市立小樽文学館(色内1)は、9月4日(土)から11月3日(日)まで、企画展「日露戦争期の雑誌と書籍-国木田独歩・村井弦斎とその周辺」を開催する。
ノンフィクション作家・黒岩比佐子が、執筆のために集めた日露戦争期の貴重な雑誌と書籍を展示し、明治という時代の一面を浮き彫りにすることが狙い、
国木田独歩は、日露戦争前後の時代に多彩なグラフ誌を発刊した編集者だった。自然主義作家で、「武蔵野」や「空知川の岸辺」の著者として知られ、とくに日露戦争中の「戦時画報」が大人気となった。「独歩社」を創設し、「近時画報」や「婦人画報」などを刊行した。
村井弦斎は、明治後期の新聞小説家として人気を誇り、日露戦争を予言する大長編「日の出島」をはじめ、「百道楽」シリーズの「釣道楽」、「酒道楽」、「女道楽」、「食道楽」、「食道楽続編」を執筆した。630以上のレシピをおりこんだ「食道楽」は大ベストセラー(10万部以上)。晩年は、食と健康、難病治療への関心を深めた。
企画展では、国木田独歩が編集した雑誌や村井弦斎の「食道楽」など210点の資料を展示し、北海道と接点がある2人の日露戦争期の活動について紹介する。
入場料:一般300円、70歳以上の市内在住者・高校生150円、中学生以下無料。問合せ:0134-32-2388
同館では、企画展初日の9月4日(土)18:30から、同館カフェコーナーで、関連文学講座「日露戦争とジャーナリズム」(講師:亀井秀雄館長)を開く。聴講無料。