これまでのインフラ整備のツケで借金に追われる小樽市は、借金返済のピーク期を迎え、2004年度(平成16年度)予算編成で、道内で初の「赤字予算」を計上する。
2月13日9:30から小樽市役所で、市長・財政部長が明らかにした2004年度予算は、歳入362億円、歳出384億6,000万円で、財源不足額は22億6,000万円に上るとした。この不足額に、他会計等借入金3億5,000万円を繰り入れ、最終財源不足額は19億1,000万円として、この19億円余りがそのまま赤字額となる、異例の「赤字予算」を計上すると発表した。
2003年(平成15年度)予算では、歳入は375億9,000万円、歳出は387億5,000万円で、不足額が11億6,000万円あったが、減債基金取崩3億6,000万円、他会計等借入8億円で、財源手当が出来た。しかし、2004年度は、減債基金も底を尽き、貯金0となり、財源手当が出来ず、多額の赤字発生となった。このため「やむを得ず」多額の19億円余りの赤字を「諸収入」に形式計上したもの。計上した「諸収入」の赤字額は、2005年度予算から充当することにしている。
この苦肉の策の2004年度「赤字予算」の体質は、借金返済に追われ、そのまま2005年度にも引継がれるため、さらに赤字幅の拡大が見込まれ、「財政再建団体」転落へのまっすぐな坂道を、一気に下り始めたといえる。
山田勝麿市長は「借金支払のピークが来ているので、平成16年度予算編成は厳しい状況を予想していたが、これまで急激に歳入が落ち込むとは思わなかった。今までやって来たことが、体力に見合ったことをしてきたのか、フロシキを拡げすぎた。これからは体力に見合った行政サービスしか出来ない」と、苦渋の表情を浮かべる。
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平成16年度財政規模及び財源充当調