北海道ガス株式会社(札幌・前泉洋三社長)は、19日(水)、小樽工場跡地(塩谷4-155・1,6544平米)から、基準値を超えるシアン、ベンゼンなど5種類の特定有害物質を検出したと発表した。
同工場跡地では、1912(大正元年)年から1965(昭和40)年まで、石炭を主原料として都市ガス製造が行われていた。この製造工程で、シアンやベンゼン、鉛、水銀、砒などの有害物質が発生し、装置の損傷などで漏洩し、土壌に浸透したと推定している。
同社が今年7月10日に行った土壌調査の結果、ベンゼンの1,700倍をはじめ、シアン、鉛、水銀、砒素など基準値を超える特定有害物質が検出された。この調査結果を、12月10日に北海道と小樽市に提出した。
同社は、19日(水)11:00から記者会見を開き、「工場の操業に起因すると思われるシアン・ベンゼン等の特定有害物質について基準を超過していることが判明しましたが、現在、小樽工場跡地では、都市ガス製造設備撤去後の敷地を立ち入り禁止区域とし、舗装等によって地表面を被覆していることから、土壌の飛散等による周囲への影響はないものと考えている」と述べた。
現在、小樽では、都市ガス製造工場を廃止し、天然ガスを原料に供給を行っているため、これらの物質が新たに発生することはないとしているが、「万全を期すために、今後とも地下水を定期的にサンプリングし(年4 回)、土壌調査で基準を超過した5物質について分析調査を行っていく」ことにしている。
同社は、19日(水)・20日(木)の2日間で、この周辺地域の240軒の世帯を回って、調査結果を説明することにしている。
◎北ガス小樽工場跡地の土壌調査結果と今後の対応策について
◎北海道ガス株式会社HP