財政難で金のない小樽市に代わって、民間の編集制作プロダクション「有限会社ウィルダネス」(稲穂1・佐藤圭樹代表)が、小樽市総合博物館の展示を紹介する公式ガイドブック「鉄道と歩んだ街」を発行した。
同社は、1999(平成11)年設立。小樽のガイドブックや小樽なつかし写真帖を編集する。同館のロゴマークも制作した。
昨秋、「小樽なつかし写真帖の編集をしている中、小樽の歴史を学ばせてもらった。小樽市総合博物館の展示物には、コンテンツに十分なものがあった」と、公式ガイドブックの制作を同館に提案。
「本来は、博物館やその外郭団体がガイドブックを作るが、小樽市には金がないので、リーフレットだけしか発行出来ておらず、懸案事項だった」(同館・石川直章学芸員)と、監修・資料提供を行うことを快諾した。
ガイドブックは、B5版・48ページ・カラー。700円(税込)。発行部数・費用は非公開。市からの補助金はなく、本の収益で費用を賄う。
「鉄道と歩んだ街」と題し、テーマを鉄道に絞り、展示物とともに、その時代背景、周辺を掘り下げて紹介。蒸気機関車の歴史やメカニズムなども詳しく載せている。
石川学芸員は、「私たちが作ると、展示解説本になってしまうが、鉄道と歩んだ街が分かる一冊の本になった。これを持って館内を歩くと非常に面白い」と高く評価する。
佐藤代表は、「小樽・北海道の鉄道の歴史、蒸気機関車の仕組みなどをコンパクトにまとめた解説書として、独立した読み物として役立てる内容を目指した。ぜひ、市民の方にも持って頂きたい。観光客の方にもお土産に買ってもらいたい」としている。
販売は、小樽市総合博物館本館(手宮1)・運河館(色内2)。書店売りはなし。問合せ:0134-61-1150 有限会社ウィルダネス
◎博物館公式ガイドブックが完成!