小樽明峰高校 地域の魅力発見講演会

 小樽明峰高等学校(最上1・佐藤誠一校長)は、地域で働く魅力的な社会人を講師に招き、7月3日(金)3時間目(11:05~11:50)、1年生を対象に地域の魅力発見講演会を開いた。

 同校では、今年で26年、1年生を対象に社会体験学習として、地域の企業や施設に関わる体験を通じ、なりたい自分を発見する職業体験学習を実施している。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年であれば5月から毎週金曜日13:00~15:00に実施していた実習の延期を余儀なくされ、10月から15、6回行われるところを9回に縮小。

 今年度は出かけていくのではなく、地域で働く魅力的な社会人を講師として招き、教室で「職業観」について語る講演会を、6月26日(金)から、7月3日(金)・8月28日(金)の3回企画した。

 1年A組(26名)ではラーメンあっぱれ亭・清水大輔社長、1年B組(27名)では小樽朝里クラッセホテル・武田亜也支配人、1年C組(27名)では小樽都通り商店街・鈴木創理事長が、それぞれ講師を務めた。

 この職業を選んだきっかけや働きがい、夢や目標、新型コロナウイルス感染症への取り組み、心に響くメッセージなど、それぞれに30分間にまとめて語った。

 清水社長は、創業25年となる手宮と奥沢に2店舗を経営。11年間和食に従事していたが、父の跡を継いだ2代目。

 3月末からテイクアウトする店が増え、周囲と比較してどんなことをするか偵しながら、GW明けからラーメンと同じ感覚で、ボリューム感も値段も満足できるものをテイクアウトで提供。「“人は経験からしか学べない”とは、経験から必ず学ぶことがある。今の状況がダメと感じているなら、いかに経験値を増やすか、まずは失敗を恐れずに行動すること。いくら本を読んでも、社会で行動できなければダメだ」と、経験を沢山積むよう語った。

 「このように講師として話すことは初めてで、自分にとっても学びたいと引き受けた。やりたいことをやるために失敗にとらわれず、経験値を増やすことで、もっともっと素晴らしい人生になる。今日話した中から、頭の片隅に何か残してもらえれば、ここへ来た意味があったと思う」と締めくくった。

 話を聞いていた男子生徒は、「ラーメンの話だけではなく、ちゃんとした人生の経験値・人間性を教えてくれた。経験からしか学べないということが心に残った」と講演の感想を述べた。

 4時間目は、生徒による感想発表会を実施、感想文を作成し、それを基に1学年社会体験学習通信を発行。生徒・保護者・協力してくれている企業等に配布している。

 社会体験学習は1995(平成7)年からスタート。実習の中で発見し記録することで、課題や目標を再発見し、目的意識をもって取り組み、問題解決力をつけて自立した人間性を目指してもらいたいと実施している。

 協力企業は120社にも及び、生徒の中には体験学習先が就職先になったり、自分で就職先を考える貴重な場となっている。

 ◎小樽明峰高等学校(外部)