「鮨・割烹 に志づか」(高島4)の3代目・西塚周平さん(28)が、2月17日(水)に京都で開かれた「第2回日本料理コンペティション決勝大会」(日本料理アカデミー主催)で優勝し、全国の和食料理人の頂点に立った。
全国各地から選ばれた和食料理人たちが技術を競う大会。全国6ブロックの地区予選に160人が参加し、この中から勝ち抜いた10人が決勝大会へ出場した。
西塚さんは、小樽水産高校卒業後、札幌の光塩学園調理製菓専門学校へ通い、札幌・ススキノの日本料理店で修業に励んだ。2008(平成20)年7月には、2代目の父親の下へ戻り、技術を磨いた。卒業した調理師専門学校からの薦めで、北海道地区予選に出場したところ、地元の鰊を使った吸い物などが評価され、全国大会への出場が決まった。
決勝大会は、当日発表された食材で、松花堂弁当の献立を考え、3時間以内に調理・盛り付けを行う「ブラックボックス形式」。この日の食材は、鯛、車海老、ウニ、アワビなど40種類だった。
西塚さんは、春をテーマに、梅肉を入れて焚いた淡いピンク色のご飯、オリジナルの鯛とゴボウの手綱巻きなどを入れた焚合せなどを作った。「始まるまでは緊張していたが、時間内に4人分を作らなければいけないというあせりを感じながら、調理していた」。
審査は技術・外見・試食の3点。全国各地のベテラン料理人が参加していたが、料理人歴9年の西塚さんが作った弁当の季節感が評価され、全国の和食料理人のトップに選ばれた。
「出させてもらうだけで勉強だと思って挑戦した。大会では、上位7人が技能賞や敢闘賞などをもらえることになっていた。結果発表の時に、3位の名前が呼ばれても自分の名前が出てこなかったので、入賞もしないのかと思っていたら、最後に自分の名前が呼ばれた。まさか優勝するとは思ってもいなかったので、優勝者のコメントの時は、感銘を受けているとしか話せなかった」と喜んでいる。
今後も父親の下で腕を磨き、「和食料理人を目指す人の模範になれるように頑張りたい」と熱が入る。
◎に志づか
◎第2回日本料理コンペティション