市立松ヶ枝中学校の1年生72人は、総合学習「小樽の画家『中村善策』について学ぶ」で、中村善策の壁新聞12紙を完成させた。同校の文化祭期間中の2日(木)・3日(金)の2日間、1階の渡り廊下に張り出されている。
完成した壁新聞(模造紙・B1)は、3クラス12班の計12紙。中村善策の姪や弟子などゆかりの人物4人に行ったインタビューなどをもとに作成した。「善策日記」や「善新」、「小樽の画家新聞」などと、中学生らしいユニークな名前をつけた壁新聞が出来上がった。
各班とも、画家の善策から私生活の部分まで、様々な観点から取材をもとに記事にしている。中には、酒好きな中村善策をトラにたとえて、年上の姉さん女房の前では甘える猫になるというエピソードや、熊が怖くてあまり奥沢水源地にいけなかったことを紹介。中村善策の写真や絵画のほか、好物のビーフシチューの写真を掲載したり、生徒たちの工夫がいくつも見られる。
「取材をして、善策さんのことや冨澤謙さんのこと、そのまわりのことが分かりました」、「現行を考えるのは難しかったけど、みんなで協力できて良かった」、「大変だったことは、記事の文を考えたり、文字数が少なくて写真を増やしたりすること。良かったことは、善策さんのことを色々聞いたり、親戚の方に直接話せたこと」と、それぞれの感想を編集後記に載せている。
同校では、「1年生にとって、初めての壁新聞づくりとなって、中身は稚拙だけれど、楽しく和気藹々と作業出来たことが良かったとおもう。講習を受けたりして良い経験となった。日本を代表する画家・中村善策さんを通して、小樽のことや現役の画家・冨澤さんのことを聞いたり、自分たちがこれまで知ることもなかったことを聞いて勉強になったと思う」と評価していた。
市立小樽美術館(色内1)では、11月1日(土)から30日(日)まで、学生たちが完成させた壁新聞や、中村善策の写生地で描いたスケッチを展示する「中学生企画による『中村善策展』」を、中村善策記念ホールで開催する。入館料:一般300円、高校生・市内70歳以上150円、中学生以下無料。問合せ:34-0035 小樽美術館。
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