小樽市海上保安部(港町5)では、11月1日の灯台記念日に関連し、広く国民に航路標識業務の理解を深めるため、日和山灯台の一般公開と石狩灯台の紹介、両灯台のライトアップを行った。
日和山灯台では、10月30日(土)10:00〜15:00に、同保安部の小野裕也次長をはじめ、職員5名による灯台施設の案内や機器の公開、灯台パネル展が開かれ、灯台ファンが次々と訪れていた。
同灯台が所在する日和山は、2019(令和元)年5月に日本遺産に追加認定され、12月末に33年ぶりの大規模改修工事を済ませた。灯台の外壁の白と赤のツートンカラーが青い空に映え、掲揚した万国旗が棚引き、踊り場では360度の絶景を楽しむことができた。
1階では、海上保安部の業務を紹介するVTRを上映。灯器の変遷を紹介し、明治末期から昭和中期に使用したアセチレンガス灯器も展示している。
最上階の灯室では、実際に使用している高輝度・省電力・長寿命のメタルハライドランプを使用。昼間は消灯していて、夜間に自動で点灯する仕組み。
光度は13万カンデラで、光遠距離は19海里(約35km)、灯質は単閃白光(毎8秒1閃光)、高さは地上から頂部10m・水面から灯火50m。
灯火開始日は1883(明治16)年10月15日で、北海道では、納沙布岬灯台(根室市)に次ぐ、2番目にできた灯台だった。当時は白色の木造六角形で、住宅があり有人だったが、1985(昭和60)年に無人化した。
2010(平成22)年3月31日には霧信号所が閉鎖し、海上保安庁が所管する全国の霧信号所のすべてが廃止となった。
同灯台式内の開放は、降雪状態にもよるが11月30日(火)までを予定している。
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