小樽市ふれあいパス 現状維持へ署名提出

 小樽市議会第4回定例会の開会に合わせ、小樽社会保障推進協議会(色内2・中井秀紀会長)と構成団体の全日本年金者組合小樽支部、勤医協小樽診療所内小樽健康友の会は、12月7日(月)11:30から市役所(花園2)3階第2委員会室で、ふれあいパスについて現状維持を求める署名6,309筆を同議会事務局に提出した。

 

 市の独自のふれあいパス事業は、70歳以上の市民を対象に1997(平成9)年からスタートしたが、2004(平成16)年には、利用者無料から100円負担に変更するなど見直しをしてきた。2014(平成26)年度に市負担額が増額、今年度はバス運賃の改定に伴う市負担の増額により、予算事業費2.5億円が見込まれるため、継続するために見直しが必要で、購入冊数を12冊までとし、240円を越える場合は利用者が負担するなど、ふれあいパス新制度案を示し今議会で審議される。

 

 同協議会は、市民が改定の内容も知らない状態で制度が変わることは、民主主義に反する行為であり、制度は残っても極めて制限された内容になることから、10月初旬から町内会や老人クラブほぼ全体に署名用紙を送付し協力を求めた。

 

 同協議会・中島麗子副会長は、「市はふれあいパス事業を始めて20年以上が経ち、70歳以上の市民はとても楽しみにしている歴史がある。自己負担が高くなり、制度の継続のためと分かっている。しかし、今回は高齢者の数も増え財政的な問題もあり、事業費を1億5千万円に留めたいと利用制限し、1人12冊まで、バス料金均一区間外の銭函や蘭島の240円を超える分を自己負担にするなど、市民負担が多くなる提案の話にとてもショックを受けた。

 

 コロナ禍で外出抑制され必死に暮らしている。人口減少の中、高齢者が元気で暮らすことが重要。社会参加に水を差すような形で提案し12月で決めてしまおうとしている。議会が始まる前に市民の声を聞いてもらおうと申し入れに来た。議会での議論、議長の判断を仰ぎたい」と署名を届けた。

 

 鈴木喜明市議会議長に代わって、佐藤正樹事務局長が署名を受け取った。今後は、署名の数等を精査してから議会へ渡し、議会運営委員会で審議し、付託先の委員会で審査する予定。

 

 ◎ふれあいパス事業の見直しについて(外部)