インターネットを介して実現した麻生太郎講演会が、8月9日(土)15:30から、小樽グランドホテル(稲穂1)で開かれ、約650人の聴衆が、独特の”麻生節”に熱心に耳を傾けた。
麻生氏は、来樽すると、その足で龍宮神社に参拝し、記念の植樹を行い、講演会に臨んだ。時の自民党幹事長の来樽とあって、講演会の会場には、金属探知機が設置され、厳重な警戒体制がとられていた。
小樽開催の講演会は、「日本の底力と地方ルネッサンス」と題した全国巡回講演の第1回となった。第1会場のほかに、第2会場も設けられ、約650人が参加した。参加者を前に、1時間にわたり、身振り手振りの独特のべらめえ調の”麻生節”が、小樽に響き渡った。
麻生氏は、「今の文明の力というか、そういったものの発達したおかげで、今回のこういう企画が出来たんだと思っている。良く使ってられない方は別にと思うが、これがなかったら、今日、ここに伺うことはなかったと思う。当時は、幹事長なんかしておらず、無役だったものですから、なんとなく、えらく簡単に引き受けたんですけども、8月1日から自民党の幹事長ということになりました。えらく自由が拘束されることになったものですから、中々うまく伺えないと思ってましたが、現実問題として、前から約束をして、こういった形で企画やら、実行委員会の方々が色々して頂いておりますので、ぜひ伺いたいと思って来させてもらいました」動画1
「小樽の人も、自分たちのことを一番分かっていないのが小樽だと思う。俺はそう思う。自分のことを自分が分かってないと思う。まして、小樽なんか、良い港があってよ。そしてこれだけ良い環境に恵まれながら、よほど街を経営する意欲がなかったか、経営能力がなかったか、なんかだよ。これは、市長さんもいるけども、はっきり言わしてもらいたい。おれのところは、経営者あがりのやつに市長を替えたよ。悪いけど。若いやつに替えた。動画2」 と、小樽市の経営能力のない市長の交代を提言した。最前列に陣取った山田勝麿市長は苦笑いを浮かべていたが、聴衆からは大きな拍手が巻き起こっていた。
「我々が言っているのは、地域に対して主権、地域主権型の道州制。ただただ道州制なんか与えられたって、権限が裏付ける金がなかったら、あんた、税も自分で決める。法人税、住民税、自分で決める。で、国でやるのは通貨、国防、外交、防衛等々、そういったものは国がやる。普段の生活、ゴミ、電気、ガス、学校等々、すべては市でやる。残りは、道でやる、州でやる。分けた方がいい。きっちり。そして、うまくいかなきゃ、そりゃ4年したら社長交代ですよ」動画3
聴衆の商店主は、「市長が目の前に座っているのに、市長のことを言ったので面白かった」。市内在住の女性は、「本当に面白い講演だった。福田さんとは、また違う。今日、講演会に参加出来て良かった」。
この講演を企画した一鐡巌さん(68)は、「まさか麻生さんが、幹事長になって来るとは思いもしなかった。時の人ということもあるが、多くの人が、集まってくれて成功だった」 と話していた。
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