小樽最後の芸者「喜久姐さん」の"お座敷遊び" 6/20市民会館で披露


 小樽で最後の芸者「喜久姐さん」が、6月20日(日)13:00から小樽市民会館(花園5)で開かれる「第2回小樽伝統文化の会 和を遊ぶ」で、”お座敷遊び”を披露する。
 「和を遊ぶ」は、小樽伝統文化の会(藤間扇玉会長)が、「日本のこころ、伝統のすばらしさ、和の心地よさを伝え、小樽の人々に夢のような一日を」と昨年初開催。市内で長年続いている三曲、詩吟、いけばな、長唄、日本舞踊の師匠たちが協力し、それぞれの技を披露。
 2年目の今年は、小樽で最後の芸者と言われる、85歳の現役芸者「喜久姐さん」が特別出演し、”お座敷遊び”を披露する。1931(昭和6)年に開催された海港博覧会で出来た、小樽を歌った昭和の流行歌「小樽小唄」に合わせて舞う。このほか、やっこさん、とらとら、ぎっちょんちょんなどの遊びを再現する。
 小樽の明治大正期は、小樽経済も活況で花柳界も華やかだった。当時は、芸者が500人も存在し、長唄、箏、華道、茶道、日本舞踊など、伝統文化の世界も賑わっていた。街を歩けば、どこからともなく箏や三味線の音が聞こえてきたという。
 「喜久姐さん」こと野澤葉子さんは、14歳で見習い芸者「半玉」、17歳で一人前の芸者「一本」となった。石原慎太郎・裕次郎兄弟の父親が、こよなく愛した料亭「海陽亭」では、「慎太郎・裕次郎がおかっぱ頭、半ズボンで走り回っていたのを覚えている」と話す。
 小樽伝統文化の会では、「喜久姐さんの特別出演で、繁栄していた小樽の様子を思い浮かべて頂きたい」としている。
 当日は、それぞれの団体の技を、「伝統文化こども教室」に通う子供たちも披露する。また、企画作品「いにしえの」では、短歌・川柳・俳句と三曲・詩吟・長唄・日本舞踊の共演で、手宮洞窟古代彫刻、オタモイ龍宮閣、旧青山別邸、宗円寺五百羅漢などを描く。「ご覧になった方に現地に足を運んでもらいたい」。
 「第2回小樽伝統文化の会 和を遊ぶ」は、6月20日(日)13:00から、市民会館(花園5)で開かれる。前売り:1,000円、当日1,500円。問合せ:070-6603-5233
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