小樽市(迫俊哉市長)では、小樽の歴史と風土の調和した都市景観を作り出している建造物やイベントなどを表彰する、第24回小樽市景観賞の表彰式を、12月23日(木)10:00から市役所(花園2)2階市長応接室で行った。
都市環境の向上とまちづくりの関心を高めてもらうため、1988(昭和63)年に創設。今回は、2021(令和3)年7月1日(木)〜8月31日(火)を募集期間とし、14件の応募があった。
小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観審議会において慎重に選考した結果、次の4件に決定した。
迫市長から、UNWIND HOTELには都市景観賞の銘板、他3団体には盾と表彰状が贈られた。
◎都市景観賞2件
UNWIND HOTEL&BAR OTARU(株式会社グローバルエージェンツ・山崎剛代表取締役) 出席者:大場伸二マネージャー
小樽運河クルーズ(合同会社カナルボート・菊地透職務執行者) 出席者:同氏と白畑博信職務執行補佐
◎都市景観奨励賞2件
小樽百貨UNGA↑(うんがぷらす株式会社・髙橋琢真代表取締役) 出席者:白鳥陽子取締役プロデューサー
レールカーニバルinおたる(NPO法人北海道鉄道文化保存会・清水道代理事長) 出席者:同氏
迫市長は、「景観形成を通じて、小樽のまちづくりの力添えを頂き感謝する。改めて歴史の深さを考えさせられ、これからもまちづくりに力添えをお願いしたい」と挨拶。
受賞した小樽運河クルーズは、2011(平成23)年に都市景観奨励賞を受賞し、10年以上前から食用油の廃油を再利用し、この10年間では電動操船システムを搭載した船など環境に配慮。2016(平成28)年から多言語音声ガイドを導入、浮き玉をイメージした照明器具、植樹桝への花植えなど、景観に配慮している点が評価された。
菊地氏は、「運河を使って観光を発展させるのは我々の仕事。船を利用して小樽の歴史などを聞いてもらいたい。北運河のラウンドマーク・第3倉庫をアピールするのが今後の課題でもあり、景観賞をいただきこれからもプラスαできるように」と意欲を示した。
受賞した旧越中ホテルを改修した同ホテルは、創建時の外観を損ねることなく優れたデザインで、歴史的建造物の価値を高め、再生活用に繋げた好例として評価された。
同奨励賞のUNGA↑は、旧小樽倉庫の事務所棟部分を改修し2019(令和元)年12月にオープン。最小限の改修に留め、小樽の歴史を深く関わる北前船を内外のデザインに取り入れながら、建物や地域が持つ歴史性を生かして、再生活用した点を評価。
同奨励賞のレールカーニバルinおたるは、旧国鉄手宮線で年3回、トロッコを体感してもらうイベントを開催し、鉄道遺産を活かした新たな景観が創出され、同手宮線の歴史的価値を高めたとして評価された。