開会中だった6月市議会の第2回定例会 は、23日(水)13:00から本会議を開き、各委員長報告対しての討論・採決を行った。この結果、上程されていた議案19件のうち18件を可決、1件を否決し、報告2件を承認、意見書10件を可決、6件を否決、陳情1件を採択して、17日間の会期を終えた。
可決された議案は、平成16年度小樽市一般会計補正予算、平成16年度小樽市老人保険事業特別会計補正予算、小樽市地方港湾審議会条例の一部を改正する条例案など、市提案の議案18件で、否決された議案は、共産党提案の小樽市非核港湾条例案の1件。
また、小樽市吏員懲戒審査委員会委員に、椎野和雄・坂田榮子・山岸康治・小林栄治・磯谷揚一の5氏を選任した。
意見書では、平成16年度の北海道最低賃金引き上げ・改善を求める意見書など6件(1~6)を否決、北方領土問題の解決促進に関する意見書など10件(7~16)を可決した。
7日から23日まで、17日間の会期で開かれた、第2回定例会は、財政再建団体への転落の危機迫る中での開会であり、議員からも財政健全化問題や、家庭ゴミの有料化問題、港湾問題などが取り上げられた。
しかし、2003年度一般会計では、企業会計からの借り入れによる、辻褄合わせが行われ、実質は赤字会計で、2004年度一般会計では、すでに19億円の赤字を先取りする奇策を弄するなど、借金に追われなりふり構わぬ対応だが、巨額の赤字を「健全化」する施策は何も示されず、一気に急坂を滑り落ちる危険が大きい。
山田勝麿市長も「赤字予算で、日本一の貧乏都市だと世間に恥をさらしているようなもので、最悪、財政再建団体に陥落する危惧が迫っているが、このままではそうなる一番手でしょうな」と発言している。
こうした財政危機の中、市議会開会中の15日には、16億円のボーナス(期末手当)が、当たり前のように全職員・全議員に支給されている。一方で、市民には、各種手数料の値上げ、ふれあいパスの廃止、家庭ゴミの有料化などさまざまな負担増を強いている。
こうした中での6月市議会での論戦も説得力の欠くものに成らざるを得なかった。ますます悪化度を高める財政危機で、金が無い中での市役所と市議会のボーナス支給のたびに、市民の感情が更に悪化するのは目に見えている。今後の展開に市民の目も更に厳しくなろう。