2022(令和4)の幕開けを告げる除夜の鐘の音が、0:00の時報と共に、小樽市内の各寺院から響き渡った。
新型コロナウイルス感染症が未だに収束できずに新年を迎え、除夜の鐘を中止とする寺院もあったが、手宮の高台にある浄応寺(石山5・島隆住職)では、0:00に合わせて寺関係者からつき始めた。
今シーズン一番の寒さのマイナス10.4℃(0:29)を観測し、厳しい寒さとなったが、同寺院では、鐘をつこうと近隣住民が集まり順番を待った。コロナ禍のため、マスクや手袋を着用して一定の距離を保ち、2年連続で甘酒配布を中止し感染対策を徹底した。
近くに住む男性は2番目に鐘をつき、「鐘をついたのは初めてで、とても良い音がした。健康を祈願しに来た」と、満足した様子だった。
龍宮神社(稲穂3・本間公祐宮司)境内には、提供されたアイスキャンドルと氏子会と同社中小樽龍祭会ら製作のスノーキャンドル約130個とともに松明が灯され、初詣客を出迎えた。
2年ぶりに、健康と幸せの願いを込めて作られた甘酒が配布され、冷えた体を温めた。社殿前には順番を待つ長い列ができ、お札やお守りを買い求め、一年の健康や願いごとを祈願した。
参拝に集まって来た近隣住民たちは、顔見知りと新年の挨拶を交わすなど、おのおのが初詣を楽しんでいた。
0:15から、社殿で獅子舞や松前神楽奉納を行い、新年の安全と小樽繁栄・無病息災・疫病退散などを祈願。初結成された10人の奴さんによる奴振りが披露された。
その後、境内でも初詣客に取り囲まれて奴振りを披露。2名の獅子舞も獅子頭を持って境内に下り、集まって来た人の頭を噛みながら健康を祈願し、限定110個の干支の根付入りおみくじを配布した。
その後は、20〜30名ほどが参加して恒例の龍神神社社中小樽龍祭会正式参拝が行われ、8:00から歳旦祭が行われる予定。
同会・井上年廣会長は、「今年は感染しないよう、最大限に考慮しできる限りのことをしたい。これからの状況次第ではあるが、神輿が2年間担げなかったので、早くコロナが収束して、何とか今年は出せるようになれば」と期待した。