市民劇「赤い運河-神様のいない祭り-」の公演が、7月4日(土)、市民会館で開催され、大勢の市民が来場し、大盛況となった。
「赤い運河-神様のいない祭り-」は、演劇集団テアトロ浅草橋(米本幸順代表)の主催。
14:00の公演では、約1,000の観客席が市民など大勢の人で埋め尽くされた。ステージでは、運河と倉庫群を描いた背景に、オーディションで選ばれた役者たちが熱演した。有幌町の倉庫群の解体工事、男3人が運河の保存運動を起こそうと決起した瞬間、政財界との会談など、当時の様子を細かく描いた。
主人公(故・藤森茂男)が保存運動の先陣から去った後に起こった運河を守る会による埋め立て反対デモの場面では、30人のエキストラたちが「杭打ちをやめろ」、「工事をやめろ」と迫力ある当時の抗議運動を再現した。観客は、運河保存運動に関わった市民や主人公の家族の葛藤に、思いを寄せた。中には、涙を流しながら劇に目を向ける人の姿も。
カーテンコールでは、米本代表が、「小樽の街が大好きなんです。人生の半分小樽で生活して、藤森さん(主人公)の思いをなんとか伝えたかった。今を生きる子供たちに、今の運河があるのは、この運動があったからだということを、なんとか分かってもらいたくて、この市民劇を企画しました」と挨拶すると、「良かったぞ」、「素晴らしい」と大きな歓声が贈られた。出演者たちが一例して幕を閉じると、会場内には拍手が巻き起こった。
市内在住の主婦は、「主人公の藤森さんの奥さんと知り合いで、家族が本当に頑張ったんだということに感動した。運河が大好きで、こういった運動があって、今の運河あるということを改めて認識した」と感動の様子だった。
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