小樽市の財政難の影響が、公立保育所の新築にまで及び始めた。
市内に公立保育所は、7ヶ所あるが、すでに30年以上経過している保育所が6ヶ所もある。特に、40年も経過している真栄保育所(若松2)は、老朽が著しく早急な改築が必要となっている。
しかし、小樽市は、財政難で、公立保育所の施設整備は、国の交付金対象外で、市での改築は困難としている。民間保育所の施設整備は、国の交付金対象となる。このため、市は、公立保育所を民間に移譲し、勝納町の小樽測候所跡地の市所有地(2,780平米)に新築することを、8月24日(金)13:00から開かれた市議会厚生常任委員会で発表した。
現在、同保育所には、0歳から5歳までの73人の児童が通っている。職員は、臨時や嘱託合わせて17人で、0歳保育と障害児保育の2事業を行っている。市は、民営となっても、「この2事業は継続し、他事業もプラスしてもらうようにしたい」という。
市では、今後、民間事業者を公募し、選定委員会で民間事業者を選定することにしている。2008(平成20)年4月から民間に移譲し、2009(平成21)年4月以降に、民間施設の新保育所として、保育業務を開始したいとしている。
24日(金)13:00から市役所別館第2委員会室で開かれた厚生常任委員会では、「保護者への説明をしっかりしてもらいたい」、「民間の事業者が手を挙げるのか不安だ」、「他の保育所も建設後40年近く経っているものもあるが、これらの保育所も民間移譲するのか」などの、質問などが上がっていた。
市は、「今後、保護者説明会を開催し、納得してもらう。選定委員会を立ち上げ、民間移譲のための条例改正を予定している」と答弁した。