税外収入未納13億円の徴収強化!小樽市役所


tax.jpg 小樽市は、2007(平成19)年度の当初予算に比べ、地方交付税が3億3,000万円減額され、財源不足となることから、未納となっている使用料・手数料・財産収入などの税外収入13億5,000万円の徴収業務を強化し、未納者には訴訟も辞さずの姿勢で取り組むことにしたと、16日(火)に発表した。
 16日(火)10:30から、副市長や財政部長などが記者会見を開き、収入未済となっている使用料・手数料・財産収入などの税外収入の取立てを強化するため、「税外収入収納対策推進本部会議」(本部長・山田厚副市長)を、15日(月)付けで庁内に設置。徴収体制を強化し、年末までを集中取組期間として、収入の確保に精力的に取り組み財源確保を図ることにしている。
 税外収入とは、市税以外の収入で、使用料・手数料・財産収入などがある。2006(平成18)年度末の収入未済額は、一般会計で1億9,310万円、特別会計で7億3,470万円、企業会計で4億2,730万円、全会計で13億5,510万円となっている。
 この未済額は、2003(平成15)年度末には19億5,000万円あったが、その後の財政再建の取組みなどがあり、2004(平成16)年度には13億5,000万円と、6億円分が減少していた。しかし、2007(平成19)年度は、地方交付税が3億3,000万円減額されることになり、市は、財源不足対策を迫られることになった。このため、目をつけたのが、13億5,000万円の未納額がある税外収入。
 「交付税3億3,000万円削減され、一般財源の確保が大変な状況の中で、対策として、税ではない税外収入をきちっと払ってもらおうと、昨日、税外収入関係の各部長を構成員として、推進本部会議を立ち上げた。平成18年末で、国保、介護、下水道などで13億5,500万円の未納がある。これには、保育料、病院治療費も含んでいる。収入率は95.5%で、たまっている額は多額で、厳しい現状の中、収支悪化を勘案して、未収額の確保に努めるため、各部が協力して取り組んでいきたい。未納問題では、払っている人との不公平感がある。再三の督促に応じてもらえない人は、精査し止むを得ないと判断したら、60万円以下の少額訴訟制度を活用して、市が訴訟を起こす。簡裁で即決して頂ける。年に10件しか出来ないが、どうにもならない中で、検討していかなければならない。赤字にしていて、債務者に何もしないということにはならないので、対応することにした」(山田本部長)
 「国保、介護、上下水道は、個々に収納対策をしているが、この年末の期間にもう一歩集中的に取り組めるものはやってほしいという市長からの要請があった。人海戦術を含め、納付義務者にそれぞれ集中して対応する。通常の職場の中でやるが、手足が足りないのであれば、この枠組みを超えた部の管理職をあてる」(貞原正夫財政部長)
 徴収の目標額は、交付税削減分の3億3,000万円としているが、年末までにどれくらいの成果が上がるか、税外収入に対する役所の徴収強化手腕が問われるところとなった。