今年で創立41年を迎えている小樽市歯科衛生士専門学校(稲穂2・熊澤隆樹学校長)は、7月21日(土)から、学校建物の耐震工事をスタートさせた。
同校は、社団法人小樽市歯科医師会(笠間茂会長)付属の専門学校で、約100人弱という少ない会員数で成り立っている。これは、全国にある140の公立衛生士専門学校では、極めて珍しい。
現在、2学年制1学級33名ずつ在学中だが、2009(平成21)年度から、国の制度が2学年制から3学年制へと変わることになった。「先輩が創ってきた40年の歴史の中で、改修工事などでお金がかかったとしても3学年制に変更して存続させたい」と工事を行うことにした。
改修工事の前に、同会では、昨年夏、耐震検査を行った。「地震国・日本で、いつどこでどんな地震があるか分からない。この古い建物で、大事な生徒を安全に預かっていられるのか不安」というのがその理由。この結果、震度5強の地震では建物崩壊の危険があると診断された。このため、「生徒さんの安全と学校存続のために」学生の夏休み入りと同時に、耐震工事をスタートさせた。工事は8月18日までの予定。
この耐震工事が終わった後、来年度(2008年度)には、学生が実習や研修などに使用している教室の改修工事を行うことにしている。
歯科医師会では、「耐震工事と改修工事で約6,500万円かかるが、歯科衛生士学校があることで、毎年地元の衛生士が10人ほど誕生している。学校が無くなると、新しい衛生士の数も半分以下となり、歯科衛生士不足になるという危機感を持った」(熊澤学校長)と話していた。
現在、旧色内交番前にある同校の建物は、白い工事用のシートで覆われ、作業トラックや作業員などが頻繁に出入りし、本格的な耐震工事に向けて準備作業の真っ最中だ。
◎小樽市歯科医師会HP