「一原有徳記念ホール」完成 4/2開設セレモニー


 昨年10月に死去した日本を代表する現代版画家・一原有徳氏の作品を常設展示する「一原有徳記念ホール」の開設記念セレモニーが、4月2日 (土)09:15から市立小樽美術館1階多目的ギャラリーで開催される。
 「一原有徳記念ホール」は、市が、文学館・美術館再整備事業(1億5,000万円)の一環として同館に新設。小樽が生んだ世界的版画家・一原有徳 の作品を収蔵する市立美術館の課題だったことから、整備事業に併せて完成した。
 一原氏は、1923(大正12)年に一家で小樽市に移り、1927(昭和2)年に現在美術館が入居する逓信省小樽貯金局に就職した。作家生活のス タートは同局地階の一室だった。
 版画家デビューしたのは、1960(昭和35)年、50歳になる年で、東京画廊で開催した初個展で発表したモノタイプが高く評価された。この後、 次々と新しい表現を生み出し、独創性に強いこだわりを持ち続け、日本を代表する版画家の地位へ上った。
 この整備工事が進められている中、一原氏は、完成後のホールを見ることなく、昨年月に100歳でこの世を去った。
 市立美術館では、記念ホール開設に向けた準備が完了したことから、一般公開の前に、関係者を招いた開設記念セレモニーを開催することにした。開設 記念として「幻視者 一原有徳の世界」を企画する。
 同じ建物に入居する文学館では、記念ホール開設に併せ、4月2日(土)から5月29日(日)まで、版画家以外の一原氏を紹介する「俳句と山岳小説 の世界展」を同時開催する。問合せ:0134-34-0035
 関連記事