19歳の若さで亡くなった画家のタマゴ・奥井理(オクイ・ミガク)の作品展が、6月11日(水)から17日(火)9:30~18:00まで、市民会館(花園5)の1階ロビーで開かれている。
奥井理さんは、1976年に札幌で生まれ、画家を志していた。高校在学中に数々の作品を描き、美術大学を目指して東京立川の美術学校に通い始めた。しかし、キャンプの待ち合わせに遅れた友人を自転車で迎えに行く途中、交通事故に遭い、19歳という若さで生涯を閉じた。
今回、父・則行さん(62)と母・登代さん(60)の二人は、「奥井理画文集」を出版。これを記念して、市民会館1階ロビーで作品展を開催することになった。
画家を目指した奥井理さんが高校生活に描いた作品を中心に33点を展示。高校3年のときに受賞した学生美術全道展奨励賞の「テレビと死」をはじめ、自画像や「SEX=五感全てを作る作業」を描いた作品には、日常の苦悩や思いをつづった詞が添えられている。自分や性、恋などを表現した“ミガク・ワールド”が広がる。
両親は、「最初、息子が亡くなったときは、あまりにも息子が生々しく甦ってきて、作品や詞を見ることが出来なかった。13年経って、ようやく見つめることが出来るようになった。息子が、自分の思いを絵に託しことを感じることが出来た」(父・則行さん)。
「色々なニュースが取り沙汰される中、どんな人も、みんな生きたいと思っていると感じる。社会で受け入れられるためには、何をしなきゃいけないのかを考えている。息子は、生きるということを絵と詞で表し、自分を励ましていた。若い人が、息子の作品を見て、頑張ってみようとか、希望のきっかけになればと思う」(母・登代さん) と話していた。
奥井理出版記念作品展は、17日(火)まで。入場無料。
◎奥井理出版記念作品展
◎奥井理ギャラリーHP