多彩な芸術で祝う70周年 おたる市民芸術祭

 

 

 小樽市文化祭と小樽市文化団体協議会(55団体・川村治男会長)が、共に70年という節目を迎え、11月2日(土)・3日(日)の両日、小樽市民会館(花園5)で記念事業「おたる市民芸術祭」が開幕。

 

 各文化団体の日頃の練習の成果を発表するステージでは、2日間で22団体・約420名が出演。

 

 初日2日は9:50から開会式を行い、小樽市文化祭実行委員会・川村実行委員長は、「様々な分野の芸術文化を鑑賞し、秋のひと時をお楽しみいただければ幸いです」と挨拶した。

 

 

 迫俊哉市長は、「多くの団体が参加し嬉しく思う。市民が多くの文化芸術に携わっていることは、大変心強く感じている。文化・芸術・芸能を演じる皆さんも、心の豊さと心が落ちつき、鑑賞される皆さんにも同じように感じる効果があると思う。若い方には豊かな感性を養う大きな意味がある。生涯学習に皆さんが携わることができる環境を整備していかなければならない」と述べた。

 

 新都山流尺八小樽都友会と筝曲山田流箏華会17名による箏と尺八の四重奏、宮城道雄作曲「北海民謡調」が演奏され、馴染み深い「ソーラン節」や「江差追分」が盛り込まれた曲で開幕を飾った。

 

 小樽三曲協会は、平家物語を題材にした菊末検校作曲の「嵯峨の秋」を、正派邦楽会「雅貴代会」は、高野喜長作曲の「虚空の彩」を演奏し、2つの箏が激しく競い、曲の終わりには満点の星空を箏で表現した。

 

 ロビーや2階ホールでは、書や絵・花・石・山草・盆栽・写真など18団体による展示が行われ、作品を鑑賞する人々が行き交った。

 

 書道研究一龍会(一島澄湖代表)の中村秀嶺さんは、この日のための書き下ろしたという、唐詩選所収の「送友人李白」(創作)を出展。

 

 茶道裏千家淡交会小樽支部による茶席が初日限定で開かれ、同会9名が着物姿で来館者をもてなした。

 

 3日も10:00~17:00に、同会場で開かれ、9月26日から開催された文化祭を締め括る。

 

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