7月14・15・16日の3日間で開かれる、住吉神社例大祭での百貫神輿御幸渡御で、今年は千葉県浦安市無形民俗文化財の「浦安囃子」が奉納されることになった。
住吉神社(住ノ江2)は、小樽総鎮守として300年を超える伝統と格式を誇る。同神社の最大の行事が、「小樽まつり」として知られ、7月14日(水)から16日(金)まで行われる例大祭だ。
この中でも祭りのハイライトの百貫神輿御幸渡御に、今年は千葉県浦安市の無形民俗文化財「浦安囃子」の奉納が決まった。
これは、同神社の百貫神輿を、1997年(平成9年)に千葉県市川市の「中台製作所」で修復した縁による。今年は同製作所に宮太鼓の修復を依頼した。この宮太鼓納めの時に、中台社長から、百貫神輿御幸渡御に「浦安囃子」を奉納したいとの申し出があり、同神社でこの好意を受けることにして、実現することになった。
「浦安囃子」は、古くから江戸下町の各種の祭礼で演奏されていた民俗芸能で、1975年(昭和50年)に浦安市の無形民俗文化財に指定されている。音の調和・華麗な舞いで知られ、演奏は5人で行われ、笛・大太鼓・鉦・締太鼓を使用する。昔から関東各地の祭りで欠くことの出来ない音楽とされている。哀調漂う正調の演奏によって、国内はもとより海外でも高く評価されている「浦安囃子」が、小樽まつりの住吉神社例大祭で見られることになった。
6月10日付で住吉神社の宮司となった星野昭雄氏は「浦安囃子奉納の申し出のご好意を甘んじてお受けすることになったが、我々もこの囃子は未経験のため、どのような御幸渡御になるか、不安と期待の気持ちで一杯です」と、第一報を寄せた本社宛のメールで述べている。