6月8日(火)、小樽沖で、今年初の大規模な上位蜃気楼「高島おばけ」が発生した。
上位蜃気楼は、年に10回程度観測されているが、大規模なものは年に1回程度しか観測されない。大規模クラスは、一般の人が肉眼でも認識できる規模。
8日(火)の大規模蜃気楼は、北防波堤から対岸の石狩湾新港とドリームビーチ方向で観測された。石狩湾新港のタンクが、銚子やワイングラスのように変形。銭函海岸の海岸林や札幌市の建物などが大きく変わった。
観測した北海道・東北蜃気楼研究会の会員・岩田明美さんによると、蜃気楼は、14:38に建物が大きく伸び上がり、14:39にバーコード状の模様が出現。14:45に海岸林全体が大きく伸び上がり、建物を覆い隠したとしている。
今回の蜃気楼は、今年5回目。小樽市総合博物館の大鐘卓哉学芸員は、「石狩湾蜃気楼情報ネットワークによる予報が事前に配信され、さらにリアルタイムでの蜃気楼発生情報の配信に成功した事例だった」と話している。今回の観測結果は、12日(土)の運河館ギャラリートークで報告する。(写真提供:岩田明美さん)
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