4月18日(金)12:45のサイレンが小樽市内に響き渡る中、新たに小樽海上保安部(港町5・山口晴久部長)に就役した巡視艇「すずかぜ」が、小樽港にその姿を現した。
新造の巡視艇「CL143すずかぜ」(26トン・阿部洋船長・乗組員4名)は、東京港で今年3月31日に、小樽海上保安部に就役した。これまでの巡視艇よりも速力が向上し、新たに夜間監視装置と停船命令等表示装置を装備している。
これまで小樽で活躍していた「CL11すずかぜ」(平成4年2月就役)は、3月15日付で第5管区海上保安本部・姫路海上保安部(兵庫県)に配置替えとなった。このため、同船乗組員が、配属先の兵庫県姫路港まで回送し、墨田川造船(東京)で新造された「CL143すずかぜ」を引き取り、慣塾訓練を行い、4月7日(月)に小樽港へ向けて出発した。
東京港を出発した新「すずかぜ」は、春の低気圧による大シケで、出発翌日から銚子港に4日間足止めされた。18日(金)12:45に、約870海里(1611.24km)の航海を終え、無事、小樽港に到着した。
13:00からは、小樽巡視艇基地(港町4)前の浮き桟橋に約30名の職員が集まり、「すずかぜ」の入港式が行われた。
阿部船長が、「4月7日に東京港を出発し、翌日に春の嵐に足止めされたが、総員で協力し、乗組員とともに船の損傷もなく、無事小樽港に到着しました」 と入港報告。
「約20日間の航海お疲れ様でした。このすずかぜは、装備の向上が図られ、夜間の警戒や沿岸の密漁などの取締りに十分効果が期待される。洞爺湖サミットもあと80日に迫り、海上の安全・安心を守るため、乗組員一丸となって海上保安業務に精励することを期待する」 (山口部長) と歓迎した。