小樽総鎮守の住吉神社(住之江2)は、境内地札幌側市道にあるニセアカシアの木35本の伐採作業を進めており、今週末には、伐採した後の薪材を市民に無償提供することにしている。
ニセアカシアは、同社の参集所から木魂神社参道入口までの約126mに自生している。毎秋、このニセアカシアの枯葉が、市指定歴史的建造物の社務所の屋根に積り、銅版の腐食の原因となり、保全に支障が生じている。また、強風によって倒木し社務所などへの被害に及ぶことを、同神社の星野昭雄宮司はかねてから懸念していた。
境内は、北海道緑地保護地区(昭和47年3月)、小樽市緑地保護地区(平成5年4月)、北海道緑化推進地区(平成8年6月)に指定されている。このため、今年2月から、後志支庁営林部門と小樽市環境部・建設部と、伐採するための協議を始めた。
協議の結果、この市道沿いは指定地域に該当しておらず、ニセアカシアが保全樹木に当たらないとの見解を受け、葉が茂る前に伐採することを決めた。
伐採は、市内の業者に約200万円で委託し、6月7日から作業が始まっている。現在、クレーン車を使用しながら、作業員がノコギリやチェーンソーなどで枝を切り落としている。近く、大型重機によって、幹を倒す最終伐採作業が行われる予定。
「昨年来の灯油価格高騰により、薪ストーブの需要が多いと報道されており、当神社にも昨年から薪材の提供を求める問合せが多い」ため、伐採後の薪材を市民に無償提供することにした。
無償提供は、今週末から始まる予定。「無償提供ではあるけれど、浄財を募り、収益金はロータリー財団を通じてポリオ撲滅基金に寄贈したい」としている。
問合せ:0134-23-0785 住吉神社