別邸の2重生活をスタータトさせ、2021(令和3)年には地域住民がケンジ御殿を建設するなど、地域に愛されている。
インスタグラムで紹介したところ、フォロワー数は5万人を超え、顔立ちは決して美形とは言えないが、スバ抜けた愛嬌とのしのしと歩く堂々とした佇まいなど、通い詰めた土肥さんだけに見せるケンジの魅力のほんの一部を写真で紹介している。
漁網を守るために漁師さんにとっても、猫は大事な存在であり、人と猫が共存している和やかな様相も写真に収めている。昨年6月には、3匹の父となり子育てする父親ぶりも見せ、ケンジファミリーも紹介している。
土肥さんは、「小樽の猫を撮り始めて8年。小樽の人の猫への優しさが、これまで通い続けさせている。猫それぞれにドラマがあり、会場ではほんの一部を写真に切り取り紹介している。猫に温かい眼差しをかけてもらえれば」と話した。
会場には、収益の一部を北国で生きる猫たちの食事や治療費などに寄附する、写真集「北に生きる猫」や写真展記念グッズ、売上の全額を小樽市美術館協力会とおたる樽ねこへ寄附するチャリティメモ帳の販売もある。
特別コラボ企画として、和菓子処つくし牧田(花園5)が作るケンジの顔と肉球の練り切りの限定販売を開始。ケンジの顔320円(税込)・ケンジの肉球270円(税込)で、会場にある注文用紙に記入して購入。
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