2022(令和4)年度以降の存続に不安があった学校法人共育の森学園小樽看護専門学校(入船4・近藤真章校長)は、市内医療機関・野口病院等を運営する医療法人社団心優会(留萌市・角隆巨理事長)から、学校運営の引き受けについて承諾を得て、11月4日(水)14:00から同市保健所(富岡1)3階講堂で、角理事長と迫俊哉市長、貞本晃一保健所長が出席して記者会見が行われた。
迫市長は、「角理事長から看護学校の運営を引き継ぐと言われ、とても心強く感謝している。看護師を目指す方々に、進学先が見つかったことを早く知らせたかった」と話し安堵した。
角理事長は、「留萌市でも同様、看護学校を1999(平成11)年3月に閉鎖したという経緯があり、5年、10年後に地域の看護師不足がみられ、看護師確保に苦労している。同校の運営の引継ぎの話があり、学校が閉鎖すると地域で大きなダメージとなり、引き受けなければと思った。同校は歴史があり、地域に貢献してきたため、名前はこのまま残したい」と話した。
同校は、定員割れとなり生徒数の減少などから、2023(令和5)年春の閉校を予定していたが、進学先に決めていた小樽医師会看護高等専修学校(富岡1・阿久津光之学校長)の正看護師を目指す学生にとっては、突然の進学先を失うことになるため、短期間で署名活動を実施し、存続に関する要望書と賛同する約24,000筆の署名を集め、市長に熱い思いとともに提出。
その後、同市と運営に関する協定を締結し、2021(令和3)年度の入学生の募集の再開と、その学生が卒業するまでを約束したが、2022(令和4)年度以降の学生募集を含め、学校存続に関しては関係機関と協議を進めながら、引き続き取り組むとしていた。
現在市内にある准看護師を養成する小樽医師会看護高等専修学校(富岡1・阿久津光之学校長)と、同校の統合も視野に入れ、今後の学生の確保や、さらに働きながら資格取得ができる看護師養成校としての統合について、角理事長からも提案され、小樽医師会からもそうした方向性が望ましいとの意見も出ている。
運営を移行する時期等の詳細は、今後協議して決定するとし、いつ頃になるかは未定。
同会は、市内に野口病院と居宅介護支援事業所(稲穂2)希実の社、留萌市や羽幌町にも医療施設や介護施設・有料老人ホームを運営している。
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