農林水産省が主催する「第4回食育活動表彰」の教育関係者・事業者部門、食品製造・販売者等の部、消費・安全局長賞に、小樽商工会議所「知産志食しりべし」プロジェクトが受賞。
同所活動のひとつとして、北海道フードマイスターによる専門的な授業、地元の食の魅力や力を引き出し、食育活動へ繋げたことなどが評価され、応募総数186件(2部門合計)の中から選ばれた。
同省主催の取り組みは、ボランティア活動、教育活動又は農林漁業、食品製造・販売その他の事業活動を通じて食育を推進する優れた取組みを表彰し、さらなる食育の推進を図る事を目的としている。
2015(平成27)年度から、同プロジェクトが主体となり、小学生4~6年生を対象にプロの料理人が講師として食育授業を実施している。
食材の宝庫である小樽市を含む後志の食について学ぶことで、地元愛を醸成に繋げ、少子高齢化が進む同市において、将来多くの子どもたちに小樽に残ってもらい、プロの料理人の仕事を間近で体験することでキャリア教育にも繋げることを目的としている。昨年までに市内20小学校で511名が参加した。
NPO法人ワインクラスター北海道代表理事の阿部眞久氏が、北海道フードマイスターの資格を活かした座学を担当し、地元食材の豊富さ、食材の旬や流通について指導し、西塚周平氏(に志づか)・三輪信平氏(オステリア・イル・ぴあっと・ヌォーボ)・塩見真人氏(板前料理しおみ)・漆谷寿昭氏(ル・キャトリエム)らが、プロの料理人からプロの技を直接指導し、調理実習を行う。
同所・上参郷光祐副会頭は、「後志の素晴らしい食材を、食を通して知ってもらい、美味しい物を美味しく食べられるように」と話した。
阿部氏は、地産地消の考え方や地元の旬の食材を食べることの大切さ、食に関する仕事などを説明。
西塚氏は、「鮭を持ち込み鱗を取るところから、脳や心臓も見せると、興味深々だった。思い出と食材を繋げることで、旬の食材を覚えることができると思う」と話した。
三輪氏は、後志産食材を使ったしりべしコトリアードを、漆谷氏は、仁木産のブルーベリーを使ったムースを作り、塩見氏は、和食の特徴などを説明し鱈と根菜の味噌汁などを指導した。
今年度は、新型コロナウイルス感染防止のため中止のままとなっている。