小樽市消防本部(花園2)と後志管内消防本部応援隊が参加して、2020(令和2)年度毒劇物災害対応訓練が、11月2日(月)9:00〜16:00、同市市民消防防災研修センター(天神2)等で実施された。(写真提供:小樽市消防本部)
毒劇物災害に対する後志管内各消防本部応援隊の実践的な運用要領の習得及び技術の向上、多数傷病者発生時の指揮運用・安全管理・情報伝達・トリアージ・応急処置・医療機関への搬送等における対応力の向上を図ることを目的に、北海道北西沖で発生した地震により、小樽市の消防力では対応が困難な被害が発生したと想定して訓練が行われた。
参加人員は、北後志消防組合消防本部3名、岩内・寿都地方消防組合消防本部3名、羊蹄山山ろく消防組合消防本部3名、小樽市消防本部39名の4消防本部13隊48名。
後志管内各消防本部で、応援要請の連絡をファクシミリにより行い、同応援隊は12:00までに同市消防署に集まった。
14:00から、同センターで部隊運用訓練を実施し、製薬会社の製造工場内にある屋内貯蔵タンクの配管が破裂し毒劇物が流出、有毒ガスが発生し、工場周囲と工場内で負傷者が発生。工業内では機械設備が倒れ、作業員が下敷きになったと想定し、毒劇物災害対応訓練と多数負傷者対応訓練が行われた。
工場内で負傷している要救助者12名を、レベルA化学防護服を着装した救助隊が屋外に救出し、衣服に付着した毒劇物を流水及び脱衣により除染。救急隊が傷病者の容態を確認し、応急処置を実施後、病院に搬送。
北海道内の市や町及び消防の一部事務組合相互の応援体制を確立し、災害が発生した場合、又は災害が発生するおそれのある場合に有効に対処することを目的に、1991(平成3)年4月1日に北海道広域消防相互応援協定が施行。
応援を必要とするほどの水火災、又は地震等の災害を対象に、北海道を道西・道南・道央・道北・道東の5つの地域に区分。小樽市は道央地区に所属し、19の消防本部で構成されている。
後志管内災害発生時応援協力覚書は、後志管内における災害等の発生時の消防・救急・救助業務を、迅速・的確かつ円滑に運用するために、1996(平成8)年6月1日に施行され、北海道広域消防相互応援協定に基づき、応援の要請が行われる。
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