小樽築港の大型商業施設「ウイングベイ小樽」を運営する小樽ベイシティ開発(OBC・中村憲正代表取締役)が、1月23日(金)に特定調停を取り下げたことによって、193億円の債権者・イオン北海道(植村忠代表取締役社長)は、28日(水)、2009年2月期通期連結業績予想数値を44億円下方修正し、21億円の赤字になる見通しと発表した。
OBCの特定調停は、昨年4月、債権者のイオン北海道に対し、193億円の借金を29.1億円に棒引きしてもらい、北武グループの支援で7月末までに銀行融資を受けて一括弁済するものだった。しかし、スポンサーになる予定だった北武グループが、社内合意に至らず撤退することになり、OBCは、今年1月23日、特定調停を取り下げていた。
このため、イオン北海道は、「2007年8月以来、株式会社小樽ベイシティ開発から札幌地方裁判所に申し立てられた特定調停手続を通じて、当社が小樽ベイシティ開発に対して有する別除権付債権の支払い方法について協議をおこない、2008年3月24 日付にて支払に関する中間合意をしました。
しかしながら、株式会社小樽ベイシティ開発からはその後中間合意に基づく弁済の履行がなされず、2009年1月23日に札幌地方裁判所に対して上記特定調停手続の取下げ書が提出され、本日、札幌地方裁判所より取下げ書の送達を受けましたので、業績予想の下方修正を致します」と、ホームページで公表した。こちら
前年同期実績で35億8,500万円の黒字だったイオン北海道は、今年2月期で44億円の下方修正を行い、前回予想の23億円の黒字から一転して、21億円の赤字を抱えることになった。
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