小樽看護学校存続に100万円寄附 三ツ山病院

 医療法人三ツ山病院(中井義仁理事長)は、学校法人共育の森学園小樽看護専門学校(入船4・近藤真章校長)の存続を願い、小樽市(迫俊哉市長)に100万円を寄贈。

 

 10月16日(金)13:00から市役所(花園2)2階市長応接室で、贈呈式及び篤志者表彰式が開かれ、中井理事長と岩崎敏晴事務長、迫市長・小山秀昭副市長・貞本晃一保健所所長・鈴木喜明市議会議長が出席。

 

 迫市長は、「若い世代にとって学校が無くなると、これまで以上に小樽から出て行ってしまう。生徒からの要望書からも存続は大事なことと受け取った。なんとか存続できるよう市としても取り組みたい。学校や医師会との先生の意見をいただきながら、生徒確保に向けて協議をしていきたい」と話した。

 

 中井会長によると、同医院には37名の看護師がおり、そのうち14名は、同校卒業生。現在、同校に通っている看護師も7名いる。「同校に行けなくなったら、全部札幌に行ってしまい、10年後の小樽の医療崩壊に繋がる」と懸念し、「今の学校のある場所は交通の便が悪く、市外から通える場所に」と提案した。

 

 同院では、結婚を期に小樽に残りたいと同校へ通う准看護師、介護福祉士から看護師を目指す人、50歳以上で看護師を目指す人などに、奨学金制度を設け、地域の看護師確保に尽力している。

 

 同校は、入学生の定員割れが生じたことなどを理由に、2020(令和2)年度を以って募集中止を決定していたが、小樽医師会看護高等専修学校(富岡1・阿久津光之学校長)へ進学して正看護師を目指す学生たちにとっては、突然の進学先を失うことになるため、存続に関する要望書と賛同する約24,000筆の署名を集め、市長に熱い思いとともに提出した。

 

 その思いが通じ、8月末に、2021(令和3)年度の入学生の募集を再開し存続が決定。この年の入学生は卒業まで看護教育の提供が維持されるが、2022(令和4)年度以降の学生募集を含め、その後の学校存続に関しては、関係機関と協議を進めながら、引き続き取り組むことになっている。

 

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